お前達、これで終わったと思うなよぉ！！
CV：大友龍三郎
概要
『モンタナ・ジョーンズ』に登場する悪役キャラクター。考古学マニアであり、歴史的に価値がある宝をコレクションすることを生き甲斐とするトレジャーハンターである。そのため、遺産を護ろうとするモンタナ一行とは常に火花を散らし、先を争っている。
彼の元には、お抱え科学者であるニトロ博士がおり、「メカローバー」という機械を毎回の如く制作させては用いるが、この２人の間ではメカの制作資金を巡ってトラブルが絶えない。またスリムとスラムの部下を連れているが、常に失敗を繰り返したばかり故に叱責する事がしばしば。
容貌は、白いマントと黒のシルクハット、並びに黒のスーツを着こなしている。舞台となる地域によっては、白いスーツに白い帽子、アラビアン風やエジプト風（ターバンなど）の衣装、最終話ではサファリジャケットも着用する。
またステッキを愛用しており、幾種もの機能を備えた仕込み杖（ロケット弾仕込み、望遠鏡仕込み、マイク仕込み、小型プロペラ仕込み、等々）である。
性格
彼曰く「寝起きの悪さは半端ではないぞ！」と自覚しているようで、実際にステッキを振り回してスリムとスラムに八つ当たりしている。また気が短いのも度々確認でき（これも自覚している）、アルフレッド・ジョーンズを利用して宝を見つけ出そうとした時も、「努力と忍耐ですよ」と言われて噴気寸前になったほどである。
また躍起になると無茶な命令を出すことも多々あり、ニトロ博士に無理難題を命じる。こういった無茶な命令が原因でメカローバーが損傷、または大破する事も珍しくない。典型例として恐竜型メカローバー『ゴグ』のさい、飛べもしないのに飛び立つケティ号に追い付けと無茶な命令を下した。ニトロ博士は自棄になって機関部を爆発させる反動で飛ぶと言う暴挙に出た（結局大破したが）。
身体能力
ゼロ卿は見た目からして40代ほどに思える（確証はない）が、そんな年齢を吹き飛ばすような身体能力の持ち主でもある。例えば、階段から推定6mの高さを飛び降りて何ともなかったり、剣術も相当達者なもの。かつて自分とそっくりな領主と、サーベルを使って戦った事もある。
お約束
モンタナ一向の前に登場する時や、標的の宝物を前にした際の「世界の考古学的遺産は、全てこの（我が）ゼロ卿のコレクションに……」は勿論のこと、盗みに失敗した際の「ニトロ博士、事情を説明してもらおうか」からの「弁解は罪悪と知りたまえ！」はお約束事と言っても過言ではない。最後の最後にモンタナ一行に向けて「お前たち、これで終わったと思うなよォ!!」はシリーズの代名詞とも言えるだろう。
似たキャラクター
マント・帽子・ステッキを愛用していること、大掛かりなメカを多用すること、自分が価値を見出したお宝に執着すること、似たような部下がいること（スラム＆スリム、トッド＆スマイリー）、そして主人公サイドに何度負けても諦めないことなど、『名探偵ホームズ』のモリアーティ教授との共通点が多い。まあ、キャラクターデザインが同じ人なので、当然っちゃ当然だが。
部下であるスリム・スラムのスタイル、そしてニトロ博士の機械の腕、ゼロ卿の名言など、いわば、ボスが女性ではないタイムボカンシリーズの三悪であり、彼らの人気が作品を面白くしていた。
