曖昧さ回避
- ゲーム「ロックマンX」に登場する鎧。本項目で解説。
- TVアニメ「勇者王ガオガイガー」に登場するサイボーグ・ガイが纏う2次装甲。→アルティメットアーマー(勇者王ガオガイガー)
概要
エックスの戦闘能力を最大限に引き出す究極のアーマー。
Dr.ライト曰く、非常に強力であるが完成には至っていないらしく長時間の装着はエックスに過度の負担をかけるため、ライト博士が禁断のアーマーとして封印していた。
これらは設定上の話であり、ゲーム中で問題となることはないが、登場した際は通常ストーリーで入手する汎用強化アーマーの上位互換であるためにゲームバランスを崩壊させるほどの性能であることが多い。
アーマーを分離して支援飛行メカとして使う、バスターからビームブレードを発生するなど、ゲームでは再現されなかった設定が存在する(初登場のX4ではサブウェポンの概念がなく、仮に採用されても当時のバスターの性能が高かったのもあって使われないだろう)。
支援飛行メカに関しては、後述の漫画版やXDiVEで使用されている。
ロックマンX4での活躍
ライト博士「…エックスよ、とうとうここまで来てしまったか…。
このカプセルには、封印された禁断のパーツ、アルティメットアーマーが眠っている。
ノヴァストライクの時にウイングパーツが開き、無敵の体当たり攻撃ができるのじゃ。
…しかし、このアーマーはまだ未完成のため、安全性は保証できん。
それでも良いのなら、このカプセルに入るがよい。」
ゲーム開始時に隠しコマンドを入力することにより、通常のアーマーパーツ(フォースアーマー)と入れ替わる形で出現し、コマンド入力に成功するとエックスの一部カラーが紫色に変化する。
基本的な挙動はプラズマチャージ装備のフォースアーマーと同じであるが、ノヴァストライクが強化されており、使用回数は無制限、発動中は完全な無敵状態となる(通常のものは一部例外あり)。
使用時はフォースアーマーと異なり、両腕を広げる姿勢で突進する。
なお、ボス戦時のダメージ効率に優れるストックチャージショットを装備することは出来ないため、フォースアーマーの完全上位互換ではない。
ロックマンX5での活躍
ライト博士「アーマーも着けずにここまで来るとは…
これから先、その状態で進むのはとても危険じゃ!
この戦いに完全に終止符を打つために…アルティメットアーマーを授けよう。
ギガアタックが無限に使えるが…強さを過信しないことじゃ。
…あと、少しじゃ。頑張るのじゃエックス。」
隠しコマンドを入力するか零空間ステージ3の隠しカプセルを見つけることで入手でき、上記のライト博士の言葉の通りにノーマルエックスでカプセルまで辿り着かなければならず、更に前作と違ってその場では取得出来ない(零空間にはゼロウイルスが蔓延しているからだろう)。
前作と比較してアーマーのカラーリングが変化しているが、敵として戦闘する際は前作と同じカラーリングである。
基本性能は前作とほとんど同じでX5のエックスの初期装備であるフォースアーマーの完全上位互換となる性能を持つが、プラズマのヒット数は減少し、通常特殊武器の使用が無制限ではなくなった。
また、アーマーの性能とは無関係であるが、X5仕様でバスターの地形貫通効果がなくなっている。
フォースアーマーと同様、地形を貫通させるには特殊武器を使う必要がある。
ラスボスであるシグマ第2形態は、弱点が画面上中央に位置するためノヴァストライクが有効であり、他作品よりもアルティメットアーマーの強みを押しつけやすい。
X4より若干弱体化した点はあるが、前作にはなかったカスタムパーツによる強化が可能でアルティメットアーマーではカスタムパーツを2つまで装備することが出来る。
無限ノヴァストライクは強力ではあるが、敵の位置によっては使いにくい場合もあるため、より汎用的に使えるバスターを中心に強化するのがオススメ。
なお、X5ではゼロの隠し要素であるブラックゼロとアルティメットアーマーを両立出来るので、どちらかを隠しコマンドで初期装備にし、もう一方をカプセルから取得するとよい。
零空間ステージ3をゼロで突破すると、アルティメットアーマーを装備したエックスがボスとして登場。
ゼロを連れ戻すために戦いを挑んでくる。
プラズマチャージショットに加え、前作の特殊武器であるソウルボディ、フロストタワー、ダブルサイクロンを使用する(性能は変更されたものもある)。
幸いというべきか、最大の強みであるノヴァストライクは使用してこない。
ロックマンX6での活躍
ゲームスタート時に隠しコマンドを入力することでのみ使用可能なアーマーで性能はゼットセイバーが使用可能な以外はX5と同じ。
ノヴァストライクとホバリングの効果音に加え、アーマーのカラーリングが喪服を彷彿とさせる黒を基調とした物に変更された(カスタム画面ではX5時のカラー)。
無限ノヴァストライクは強力無比であるが、X6ステージ構成等の問題があり(トゲや穴、横への直線移動を遮る段差が多い)、慎重さが要求される場面は多い。
隠し要素らしい強力な性能を持つ一方で、X6のアルティメットアーマーは、X4由来の標準的なアクションを行える唯一の物になっている(ファルコンやブレードはエアダッシュが少々特殊)。
X5から引き続きカスタムパーツによるが可能であり、どれを付けても有効であるがハイジャンプは優先して装備した方が良いだろう。
アルティメットが苦手とする縦方向の移動を補える上、そもそもないと通行困難な場面が存在するからである。
プラズマチャージショットのプラズマもガードシェルバグの恩恵が受けられるが、プラズマも多段ヒットによって3つとも一ヶ所に留まってしまう。
ロックマンX8での活躍
隠しコマンド、または2周目以降エックスのアイテム取得率を100%にすると出現。
現状最後のナンバリング作品のため、アニコレではファイナルアルティメットアーマーと呼ばれる。
過去作同様、無限ノヴァストライクが使用可能。
威力は武器エネルギーの最大値に比例して増加し、エネルギー残量が大きいほどボスに即死級の大ダメージを与える。
リチャージタイム付きで連発不可、ジャンプ中でないと発動不可、ボスライフが必ず1残る、と過去作とは仕様が異なる。
特殊武器はチャージ版を含めて無制限に使えるため、グリーンスピナーやドリフトダイヤモンドなど、クラッキングや縦軸照準に便利な武器を惜しみなく使える。
他の強化アーマーがバスターを強化するのに対して、今作のアルティメットアーマーは無制限に使える特殊武器を臨機応変に使い分けるという、ある種ロックマンらしさを感じさせるアーマーになっている。
デザインは、今作に登場するニュートラルアーマーを暗めの配色に変更したもの。
イカロスアーマー、ヘルメスアーマー装備時に発光する部分が紫色になっている。
一見するとイカロス、ヘルメスとの互換性があるように見えるが、パーツを混合することは出来ない。
Xチャレンジでの活躍
2018年にシリーズ25周年記念で発売されたロックマンXアニバーサリーコレクションに収録されている、Xチャレンジモードで使用するアーマー。
外見は白いアルティメットアーマーであり、カスタムアーマーあるいはプロトタイプアーマーに当たるものという設定がある。
ベースとなっているのはX6のアルティメットアーマーで、ダブルボスバトル向きの調整が施されている。
X1~X6までの特殊武器を使用、ギガアタック使用不可、防御力強化は無し(ノックバックは軽減)、停滞プラズマ弾1個発生のプラズマチャージショット、エアダッシュとホバリングなどが基本性能となる。
アーマーの性能ではないが、しゃがみとゼットセイバーも使用可能であり、特にこのモードにカスタムパーツなど存在しないためにチャージ時間の短縮は出来ないため、ワンボタンで通常弾以上のダメージと多段ヒットを持つセイバーはかなり頼りになり、ダッシュキャンセルの乱れ斬りは相変わらず使用可能。
Xチャレンジモードでアーマー無しを選択した場合、フットパーツだけがパーツ別で装備される。これはホバリングの重要度が高く、ホバリング無しだとまともな戦いにならないだろうという開発側の配慮と思われる。
Xチャレンジハードモードの全ボスを倒すと、覚醒ゼロとコンビを組んだエックスと戦える。
基本はX6のアルティメットアーマーを使うが、途中からフォース(X5)・ファルコン(X5)・シャドーといったアーマーに切り替えて攻撃してくる。
ただし、ゼットセイバーとノヴァストライクは使ってこない。
バスター以外にもX5~X6の一部特殊武器と各アーマーの固有アクションやギガアタックまで使ってくるため、X5時代よりも攻撃が激しく厄介。
ロックマンX コマンドミッションでの活躍
名称は文字数の関係で「アルティメットアーマ」と表示される。
ハイパーモードの一つとして登場。隠しボスを倒すことで使用できる。過去のシリーズで使われたどのアーマーより大型かつ重装備となっている。一番の特徴はレドーム状のパーツを付けていること。
攻撃力と防御力が大きく上昇し、アクショントリガーは敵全体を連続攻撃できる上、高威力と非の打ち所のない性能。
ただし、回避率は一律0%となり、防御力もバリア(常時防御コマンド状態)のため、ステータスに側に半減補正や属性耐性がかかり、その上で防御ができLEも増加するXファイアの方が防御面では格段に優れている。
ロックマンXDiVEでは「X(CM)アルティメットアーマー」名義で通常のアルティメットアーマーと共に実装。
高火力のキャラで無敵効果は有していないものの全弾一斉発射を行う「フルファイアショット」は通信対戦においても相手に体力を一気に削る強力なスキルとなっている。
漫画版での活躍
不安定さを反映するかのように、このアーマーを身に纏うエックスは、非常に情緒不安定である。
友であるフローズン・バッファリオをフロスト・キバトドスに惨殺され、エックスは復讐に赴き再戦するも惨敗。
そして、敵の最高幹部ジェネラルにより、キバトドスを粛清という形で葬られる。
己の無力を痛感させられたエックスは、イレギュラーを「抹殺」するためにより強力な力を求め、かつてウェブ・スパイダスと死闘を繰り広げたカギキラ・ジャングルにて、ライト博士から警告を受けることになる。
「そのアーマーは未完成じゃ その絶大な『力』は敵と共に己をも『死』に導きかねん できる事なら使用せんで欲しい・・・・ 諸刃の剣となる可能性を秘めた危険なものじゃ」
その後、ゼロがスラッシュ・ビストレオの武装列車を強襲していたところ、支援飛行メカに変形させたアーマーに乗ったエックスが、先んじてビストレオの乗るコマンダー車両を襲撃。
ビストレオはゼロを喰い止められなかった部下を容赦なく処刑し、ゼロを待ち構えていたが、予定外の乱入者に少し驚きつつも、本来のエモノが来るまでのヒマ潰しと称してエックスに襲い掛かった。
ゼロがコマンダー車両にたどりついたと同時に車両が爆発。
燃え盛る車両から現れたのは、粉々にされたビストレオの残骸と、侮蔑の言葉を吐きながら炎に包まれたレプリフォースの旗を掲げるエックスの姿だった。
「自分の部下を殺す奴が最後には命乞いまでした・・・・ み っ と も 無 い」
この時の「み っ と も 無 い」と言い放つシーンは岩本Xを象徴するシーンの一つであり、当時の読者にこのアーマーは使ってはいけないものという印象を深く植え付けた。
ゼロに対しても「俺の邪魔をするなら 君でも殺すよ」とまで言い放ち、ゼロも戸惑いを隠せなかった。
その後もストーム・フクロウルとマグマード・ドラグーンの二人を圧倒的な力で撃破。
復刊版での追加エピソードでは、フクロウルに容赦なくトドメを刺すシーンと、ドラグーンとの戦闘シーンが追加される。
ドラグーンに対してはアルティメットアーマーの強大なパワーで挑むも、自身の心に潜む弱さを見抜かれ、一時圧倒される。
意識が遠ざかる中、エックスは仲間達との繋がりを思い出し、涙を流しながらドラグーンを撃破。
わずかではあるが、本来の心を取り戻す描写が見られた。
「闘いは終わる・・・・『正義』が勝つ・・・・平和が来るのに・・・・なんで・・・涙がでてくるんだろう」
そして、ラストバトルでシグマの命で戦いを引き起こし自分達を今まで騙してきたダブルに涙を流しながら激怒、一瞬で彼を葬った直後に、抱き留めたジェネラルの気高い心に触れて本来の心を取り戻し、呼応するかのようにアルティメットアーマーからフォースアーマーへ変化した。
プロジェクトクロスゾーンシリーズでの扱い
エックスとゼロがペアで参戦しており、必殺技の一つとして実像されている。
お馴染みのノヴァストライクもカットイン付きで披露した。
流石に漫画版のような危険性は見せなかった。
フォースアーマーのノヴァストライクをノーマルエックスで使えたのに対して、アルティメットアーマーのノヴァストライクは、わざわざ換装して発動している(PXZエックスはノーマル形態で各種アーマーアクションを使える)。
そのため、他のアーマー以上に強力なエックスの最強形態として描写されている。
ロックマンXDiVEでの扱い
βテストの段階で登場しており、正規版では少し遅れてSランクキャラとして実装。
オンライン版ではDiVEフェス限定キャラだったため、手に入る機会が限られていた。
システムの都合もあり、原作ほどの性能は有していないが、断片を集めてレアリティを上げると通信対戦でも活躍できる比較的使いやすい強キャラである。
プラズマチャージは相手に命中するとプラズマが発生し、EXスキルを開放すれば敵を貫通できるようになる。
ノヴァストライクは原作のように連発は不可能で、EXスキルとパッシブスキルを開放することにより、クールタイムはあるものの原作に近い性能を獲得できる。
登場の際、アーマーパーツが飛行機型の乗り物になっており、エックスはそれに乗って登場した。
これは過去の公式イラストに存在していた幻の使用法で、ゲーム本編には登場していなかったが、長い時を経て日の目を見ることになった。
また、アームパーツに相当する部分が「アルティメッター」という名前でバスター系の武器としても実装された。原作では一度に全てのパーツが揃うので、パーツ単体で登場するのは何気に本作が初となる。
後に似た性能を持つコピーエックスが実装されるが、こちらはプラズマを属性攻撃に変更できるなど差別化されている。
各パーツの性能
作中ではどのパーツがどのような効果を持っているかの詳細は不明(X8は除く)。
そのため、フォースアーマーの性能から推測したものを表記する。
ヘッドパーツ
X4
通常時の特殊武器のエネルギー消費が0になり、チャージ版は軽減する。
チャージ使用によってエネルギーが0となった場合、通常使用も不可能になる。
X5、X6
特殊武器のエネルギー消費を2/3に軽減する。
X8
地上で上+特殊武器ボタンで昇竜拳を繰り出す。
ノヴァストライクを除く、全特殊武器のエネルギー消費を0にする。
Xチャレンジ
詳細不明だが、作品間を越えた特殊武器を使用可能になるものだと思われる。
フットパーツ
X4~X6~Xチャレンジ
ホバリング、エアダッシュが使用可能になる。
X8
ジャンプアップ、移動スピードアップ、インビジブルダッシュが使用可能になる。
ボディパーツ
X4~X6
被ダメージとノックバックを軽減する。
ノヴァストライクが使用可能になる。
X8
被ダメージの軽減、ダメージが全てリカバリーゲージになり、時間経過で減らなくなる。
X4の通常アーマーと違い、ノヴァストライクのゲージは被ダメージに影響されない(時間経過でリチャージされる)。
Xチャレンジ
ダメージを受けた際のノックバックを軽減する。
ダメージ軽減効果はなく、ノヴァストライクは削除されている。
アームパーツ
X4~X6
プラズマチャージショット(内容はフォースアーマー参照)、特殊武器のチャージが使用可能になる。
X5とX6では停滞プラズマのヒット数が減少し、ボスへの追加ダメージと地形貫通能力が削除されている。
X8
プラズマチャージショットが使用可能になる。
停滞プラズマ弾の数に制限はないが、チャージ時間は他のアーマーより遅い。
Xチャレンジ
プラズマチャージショットが使用可能になり、発生するプラズマは1つのみだが、X4同様(流石にヒット数はX5とX6同様)にボスに追加ダメージが入る。
出現方法
X4/PS:「×ボタンを2回押してから、左6回入力し、L1ボタンとR2ボタンを押しながら決定。その後、どこでもいいのでカプセルに入る。」
X4/SS:「Bボタンを2回押してから、左6回入力し、LボタンとRボタンを押しながら決定。その後、どこでもいいのでカプセルに入る。」
X5:「上2回、下9回」の順に入力すると初期装備になる。もしくはアーマーを装備せずに零空間ステージ3のカプセルに入る(その場では装備されない)。
X6:「左を3回、右を1回」の順に入力すると最初から使用可能。
X8:「左を3回、右を3回、左を4回、右を4回」の順に入力。※Windows版ではこのコマンドは使えない
立体物
ゲームソフト【ロックマンX4 -スペシャルリミテッドパック-】なる限定版にアクションフィギュアとして同梱されていた。(プロットは当時バンダイから販売されていたメガアーマーシリーズ)
アーマー⇔支援メカに組み替えが可能。
時が経ち、D-artsシリーズにラインナップ。(仕様はX4) アーマー⇔支援メカへの組み換えギミックはないが、バスターパーツ、バスター用エフェクトパーツ、エフェクトパーツ対応のバスターパーツ、表情付の顔が2つ、手のひらパーツが2つ、展開用ウイングパーツが2つ、展開用機首パーツが1つ付属している。
余談
- 前述のとおりX4、X5、X6、Xチャレンジでカラーリングが異なる。 ※エックス本人のカラーは☆、アーマーカラーは★で表記
X4:☆ブルー/パープル ★ダークブルー/ゴールド
X5:☆ブルー/グリーン ★ブルー/ゴールド
X6:☆ブルー/グリーン ★ブラック/ゴールド
Xアニバーサリーコレクション「Xチャレンジ」:☆ブルー/ライトブルー ★ブルー/ダークブルー
- X8のアルティメットアーマーのヘッドパーツ効果である昇竜拳は、イカロスアーマーのヘッドパーツ効果の下位互換である。頭突きはジャンプで高さの調節ができ、攻撃判定もしっかりしているのだが、昇龍拳は高さの調節が効かない。アルティメットアーマーは特殊武器メインのアーマーであり、連射を多用するドリフトダイアモンドなどを使いながら操作すると昇竜拳が暴発しやすい。イカロスとヘルメスの良いとこ取りをしたようなアーマーなのだから頭突きかチャージ速度短縮にして欲しかったところである。
- ロックマンゼロにてコピーエックスが使っているアーマーは「アルテミットアーマー」であり「アルティメットアーマー」とは別物である。