国鉄の貨車にコキ50000形などの例があるが、旅客用では小田急電鉄の例しかない。
概要
2005年デビュー。箱根の魅力向上と活性化、さらには小田急ロマンスカーブランドの復権を目的として登場した。"Vault Super Express"略して「VSE」の愛称を持つ。2006年に鉄道友の会からブルーリボン賞受賞。
10000形HiSE以来の連接構造と前面展望席を採用する一方、1車両の長さを増やして11連接から10連接に変更された。空気バネによる車体傾斜方式も小田急初採用。
当形式はバリアフリー非対応の10000形置き換えも兼ねて10連接の編成が2編成製造された。置き換えられた10000形2編成は編成短縮を行って長野電鉄へ移籍した。
VSE車では「箱根観光特急」として明確な差別化を図るため、車両運用は箱根特急に特化したものとした。このため、原則として「スーパーはこね」「はこね」にしか使われない。基本的に2編成とも運用されるため、定期検査時は別のロマンスカーによる代走が行われる。
VSE車を使用する列車では、かつて行なわれていた「走る喫茶室」と同様のシートサービスを行ない、飲料はVSE車専用のガラスカップによって提供。