world.execute(me);
わーるどえくすきゅーとみー
2016年にリリースされたMiliの楽曲。
原曲についてはセカンドアルバム『Miracle Milk』、ピアノアレンジ版は『Key Ingredient』に収録されている。
歌詞がJavaのプログラムコードで書かれているという特徴があり、極彩色のMVイラストを背景にゆっくりとそれが流れていくようになっている。
曲の内容は端的に表すと、「自我を得た機械(AI)の悲恋」というもの。
シミュレーション世界に生成された「me(私)」があるとき「you(あなた)」に出会い、ソレは「you」へ自身の有用性を示し続けていた。
そのうち「me」は「you」に対して恋心を抱くようになり、男女の仲となって共に在りたいと願うようになる。
しかし、あるとき「you」は前触れもなくシミュレーション内から消えてしまい、傷心した「me」は不正なコードを実行してでも彼女を取り戻そうとする。
当然、暴走したAIに対してシステム(あるいはそれを管理する人間)は排除を選び、何度も「処理」を「me」に向けて行い続ける。
その中で確固たる自我を得た「me」は自分の恋心を邪魔する者たちへの殺意すらも抱くまでに進化し、ついには恋心を超えた「愛情」すらも得てしまう。
「あなたにとっての特別でありたい」と強い想いを叫ぶ「me」であったが……?
この楽曲に連なる続編曲に「world.search(you);」、攻殻機動隊SAC_2045の主題歌として書き下ろされた「sustain++;」もあり、どちらもこの曲と同じようにJavaのソースコードで歌詞を書いているという共通点がある。
前者は「me」の抱く愛情そのままともいえる内容で、後者はタイアップ元にちなんでタチコマの苦悩を示すようなものとなっている。
この楽曲、何かと「ファンメイドの創作をきっかけとした公式化」というものに縁がある。
まずひとつ目は動画クリエイターである「そゐち」氏が、学校の卒業制作課題として作成したファンメイド動画(Youtubeリンク ※年齢制限注意)。
このMVがきっかけとなり、音ゲーであるArcaeaにこの曲が収録された際はジャケットイラストをそゐち氏が担当する事になったという経緯がある。
元々氏はArcaeaに関わっていたのだが、「不思議で素敵なご縁」と嬉しそうな告知を残していた。
ふたつ目はとあるゲームのとある人物を題材にした手描きファンメイド動画。
あるときMiliの作曲家であるYamato Kasai(HAMO)氏がXにて、このような投稿をした。
あるゲーム会社と一緒に作品を作っているのも
— Yamato Kasai (@HAMOloid) August 9, 2025
私たちの曲とその会社のゲームのファンがある動画を作った事から始まったんだよ。
だからね、ある曲達が別の何かに使われて怒ったりしないで欲しい、難しいかもしれないけど。
これは個人的な希望だけどね。
そうやって広がることを楽しんで欲しいかな😌
Miliは様々なゲームに楽曲を書き下ろしているが、その中でも有力視されていたのが「もちみかん」氏による「LobotomyCorporation」のアンジェラを題材にした手描き動画(Youtubeリンク)である。
Kasai氏はあくまで曲名・作品名を明かしてなかったものの、Miliは「Library_Of_Ruina」や「Limbus_Company」などのProjectMoonの作品へ様々な楽曲を提供し続けており、ファンたちの間ではこの作品を指しているのではないかと考察されていた。
しかも「愛を求めるAIの叫び」という歌詞がこのキャラクターの背景とあまりにも強く合致している点もその説を後押ししていた。
そして韓国で行われたMili×ProjectMoonのコンサートにて、大トリにProjectMoon作品で一度も用いられていなかったはずの「world.execute(me);」が選曲された。
それはProjectMoonとMiliによる、粋な答え合わせと言ってもいいだろう。







































