人物
物語の舞台・椚ヶ丘中学校の理事長であり、3年E組制度を創った張本人。殺せんせーが人間だった頃の事と、今の姿になった経緯を知っているそぶりがあり、謎が多い人物でもある。
徹底的な合理主義者でいくつもの学校を全国指折りの進学校にしている敏腕経営者だが、その穏やかで理知的な顔の裏側に隠された本性は、冷酷かつ狡猾そのもの。
一部の人間を徹底的に差別して貶めることにより、残りの人間に優越感と、その差別される側になりたくないという危機感を与えることで向上させるというのが彼の教育手法であり、被差別側(E組)にはいかなる反抗も許さず、成長することすらも認めず、どんな手段を使ってでもとことんまで叩き潰そうとする。
とはいえ「E組=底辺というシステム」自体には固執するが今年のE組が成果を出しているという事実までを否定はしておらず、生徒と交わした取り決めを守ったり生徒に危害を与える教員を排除したり、と教師としての筋は通している。また、学校の教育方針を順守している関係上、E組も同様に学校の教育方針の下で扱われるべきものと見做しており、時にはE組にとって結果的にはプラスになるよう上手く立ち回ることもある(実際に、生徒たちに過酷な訓練体制を敷き、自分に刃向う者には容赦しない鷹岡明に対して、彼の常軌を逸したスパルタ的教育方法が学校の目指す方針に反するものとして、自ら直接解雇通知を突き付けた(第5巻参照))。
また、各科目の指導能力は殺せんせーと引けを取らない。
息子の浅野学秀は3年A組トップの優秀な生徒だが、父親同様に腹黒い支配欲の権化であり、お互い「理事長」「浅野君」とよそよそしく呼び合うほど険悪な関係で、相手を完全に支配下に置く日を狙っている。
名前の由来は赤穂藩主浅野内匠頭長矩と考えられる。
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過去(ネタバレ注意)
以下、ネタバレが含まれますので未読の方は閲覧注意 |
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学校設立前、彼は元々小さな塾の先生をしており、生徒にも慕われていた。
その塾の教室として使われていたのが、現3年E組が使用している山奥にある木造の旧校舎である。
しかし、塾卒業後にいじめられていた生徒が自殺しており、その生徒が誰にも相談したり(実際、己に携帯を掛けてきたのにそのことを相談することも、自身が悩んでいることを見抜くことも出来なかった)言い返せなかったことを悔やみ、自分の「伸び伸び育てる方針」が間違っていると悟り、「生徒のいいところを伸ばして、社会にはばたけるようになって欲しい」が「(例え、弱者を踏みつけようと)より社会で強く生きていける生徒を育てる」という理想に歪んでしまった。
また、E組の茅野カエデの本性を知る数少ない人物。というのも、転入試験を合格した茅野が「落ちこぼれが行くクラスがあるんですよね?」と言いながら自分の目の前で私物を壊し、その後殺せんせーの事が判明したことで、彼女の真の目的を察していた。しかしそれを殺せんせーたちに伝えることはなく、彼女がもうじき動くことを察しながら成り行きを見守ることにした。