概要
CV:愛美
相棒学園初等部六年生。主人公・未門牙王の友人。
やや控えめな性格の少年で、片目が隠れるほどの長さの水色のおかっぱ髪が特徴。
その中性的で愛らしい外見・声色や、牙王に対する過剰とも言えるスキンシップ(出会い頭に後ろから抱きつくなど)のせいか、一部のファンの間ではよくヒロイン扱いされる。
作中での活躍
第1話で不良中学生の雑魚山たちに絡まれていたところを偶然通りかかった牙王に助けられる。その後、第4話で牙王のクラスに転入してきた。以降は牙王と親交を深め、彼と同じくバディファイトを始める。
気弱な性格で、強い牙王に憧れているが「ずっとこのままは嫌だ」という現状に対する不満もあり、デッキはデンジャーワールドを選択した。牙王のデッキビルダーである大盛爆や宇木くぐるとも交流が生まれ、後に大会に先駆けて彼らが結成したチーム「バルソレイユ」の一員となり、記録係を担当する。
ファイターとしては、デンジャーワールドの特性を理解しそれなりに高い実力を持つが、いつしかファイトの勝ち負けに強くこだわるようになり、ファイト自体を楽しもうとする牙王や風音たちの考えに内心苛立ちを覚え、強者は敬われ弱者は蔑まれるという荒神ロウガの考え方に同調するようになる。
アスモダイの助言と究極レアカード「魔狼フェンリル」を牙王のサポートで引き入れたことをきっかけにデッキを「レジェンドワールド」に移行。
その後、父の転勤により再び転校することになる。かつて転校した際に、昔の同級生から忘れられたというトラウマが蘇り、牙王たちも同じく自分のことを忘れるのではないかという不安に駆られ、彼らに別れを告げること無く相棒学園を去ることになる。
転入先の普宮第二小学校では、再びいじめグループの格好の的となってしまいファイトの強要の末に手持ちのカードを奪われるなどして失意の中にあったが、そこに付け入った山崎ダビデの誘いに乗りダークコアデッキケースとバディモンスター「アイスブレイド・ジョーカー」を得て変貌。
その圧倒的な力に陶酔し、いじめっ子たちに仕返しを果たすもまだ足りず、牙王に手紙を送り付け、強くなった自分を見せようとファイトを要求。結果、牙王に今一歩及ばず敗北し、さらにダークコアを手にした後の悪行を咎められるが、そこへ割って入った恩人のダビデの意見に同調し、牙王たちと決別する。
(なお、このいじめグループには元々ダビデの息がかかっており、キリをディザスターに取り入れるための演技であったことが後に明かされる)
以降は通り魔のごとくファイターを襲撃しては彼らにファイトを強要し、勝利の証としてバディモンスターを奪っていく神出鬼没の「死神」として怖れられる存在となる。性格も、これまでの純真な少年からクールな言動を用いる冷徹な性格となっている。バディのジョーカーからは強く信頼されているが、彼の言う寒いダジャレに関しては頑としてスルーし続けている。
コアガジェットは空中に浮かぶ雪の結晶型で、バディスキルは背中に三日月型のオーラが現れるというもの。
その後、ディザスターの一員としてダビデにディザスターパレスへと招かれるが、そこへ乗り込んだ牙王との再戦の末、彼の熱い言葉に触れて正しい心を取り戻す。ファイト直後に意識を失い、首謀者である臥炎キョウヤからも「見込み違い」だと切り捨てられる。
牙王によって病院に運びこまれ、長らく意識不明の状態が続いたが、臥炎カップ一回戦が行われている最中に目を覚ます。再び牙王たちの前から姿を消すが、実際は死神としての行いを償うため、花薔薇エルフの研究所に仲間を偽り潜入し、自身が奪ったバディモンスターたちを解放。その中にいた、煉獄騎士となった龍炎寺タスクに捨てられたジャックを牙王に託した。
その後はバディポリスと協力しキョウヤの陰謀を阻止するため暗躍。
牙王とキョウヤがファイトしている間にディザスターのアジトに向かい、門を守る祠堂孫六・山崎ダビデと対峙。同じく正しい心を取り戻したタスクや、乱入した荒神ロウガと協力して二人を撃退し、内部の花薔薇を拘束するものの、今一歩のところでソフィア・サハロフにより拘束が解かれ、そのまま逃亡されてしまう。
第二期『フューチャーカードバディファイト100(ハンドレッド)』
長らく出番に恵まれずにいたが、28話にて再登場を果たす。
あれ以来、父の転勤によりまた引っ越しをしており、現在は超長野の超穂高という地で、父の会社が運営するペンションの管理人を勤めている。
前期でのディザスターの一件以来、なぜかダークコア無しでもカードの力を具現化できるようになってしまい、それで人を傷つけてしまう事を恐れた彼は一時的にバディファイトから遠ざかってしまっていた。性格も、登場初期の気弱な少年の頃に戻っている。
角王の目撃情報を受け超穂高を訪れた牙王とドラムと偶然再会。
久々の再会を喜んだキリは、牙王たちに自身のペンションに泊まっていくように勧めるが…
使用デッキ
不完全なパズル
君という敗北者を得て完全な物となる。ルミナイズ、不完全なパズル!
レジェンドワールドのデッキ。
当初はアーマナイト中心のデンジャーワールドのデッキを使用していた。
デッドエンドワールド
始めよう、僕の前に立つ者の終焉を。ルミナイズ、デッドエンドワールド!
『100』31話で使用。ダンジョンワールドのデッキ。
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ネタバレ
ここから先はフューチャーカードバディファイトの重大なネタバレを含みます!スクロールは自己責任で。
その正体は、多くの異世界を滅ぼした謎のモンスター・大魍魎ヤミゲドウを封印した八人の角王の一人にしてダンジョンワールドの角王「三角水王(さんかくすいおう)ミセリア」であることが判明。ダークコアデッキを手放して以降もカードの力を現実化できたのも、彼の本来持つ角王としての力によるものであった。
ヤミゲドウの封印後、彼の復活を危惧した角王たちはこの世界に留まる事を決意。
その際ミセリアはヤミゲドウが復活するまでの間、もうすぐ地球に誕生する予定だった知的生命体・“人間”として生きることを望む。その後は数万、数億もの年月を角王としての記憶を封印し、現在まで「氷竜キリという人間」として生きてきた。
この際、アイスブレイド・ジョーカーを影の従者とする。
悠久の寿命を持つため、人間として大切な人が出来てもすぐ死に別れてしまう運命にあり、その悲しみのあまり、自分の正体から目を背け角王としての記憶をも封印していた。人間の自分や周囲が自身の存在に疑念を持つことがないように、ジョーカーに記憶の操作や新たな生活環境へ移行する手助けをする役目を任せていた。
ジョーカーは前述通り「臥炎キョウヤから与えられたバディ」とされているが、実際はジョーカーがキリの手に収まるように裏工作を行っていたという。
上記の「父親」というのも実際はミセリアとしての自分自身であり、頻繁にしていた「父の転勤による転校」もその正体を周囲に不審がられる前に住む場所を変えるための口実であった。
しかし、28話で本来の姿と記憶を取り戻す兆候が表れ始める。そして、牙王がバディポリスとしての任務でキリが働いているペンションを訪れた際、角王を捕らえるためやって来た百鬼の襲撃から牙王やロウガを身を挺して庇った事で角王として覚醒。水を自在に操る能力を有し、砂と化した森を復活させ、一撃で百鬼のモンスターをカードに戻すなど、角王としての圧倒的な力を見せつけた。
角王として覚醒しその記憶も取り戻したものの、人間として生きてきた期間が長すぎたため角王として戦う覚悟をつける時間が欲しいとして、牙王たちに同行はしなかった。
別れ際、牙王から「角王だろうが何だろうが俺の大切なダチだ、ヤミゲドウとの戦いが終わったらまたバディファイトしようぜ」と言葉をかけられる。
自身の正体に関係なく友人として接してくれる牙王の言葉に感激し「人間になってよかった」と涙を流して喜んだ。
31話で超穂高に再びやって来た牙王の前に再び現れ、かつて自分が封じた離別の悲しみの記憶の結晶に案内する。そして、角王として完全覚醒するべく、少しずつその記憶を取り込むが、祠堂孫六からキリが角王である事を聞きつけ後をつけていたダビデにより、一気に結晶を破壊されたうえ、それらを一度に体に埋め込まれ、心身に深いダメージを負う。
直後、ダビデに連れ去られるも、すんでの所で牙王が駆け付ける。そこでキリはダビデにバディファイトを申し込み、ダビデが勝ったら自分を連れて行ってもいいと告げる。そしてダンジョンワールドデッキでファイトに挑むが、ダビデのイカサマと「角王と人間の寿命の差から来る別れ」の揺さぶりに加え、記憶の結晶を一度に取り込んだための不調で本調子を出せず、追い詰められる。
その時、バディでありキリが結晶を全て取り込み記憶を取り戻した事で真の姿に覚醒したシュタインブレード・ジョーカーに「封じていた何千男万の記憶の中に答えがある」と助言され、戦国時代と思しき頃に牙王・ダビデ・祠堂の祖先と関わりを持ち、牙王の祖先がキリを身を挺して庇い致命傷を負い、彼の最期を看取った事を思い出す。キリは「いつの時代も出会うべき人とは必ず出会う」と気づく。「人の命は水のように永遠の時を循環していく」とジョーカーが言った事で、「ダビデも含むこの儚い世界の全てが愛しい、愚かさもまた人間の一部だから」と悟り、角王として完全覚醒。
水の渦に包まれながら変身し自身をコール、遂にバトルの場に三角水王ミセリアとして現れる。その後は自身の水・氷の力とジョーカーのスキル、そして闇のファイナルミッションカード・終焉計画(ワールドエンド)でダビデを圧倒。さらにイカサマに気づきながら敢えて言わなかった事をダビデに告げ、トドメを刺した。
戦いが終わった後は八角神王グランガデスを必ず連れて来ると約束し、改めて牙王と会えたことのうれしさと、「皆と生き、たとえ別れが待っていてもその先に脈々と続く未来と共に在る」事を誓った。