概要
赤と青色で分割された左右非対称のデザインが特徴のヒーローである。
人物像
光明寺博士によって開発された戦闘用アンドロイドであり、人間に限りなく近しい考え方が出来る良心回路(ジェミニィ)を備えている。が、しかしその肝心な良心回路が不完全であるがために絶えず善と悪の狭間で苦しみ続ける宿命を背負ってしまっている。外見が左右非対称でグロテスクなのも良心回路が不完全であるがためである。漫画では鏡に映った姿を見て、「なんて気持ちの悪い姿なんだ」と嘆き悲しんでいた描写もある。
だが皮肉なことに良心回路が不安定で善と悪どっちつかずな状態であるからこそ、キカイダーは限りなく人間に近い存在になっているのであり、人間のように成長も出来るのである。ちなみにキカイダーのデザインは石ノ森章太郎氏のお気に入りで自身の傑作デザインとも公言している。
能力
キカイダーは技は多いが、武器と呼べるような物は何一つ持っていない。純粋に己の五体を武器として戦っているのである。
なお漫画版キカイダーは最終兵器「破壊光線」を内蔵しているが、強力すぎるため良心回路が使うことを良しとせず使わずにしていた。彼がその「破壊光線」を使ったのは、皮肉なことに「人」の心を手に入れた時であった。
回転アタック
自ら前方に回転しながら相手にドロップキックを喰らわせる技。もちっとマシな名前にできなかったのか。
ダブルチョップ
飛び上がって両手で手刀を落とす。
大車輪投げ
相手を斜め上に放り投げ、落ちた所を待ち構えて再び投げるというイジメ技。相手は空中で車輪のように回りまくる。
デンジエンド(電磁エンド)
いわゆる必殺技で、プロレスでいう所のフライングクロスチョップ。
両手首を交差させてスパークさせ、相手の体を高熱と磁力で切断させて吹き飛ばす。数多くの敵を撃破してきた技で、途中からはほぼ100%の割合で敵ロボットが不自然に崖から転げ落ちて爆発していった。
キカイダースパーク
特撮版で唯一使用した幻の光線技。手から高圧電流を放射し、遠方の相手を感電死させる。
小説版では最初から使っていた。
余談
キカイダーは流線型デザインが特徴的なサイドカー、サイドマシーンを愛機としている。このサイドマシーンはカワサキが70年の東京モーターショーに出品したコンプセトマシンを黄色に塗り直したもので、その未来的なフォルムから根強い人気を誇っている。