概要
上条当麻の右腕が破壊された場合に、その切断面などから出現する竜の頭の形状をしたなにか。
初めてこの「竜王の顎」が現出したのは原作2巻において、錬金術師アウレオルス=イザードが上条の右腕を能力で切断した時である。
その大きさは上条本体に並ぶほど巨大で、まるで恐竜のような大口を開けている。色は硝子のように透明であり、材質は不明。
アウレオルスの能力は現実を改変する能力であり、「負ける」という意思があったのでこのように現実が改変され、アウレオルスの恐怖と焦燥がこのような形で溢れ出たのではないか、という説もあるが、詳しいことはわかっていない。
そして暫くその存在は忘れ去られていたが、外伝作品『とある科学の超電磁砲』の大覇星祭編の終盤、下衆ジジイの暗躍で怪物化した御坂美琴との戦いにおいて、再びその姿を見せる。
その際は一頭では処理しきれなかったのか、他に7種類のドラゴンの首が出現し、文字通り御坂美琴の呼び出した、削板曰く「別の世界から来た何か(ダークマター?)」を喰らい尽くした。
まるで異能の力そのもを貪り食うようにして美琴を元に戻すような描写が有る事から、「幻想殺し」の本質はこの「竜王の顎」が成長する為に異能の力を文字通り喰らう事による現象だと推測されるが、詳細は不明である。
まぁ、当麻に協力するため、その場に居合わせた削板軍覇にも認識できたことから、少なくともアウレオルスの恐怖と焦燥が創り出した幻影ではなく、実体を持った実在する何か?という事だけはハッキリしたわけだが…?
原作小説でも似たような現象がベツレヘムの星戦やバゲージシティ戦で確認されているが、どちらも不発または不完全燃焼状態で終わっている。
ちなみに竜には自然信仰の見地から「自然の化身」としての意味合いがあり、つまり一種の神なのである。
伝説にも竜討伐後にその土地が衰退したというものもあり、もしかしたら幻想殺しとは「地球、もしくは世界の復元能力」なのかもしれない。