鉄道車両の形式の1つ。なお日本国有鉄道が製造した貨車については、「10000系」「コキ10000」の記事を参照。
小田急電鉄10000形
ロマンスカー「HiSE」。ハイデッカー構造が自慢の連接車であったが、交通バリアフリー法なる政策が災いし2012年までに運行を終えている。一部編成は長野電鉄で活躍。
⇒小田急10000形の記事を参照
都営地下鉄10-000形
都営新宿線向けの通勤形車両。1971年~1997年の長期にわたって幾度の仕様変更もありながらも製造が続けられた。10-300形に代替される形で2018年に運行終了。
⇒10-000形の記事を参照
横浜市営地下鉄10000形
グリーンライン向けに製造されたリニア地下鉄車両。2008年3月30日のグリーンライン開業に合わせて営業運転を開始した。
4両編成15本が開業までに製造され、その後輸送力増強用として2014年に2次車の4両編成2本が、2022年からは6両編成増結用の中間車(3次車)がそれぞれ追加増備されている。
⇒横浜市交通局10000形の記事を参照
東京モノレール10000形
老朽化した1000形を置き換えのために製造された。2014年より営業運転開始を開始し、毎年1~2編成の割合で増備が続けられている。
車体構造は2000形をベースとした。公衆無線LANによる高速インターネット環境も整っている。
高松琴平電気鉄道10000形
1952年に1001と1002の2両が製造された自社発注車。あくまでも10000形であり、1000形ではない。ツリカケ駆動ではあったが、電磁直通ブレーキや日本初のワンハンドルマスコン、電空併用のブレーキシステムの採用など、当時としては意欲的な設計であった。主電動機(モーター)は112kWのものを使用し、回転数も高かったことから当時実施していた急行運転に優先的に使用され、「こんぴら号」と称された。
しかし、在来車とはおろか、後に登場した急行用1010形との混用も不可能であったため、1980年に制御装置のHL化やブレーキ方式の電磁SME化が行われた。それでも、
- 従来の電空併用を前提としたブレーキ配管を流用していたこと。
- それにもかかわらず発電制動を撤去していたこと。
- その結果ブレーキの効きが悪くなったこと。
- 主電動機も流用していたためその特性が制御装置とマッチングしなかったこと。
などの理由により、車両を50年や60年使い続ける琴電で車齢34年であったにもかかわらず1986年に廃車、その後解体処分されている。