概要
英語表記:Mandarela・BB
英名:Byte
パワー:18800rp スピード:8200rp
金剛力士像のような外見を持ち、その見た目通りのパワー特化型のレプリロイド。
Dr.ドップラーがドッペルタウンの警護用にヴァジュリーラFFと共に造り出したレプリロイドで、彼と二人で「ナイトメアポリス」を名乗りドッペルタウンの治安を乱そうとする者の捕獲・排除を行う。
スピードと追尾能力に秀でるヴァジュリーラが対象の追跡担当なら、パワーによる制圧力に秀でるマンダレーラは対象の捕獲担当であろうか。
ゲームでは8大ボスのうち2体までを倒すと、エックスを捕獲せよというドップラーの命を受けて出撃する。ボスとしては8大ボスよりも上位に位置するものの、ステージ中盤にある専用の戦闘部屋にランダムで強制乱入してくるため実質的に中ボス扱い。
なので慣れないプレイヤーにとっては詰み要素になりかねない仕様だったりする。
前作の敵幹部カウンターハンターのバイオレンをパワー・スピードともに上回る数値を見せており、スペックだけ見ればカウンターハンターをも凌ぐ強敵に見えるが…
使用技など
戦闘では相手をマンダレーラ側に引き寄せる磁石のようなものを壁に張り付け、タックルを繰り出してくる。
このタックルを喰らうとマンダレーラがエックスを片手で振り回し、壁や天井に投げ飛ばす。その見た目のインパクトの通り、威力も凄まじい。
…とはいえ、攻撃力こそ凄まじいものの、マンダレーラの攻撃パターン自体は
相対する壁に向かって磁力弾を投げつける
投げつけた磁力弾めがけて突進する
上記2つを順に繰り返すしかなく、X3のボス全体に言える「特定の行動をローテーションで繰り返す」という例の中でも特に極端な行動パターンとなっている。
従って磁力弾の対処さえ出来てしまえば自ずとマンダレーラの突進を避け続けるだけの作業となり、体力減少による攻撃パターンの変化なども存在しないため慣れさえすれば8ボスよりも簡単に勝ててしまう場合もある。
磁力弾は破壊こそできないものの攻撃判定はなく、触れてもノーダメージ。
そして引き寄せる力はダッシュによってある程度振り切ることが出来る、すなわちダッシュ壁蹴りをし続ければ壁に張り付き続けることが可能。
壁の一番上をキープし続け、マンダレーラが壁に接触する直前に反対側の壁へ向かってダッシュジャンプで移動する、これを続けるだけでマンダレーラを完封可能。プレイヤーがやることはマサイダーなどの突進系ボスとほとんど変わらない。突進のスピード自体もマサイダーはおろかバッファリオと同レベルだったり、そもそもダッシュ壁蹴りがデフォルトで癖になっている一部プレイヤーにとっては初見殺しにすらならなかったりする。
せめてヴァジュリーラのように途中で追尾弾などでパターン崩しをしてくれば話は違ったのだが…
とまあここまでこき下ろしたが、
全体的に大型化しているX3のボスの中でも特に身体が大きく、面制圧力の高さ、マンダレーラ側に引き寄せられる戦闘中の仕様も相まって接触事故を起こしやすいという特性もある。
プレイヤーによってはそういった面を強く感じるケースもあるようだ。
まあどちらかというと初見でアッサリ撃破してしまい、次周回プレイで雑魚だと思って舐めプしてたらうっかり被弾からそのままハメ殺され、初めてコイツの火力に気づくとかそんなケースも多いと思うが。
弱点武器は「トルネードファング」、または「レイスプラッシャー」。
これらを使って倒すとマンダレーラは撤退せず、その場で爆散してしまう。
性格は古風な武人のような口調で、負けた時も潔い台詞を放つ。
<普通にエックスバスターで倒すのと弱点の内のトルネードファングで倒した動画>
終盤ではヴァジュリーラと合体し「ゴッドカルマシーン・O・イナリー」となってエックスの前に立ちはだかる。
ちなみにドップラーからはエックスの捕獲を命じられているが、エックスに弱点武器を使わずに倒された際に、
「次に会う時はお前を砕いて見せる!」
と発言しておりやはりヴァジュリーラと同様エックスを生け捕る気はさらさらないようである。
ロックマンXDiVE
ヴァジュリーラに続き、追加ボスとして登場。これでナイトメアポリスそろい踏みとなった。
攻撃パターンは原作X3を踏襲…かと思いきや、タックルのほかに巨体を活かしたフライングボディプレスが攻撃技として追加された。また、磁力弾も正面の壁だけでなく床や天井にもばら撒き、より厳しく動きを制限してくるようになった。
ワンパターンボスと呼ばれた原作とは一味違う強さを見せつけてきており、ボス紹介文も「原作とは違う」という面を強調した内容となっている。これが彼の真のポテンシャルという事らしい。
ちなみに、マンダレーラがゲーム中で使ってくる弾が本作のボス紹介文で「磁力弾」と正式に言及された。ヴァジュリーラのビームサーベルもそうだが、X3当時では明瞭でなかった設定が本作で明確化したりするのでそういった点も見逃せない。
漫画版では
クリスマスネタで当時の子供達に絶大なインパクトを植え付けたヴァジュリーラFFと比べるとやや地味な印象。
ヴァジュリーラと同じく、身体はワームと呼ばれる虫型のコンピューターチップの集合体である。
主にゼロにとってのトラウマ。
最初に出現した時は、ゼロの最強の技である「アースクラッシュ」を片手で受け止め、逆に投げ飛ばして実力差を見せつけた。
二度目の対決時は自分の分のワームを砕かれて身体の構成が不十分になり、頭からワームをウネウネ蠢かせているマンダレーラの姿を見てゼロが正気を見失う一幕が見られた。
この二度目のナイトメアポリス戦は、前述のクリスマスネタのイメージが先行しがちであるが、実はシリーズ屈指のトラウマエピソードでもある。
エックスが全身滅多斬りにされることはこれまで何度もあったが、それでも肩口から斬りこまれた傷が背中まで達し、そこから大出血するというのはとてつもないインパクトである。ゼロもまた、マンダレーラによって胸部装甲を砕かれ、肋骨のような内部フレームが露出するほどのダメージを負う。あまりの惨状に、ぶっちゃけ、ケイン博士じゃなくても吐きたくなります。その次の回でネタっぽくなるヴァジュリーラはともかく、マンダレーラには結構怖いイメージを持った人もいるのではなかろうか。
原作と違い常に二人組で行動しているせいか、ヴァジュリーラに対しては仲間意識のようなものを抱いている様子。
処刑寸前でマーティーから授けられたアーマーを受け取り、パワーアップして復活したエックスによってヴァジュリーラが大破させられた時は、ドップラーにヴァジュリーラの修理をするよう訴えた。またそれを許されずドップラーに処分されかけた後、もはや上半身のみの状態となったヴァジュリーラをその手に抱きながら尚も自分達を見捨てないようドップラーに訴える一幕もあった。
また、そのあとドップラーによって無理やりO・イナリーに改造されそうになった時は「私は自分でいたーい!」と発言するなど、狂気じみた一面を見せたヴァジュリーラと比べると、かなり人間臭い面を見せていた。
小話
- ゲーム中のドット絵だとイベントシーンと戦闘時で顔の描写が微妙に違う。
ドップラーとの会話イベントでは設定画と同じような顔だが、戦闘で出会った時は目が赤く光っているような顔となっている。
このような。
もしかすると本気を出すときは目が赤くなるという、どこぞの宇宙最強の兄貴のような設定があったのかもしれない。
- 書籍「ロックマンX超百科」に掲載されていた池原しげと氏によるコミックで、ヴァジュリーラに加勢する際に『みっともない・・・お前は、どいていろ! 俺様がブッ飛ばしてやる!』と彼に言い放っていた。