ロックマンXXシリーズの登場キャラクター。読みは「ヴァヴァ」。
シリーズを通して中ボス的存在として登場し、PSP版「イレギュラーハンターX」ではプレイヤーキャラクターに昇格するほどの人気キャラでもある。
CV:麦人(X8)、下崎紘史(イレギュラーハンターX、プロジェクトクロスゾーン)
概要
元イレギュラーハンター第17精鋭部隊所属。エックスやゼロの元同僚。
電子頭脳回路に異常があり、イレギュラー以上の残忍さを持っているため拘束されていたが、反乱により解放される。
上司であるシグマの計画に乗り、ライドアーマーを駆使して破壊行為を行い、エックスたちを追い詰める。
執念深く、異常なまでに好戦的。ゼロ曰く『イレギュラーと紙一重』。
イレギュラーハンターXにおいてのVAVA
シグマには劣るものの、クワンガーも一目置く程の機動力と攻撃力を持つ。
しかし、その圧倒的火力に任せて行動し、周囲の被害も考えず暴れまわる危険人物でもあった。
任務においても本来最小限に食い止めるべき被害を逆に拡大させてしまうこともたびたびあり、揉め事が絶えなかったために、とうとうハンター本部に留置されることとなる。
そしてまもなく反乱を起こしたシグマの手により再び自由を手に入れ、シグマのように「自らイレギュラー化する」道を選んだ。
ひとえに、エックスを倒し、自分の存在こそが脅威であることを誇示するため...。
なお、額のエンブレムは初代「ロックマンX」ではシグマの軍門に下った事を示す「Σ」だったが
イレハンでは「VAVA」を現す「V」マークに変化している。
VAVAモード
ヴァヴァを主人公としたゲームモード。
VAVAモードでは、XモードがVAVAの視点(パラレルワールドもしくはIFの物語という位置づけ)で展開される。
ステージ構成、ゲームの進行方法などの基本内容は変わらないが、敵の配置や一部ボスが変更されていたり、ボス戦前でも専用の会話が存在する。
また、装備武器については独自のシステムが採用されている。
後味の悪いエンディングで有名である。
ボスとの戦闘前会話ではXモードで目立っていたヒステリックな面がより顕著ではあるが、戦闘中の台詞はそんな一面を微塵も感じさせない。
VAVA MK-II(ヴァヴァマークツー)
ロックマンX3にて登場。
X1にてエックスによって倒されたが、Dr.ドップラーの手により蘇った。
エックスへの復讐のため、得意とするライドアーマーとの連携によってエックスたちに立ちはだかる。
ドップラーに対しては、復活させてくれたことには感謝しているが、命令に従うつもりはないと言っている。
それを象徴しているのか、額と背負っている盾に施されているのはドップラーのエンブレムではなく、VAVAの「V」の意匠のエンブレムである。
ちなみに、基本的には機械だろうが何だろうが死んだら二度と蘇らない本シリーズにおいて、死亡から完全復活を果たした唯一無二の通常レプリロイドだったりもする。
しかし胡散臭い復帰をするゼロやら半ば不死化しているシグマ等が居るせいかあまり気にされていない。
VAVA.V(ヴァヴァ・ペンテ)
ロックマンX8にて登場。
再度シグマの配下として、名を改めて再三復活した。
過去に比べて残虐な性質が強調されており、破壊を楽しんでいる様子が見て取れる。
ヤコブ管理官であるルミネを連れ去る他、時折各ステージに姿を現し、エックスたちに立ちはだかる。
ヤコブのボスとして登場するも敗れ、最終的には専用ライドアーマー「デビルベア」を繰り出し、己の身を滅ぼす覚悟で参上した。
難易度が高い状態で撃破すると、暫くパートナーキャラの使用を封じられる。
また、各ステージに乱入して登場し、条件が揃えば計6回は対峙する事になる。
漫画版でのVAVA
コミックボンボンに連載していた岩本佳浩の漫画版では強烈なキャラ付けがされており、基本的に戦闘狂で残虐ではあるのだが『たとえば、このグラスの中身がバーボンでも泥水でも、俺たちには大差ない』など、ハードボイルド臭漂う台詞の数々で強烈な印象を残した。
エックスに対する執着心も「ロックマン」という伝説を破壊するため、その継承者たるエックスを執拗に狙うという設定であり、自分と戦うのに相応しくなるべく強くさせるために敢えて強化パーツの場所を教えるなどゲームでは見られない行動を取っていた。
X1終盤で「ロックマン」として覚醒したエックスのバスターの直撃を受けて大破しながらも、エックス破壊の執念で動くが彼のトドメの一撃で胸板に風穴を開けられ機能停止した。
その後、ゲームと同様にX3で復活。Σの城で「鬼」と化したエックスと再び対決する。
徹底的に攻撃を加え続けるも、エックスの「鬼」が自分の「鬼」とは異なる鬼であることに気付き始めたことから、錯乱し始め、エックスに拘束された状態から高所から落とされて再び葬られた。
その直前にエックスの「鬼」が自身を含めた全ての鬼を滅ぼす「破滅のための鬼」であることを察した。
ちなみにX3においてはピアノを弾くことが出来るなど芸達者な一面もある。
イレギュラーハンターX版の彼がハードボイルドなダークヒーロー然として描かれたのは、この漫画の影響が大きいだろう。
本来のゲームでの彼は小悪党の様な物言いをしており、ハードボイルドとは程遠い性格だった。
X3でもドップラーに再生してもらったことを素直に感謝しているが、上述のように「命令に従うつもりはない」と言い切っており、どちらかというと狡猾で見境のない破壊的な面が目立っている。
プロジェクトクロスゾーンにおけるVAVA
「相変わらず悩んでばかりか、エックス!」
「オレの名はVAVA。忘れるな、この名を!」
CVはイレハンXと同じ下崎紘史。
キャッチコピーは「暴走する元イレギュラーハンター」。
敵側のキャラクターとして登場。容姿はX1と同じものとなっている。
過去にエックスに倒されたはずだが、今作にて復活を果たし、復讐を果たすべくエックスやゼロに襲いかかる。
性格はイレハンXと漫画版が混じったようなものとなっており、特に後半の戦闘時のセリフはエックスに対する嫉妬心が顕著になっている。その嫉妬と執念の強さは、TOVの主人公ユーリに、思い出したくもないかつて自分を執拗に付け狙った暗殺者を思い出させた。
後半ではその強烈な執念により、大量のフェイドゥム(ゆめりあに登場する敵)を引き寄せている。
続編「プロジェクトクロスゾーン2」ではVAVA MK-IIとして復活。
漫画版で語った「鬼」を強調する復讐鬼として登場し、似た者同士であるザギと意気投合した。
肩のキャノン砲について
VAVAの代名詞とも言える特徴的な肩のキャノン砲は、初代「ロックマンX」ではどこからどのようについているか明確に設定されておらず、設定画では肩のパーツがえぐれており、そこからキャノン砲が生えてるようにも見えた。
岩本佳浩の漫画版では設定画に忠実ながらも背中のバックパックにキャノン砲が取り付けられているデザインにしたため、状況によっては肩が消失しているような不自然な画になってしまう事も多かった。
イレギュラーハンターXではバックパックから背負っているようにリデザインされ、D-Artsでフィギュア化された際には(SFC版のフィギュア化でありながら)イレハン版のキャノン砲をベースに改めて設定画を書き下ろしている。
プロジェクトクロスゾーンでは初期設定画をベースにグラフィックが書き直されており、キャノン砲は肩パーツから直接生えている。だが戦闘シーンで横を向いた際には肩パーツの内側がスカスカになっているのでやはり不自然ではある。
関連項目
ロックマンX エックス ゼロ アクセル シグマ イレギュラー レプリロイド VAKA
映画STARWARSの登場人物でVAVAの元ネタ。
海外版でVAVAは「醜悪」「最低な奴」という意味の「Vile(ヴァイル)」に名前を変更されているが、その理由として外見、名前共に被りすぎたという説が有力。
この変更のせいでロックマンゼロシリーズのドクターバイルと名前が被ってしまい、そちらの海外名も変更せざるを得なくなった。
元ネタと違ってレプリロイドであるVAVAは、メットのように見える頭部がそのまま素顔であり、漫画版では頭部を破損した際、頭蓋骨のような内部パーツが露出していた。
ロックマンXを玩具化した「メガアーマー」シリーズではVAVA MK-IIが発売され、メットパーツを外す事ができた。だがその下はやはり素顔とは呼べない内部パーツのような顔であった。