概要
ロックマンシリーズ十周年記念作品の一つでシリーズ第四作。PS/SSにてリリースされた。
これまでサブキャラクターだったゼロが本作から主人公の1人に昇格。正式なプレイアブルキャラクターとなった。ゲーム性の面でも長距離攻撃主体のエックスと接近戦を得意とするゼロという形で差別化されている。
また、選んだ主人公によってストーリーの細部や登場するキャラクターも変化する。ロックマンXシリーズ初のヒロインであるアイリスの存在や、ストーリーを補完するアニメムービーの多さなど、本作はシナリオ・演出面でゼロが優遇されていると評される事が多い。
ロックマンXシリーズで初めてエックス以外のキャラに声優が起用された作品でもある。
ストーリー
大規模な災害時に迅速な対応をするために設置されたレプリロイドで構成された軍事組織レプリフォースは、レプリロイドで構成された警察組織イレギュラーハンターと共にイレギュラーを回収し事件の解決に尽力していた。両者はこれまでお互いに助け合い、協力しながら、それぞれの任務を行っていた。
だがある日、巨大イレギュラー・イレギオンによって空中都市スカイラグーンが占拠され、イレギオンがレプリフォース仕様のものであった事、レプリフォースの主力戦力として採用されている兵士レプリロイド・ノットベレーの姿が現場で見受けられた事などから、レプリフォースに疑いがかかる。
この事態にイレギュラーハンター側は、指揮官・カーネルに事情聴取の為の投降を要請したが、軍人としてのプライドを優先したカーネルはこの要請を拒否。
その結果、巨大な軍事力を持ったレプリフォースが最高司令官・ジェネラルをリーダーとして一斉にクーデターを起こし、各地を占拠してしまった。
イレギュラーハンター司令部は直ちにレプリフォース全体をイレギュラーと認定し、エックス、及びゼロに出撃命令を下した。
コミックボンボン連載版
筆者は岩本佳浩。
X1~3と異なり、主人公が2人ということからストーリー進行が前作までの「1話=1ステージ=1ボス」と違い、変則的な進行をするのが特徴。
人工太陽の暴走を食い止めるためレプリフォースとイレギュラーハンターが協力するというオリジナルの前日談が追加された事で、両組織が平和を守る志を持つ者達である事が掘り下げられている。
(復刻版では「ロックマンX3」2巻に収録)
更にゲーム本編で触れられなかった、ゼロがバスターを使えなくなった理由やゼロとカーネルの友情などが掘り下げられている。
レプリフォースの反乱の際には、ゼロがイレギュラーハンターを離脱、イレギュラー認定されながらも戦っていた所を、敵味方の区別なく救助活動を続けていたアイリスの部隊に匿われ、残されたエックスは守るための闘いを続けるが、己の無力さを痛感するあまり禁断のアーマーに手を出して闇墜ちするなど、ドラマ性の強い独自の展開を見せる。
編集方針変更のアオリを受けたのか展開が少々駆け足気味になってしまい、序盤で強敵として持ち上げられていたマグマード・ドラグーンが、再登場時には既に残骸と化していたりする。
(復刻版コミックスにはドラグーンとの闘いが書き下ろされている。)
最後はゲームのエンディングを先走る形でジェネラルが身を挺して最終兵器の発動を食い止め、残すところはシグマとの決戦のみという状況で、別々の道を歩んでいた二人が再会、共に最終決戦に向かう…というところで終わっている。
ボンボンでの『ロックマンX』連載はこの「X4」をもって完結した。
登場キャラクター
イレギュラーハンター
レプリフォース
ウェブ・スパイダス(CV:二又一成)体力半減後は部屋の中央に巨大な蜘蛛の巣を張る
フロスト・キバトドス(CV:岡和男)体力半減後は氷をまき散らす攻撃
スラッシュ・ビストレオ(CV:長嶝高士)体力半減後は飛びつき攻撃が追加
ストーム・フクロウル(CV:岡和男)体力半減後は部屋の中央から四方への竜巻攻撃が追加
ジェット・スティングレン(CV:細井治)体力半減後は吸い込み攻撃が追加
イレギュラー
マグマード・ドラグーン(CV:長嶝高士)体力半減後は火山弾攻撃が追加
スプリット・マシュラーム(CV:まるたまり)体力半減後は毒ガス攻撃が追加
サイバー・クジャッカー(CV:二又一成)
その他
小話
- 主題歌『負けない愛がきっとある』は、当時歌手として活動していた仲間由紀恵である。
- 雑誌の1コーナーで主題歌と共にゲームの宣伝もしていた。
- 本作の限定版仕様『リミテッドパック』では、当時展開していた「メガアーマー」シリーズが同梱していた。内容はエックスの専用素体と隠し装備であるアルティメットアーマー。設定イラストにあるアーマー単独での飛行形態も再現できる優れものであった。しかし、これを最後に国内での「メガアーマー」シリーズの展開は終了している。
- マグマード・ドラグーンステージでは、ライドアーマーに乗ったままドラグーンに挑むことができる。今までのシリーズで「ライドアーマーでボスと戦えたら・・・・」というファンの望みが叶ったが、動きが鈍いために攻撃が避けづらく、大抵相手の体力を1/3程度削ったところで壊れてしまう。しかし、上達していくと攻撃を避けられる様になるため、ライドアーマーに乗ったまま倒してしまうということもできなくはない。『アニバーサリーコレクション』ではトロフィーの取得条件にもなっている。
- ロックマンXDiVEの公式Twitterにて発売日記念で初めてプレイしたキャラはどっち?という投票ツイートを行ったらなんとエックスの方に票が多く、シナリオ面で優遇されているゼロは後回しにしていたプレイヤーも多かったらしい。
- 劇中で流れるムービーに登場するモブキャラクターや、ゼロとカーネルの掛け合いはネット上では妙な人気がある。
- ゼロが優遇され過ぎていると言われる本作だが、X1からX3、他媒体である程度エックスの境遇が分かっていたがゼロは最後のワイリーナンバーズ位のことしか分かっていなかったので当時X5で最終作にするつもりだったあの頃では仕方ない部分があるが、エックスは隠し要素を含めると複数の強化アーマーが用意され、その隠し要素がゼロの隠し要素と比べて強力すぎるので演出ではゼロだがゲームシステムではエックスが優遇されている。
テレビCM
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