国鉄DE10形ディーゼル機関車
1966年に新製開始された中型ディーゼル機関車。主に(ローカル線)における客貨列車の牽引や駅・操車場・車両基地等での入換業務を目的として設計開発された。牽引・制動力の確保と、軸重制限を両立させるため動軸は5軸となっており、そのため1端側(ボンネットが長いほう)の台車は3軸台車となっている。また3軸台車は、曲線区間で横圧が大きくなることを避けるため各軸が独立して首を振るように工夫がなされている。
バリエーションとして貨物ヤードにおける重入換業務に特化したDE11、除雪用機関車としての機能を付加したDE15形がある。
本線運用や入換業務に手頃な車両であったことから、1987年の国鉄分割民営化に際してはJRグループ全7社に承継された。単独形式としては唯一の例である。
どちらかといえば目立たない運用が多かったが、国鉄時代には寝台特急「あかつき」や「日本海」の一部区間の牽引機を務めた時期があった。JR化後では1990年から1997年まで、JR東日本陸羽東線を経由して運行された寝台特急「あけぼの」の同線内での牽引機を務めている。また、各地で観光列車・イベント列車の牽引機としても運用されている(地方第3セクター鉄道でも譲渡機で同様な例が見られ、また専用鉄道では同型機が運用されていることもある)。
老朽化や車両需要の変化から現役両数は減少傾向にある。
また、貨物以外の会社で廃車となった一部の車両がJR貨物に移籍している。
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HD300・・・入替業務の後継機関車