概要
SFCロックマンXシリーズ三部作の最終作。
SFCのほか、PS、セガサターン、ガラケー版も発売されている。PS・SS・ロックマンXアニバーサリーコレクション版ではパスワード保存だけでなくセーブによる進行状態の記録が可能になっている。
作品としての最大の目玉は「ゼロチェンジ」の存在。
これまで高い人気を誇りながらもNPCに過ぎなかったゼロが本作からプレイアブルキャラクターとなった。主人公以外のキャラクターを扱えるというシステム自体、ロックマンシリーズ初の試みである。ただし、ボスと戦えなかったり特殊武器を使えないなど制限が多く、本格的にプレイアブルキャラ化したのは次作以降とも言える。
アーマーの能力を更に強化する新要素「チップ」も登場した。ただし、どれか一つしか付けられない上に一度装備したら二度と他のチップに変更できない。装備する場合はよく考えて強化しよう。全てのチップの機能を持つ「ハイパーチップ」も存在するが、パスワードでは記録されない。ガラケー版は例外でハイパーチップをセーブできるほか、4つあるチップの内3つを装備している通常プレイでは再現不可能なパスワードが存在する。
また、後述の「ヴァジュリーラFF」「マンダレーラBB」「VAVA Mk-Ⅱ」を乱入戦(隠しステージ)で撃破できたか否かでドップラーステージの難易度・ボスが変化したり、ある場所でゼロチェンジを使う事で隠し武器を入手できるなど、隠し要素が多数存在している。
SFC版の本作は外部開発プロダクションが製作しており、前作までとはスタッフが異なる。スタッフロールがないのでスタッフの詳細は不明だが、開発を手掛けたのは『ロックマンワールド』の大半を開発した「水口エンジニアリング」である。
因みに本作はシリーズで唯一、炎系の特殊武器が登場しない作品でもある。
ストーリー
イレギュラーハンターとして復帰したゼロは第0特殊部隊の隊長となり、エックスらと共にイレギュラーの掃討を続けていた。その頃、科学者型レプリロイドであるドップラー博士は研究によって、イレギュラーの原因は「シグマウイルス」と呼ばれる特殊なプログラムであることをつきとめ、その抗体ウイルスを開発した。
その結果イレギュラーは消え、世界には平和が訪れた。更にドップラー博士は人間とレプリロイドが共存する平和都市「ドッペルタウン」を作ると宣言し、人間、レプリロイド双方の多くの支持を得るまでに至った。
しかし数ヵ月後、ドップラー博士の抗体ウイルスを注入されたレプリロイド達が突然反乱を起こした。しかもその指揮をとっていたのは、あのドップラー博士だという。イレギュラーハンターは博士をイレギュラーと断定し、エックスとゼロにも出撃命令が下った。
登場キャラクター
主要キャラクター
8ボス
アシッド・シーフォース体力半減後はアシッドラッシュが大きくなる
エレキテル・ナマズロス体力半減後は電気放電
シャイニング・タイガード体力半減後は無敵になった後に爪攻撃が追加
グラビティー・ビートブード体力半減後はブラックホールを上空に出す
フローズン・バッファリオ体力半減後は巨大なアイスビームも放つ
スクリュー・マサイダー体力半減後は無敵になって猛スピードでの体当たりが追加
その他のボス
ロックマンX3にまつわるネタ
- 「きみは ゆくえふめいになっていた マックじゃないか」
オープニングステージのイレギュラーハンター本部で「マック 」と遭遇した時のエックスのセリフ。あまりに露骨な説明口調のためかやたら人気があり、ロックマンX3のオープニングステージのBGMの動画などでコメントされる事が多い。
こちら岩本佳浩による漫画版でヴァジュリーラFFが発したセリフ。ファンの間ではクリスマスの時期になるとこのセリフが飛び交う事がある。
余談
- PS・SS版はSFC版と仕様が変更されているところがあり、ボス決定デモがアニメーションだったり決定BGMがロックマンシリーズお馴染みのアレになっていたりする。またステージBGMはアレンジ版だが、SFC版よりイマイチな曲になっていることが割と多い。ロックマンXアニバーサリーコレクションはSFC版ロックマンX3を収録しているが、海外版のサウンドテストには何故かPS・SS版の曲が一部収録されている。
- 新要素がかなり導入されており、粗はあるもののブラッシュアップすれば面白くなりそうな要素があったが続編ではほとんど採用されずに捨てられてしまった(X4からはPS専用のドットを用意したりしなければならなかったので仕方ないところはあるが)
- SFC版だけでなくPS版まで発売されたので長い期間遊べたSFCロックマンXであり、PS版は処理落ちがなく操作遅延もないため、フル装備状態のエックスはロックマンゼロシリーズやZXシリーズの機動力強化装備(状態)に匹敵する速さであり、快適な操作感で遊べる唯一の作品でもある。