ゾアノイド(獣化兵)
強殖装甲ガイバー劇中において登場する秘密結社クロノスが開発している生体兵器。人間に遺伝子操作を施す「調整」措置によって、特殊能力を備えた戦闘形態に”獣化”する能力を付加されたいわば生体改造人間である。
その種類は非常に多く、様々な能力を持ったゾアノイドが登場している。
ガイバー世界における”地球人類”とは、降臨者と呼ばれる異星人の実験によってゾアノイドの素体となるべくして生み出された種族であり、降臨者からすればゾアノイドこそが本来の姿なのである。
ゾアノイドになると体が丈夫になり、滅多に病気をしなくなる。そうした恩恵もあってかクロノスが世界征服を達成した後はクロノス側からは自主選択で強制はしないとする事で安心感を出し、こぞって民間人がゾアノイドになることを志願する事態になっている。
しかし、ゾアノイドになると言うことは上位の調製体である獣神将(ゾアロード)に遺伝子レベルでの服従を余儀なくされることであり、いざという時には意思に反した自殺的な行動を強制されてしまう危険性もある。
ゾアノイドにはゾアノイドと体質を厳選した高級幹部などが調製される超獣化兵(ハイパーゾアノイド)に大別される。
ハイパーゾアノイドは一般ゾアノイドを大きく上回るパワーや特殊能力を持つカスタムメイド型であり、ハイパーゾアノイドだけを集めた精鋭部隊なども存在する。
調製によって生殖能力を失った者は損種実験体(ロストナンバーズ)と呼ばれる。
過剰なまでの能力を持ったゾアノイド等もいない事も無いが、ロストナンバーズ化する危険が極めて高い。ひどい場合は調整中に死亡ないしは生ける肉塊と化すこともある。
強さは主に筋力増幅度で示されるが、これは開始当時の特撮が今のトン単位でなく、
「人間の何十倍」という表記だったためだと思われる。
ただしこれだと、パンチ力が1tだったり3tだったり曖昧であった。
地位
長年ガイバーを読み続けている方は気になっていただろうが、クロノスのベテラン職員には
未調製の者がいる。
顎人が旧アリゾナ本部でエンツイ・ワフェルと戦ったあの頃を思い出してみよう。
- 最初に会った科学者
このボーズの人は、研究室の中で一人だけ未調製だった。しかしこのセクションではリーダー格である。
- アリゾナ本部長
実際は、シンたちが常駐していたので本部長とは限らないが、あのサングラスの人。
彼も超獣化兵ならいずれ出動命令が下され、400体の中に加わった危険がある。
特になくてはならなかった山村教授やヘッカリング博士が、調製やクローンといったバックアップをとられていないのは不思議。
次はもっと前を思い出そう。
- オズワルド・A・リスカー
OVAだけの設定だが、1990年すでに出世街道を来ていた彼は、褒賞として超獣化兵に調製されるはずだった。
実際の姿がかの真・仮面ライダーの予告も入ってる実写版1作目で、それは量産型プルクシュタールとしか思えない金色の超人だった。
獣神変したバルカスが鹿…の顔のゾアロードだったのに気をとられてはいけない。
- 巻島玄蔵
はっきり体罰としてエンザイムにさせられた。
酵素分解型というからには、難病人を調製することで治療を施せる可能性があるが、あんな怖いのは別だ。
前置きは長かったが、ゾアノイドとしてクロノスに勤めている公務員は、自分の給料や待遇をどう思ってるのだろう?
会社勤めをしている獣化兵は現実以上に裕福、高度成長期にあった世界だから成果を上げていけば
声がかかるし、ボーナスももらえるだろう。
だがクラウド・ゲートの指令室にいるオペレーターは謎だ。
仕事の上だとして、謁見するのも(頭痛がして)難しいゾアロードと直接話してるのは戦闘工作員。
彼らが最弱のラモチスだとしても、その席にいるには想像を超えた苦労があっただろう。
そして、スーパー戦隊でその場で作られるタイプの怪人を見たことはあるだろう。
「そんなホヤホヤに任せるから負けるんじゃねーの?」…これを見たあなたもそう思っていたはず、あの違和感だ。
つまり、年功序列制が全くないとしても歳をとったラモチスやヴァモアが新型を指揮していないとおかしいのだ。ただ一つの可能性を除けば。
『一度調製に耐えたラモチスは再調製の際、個々の適性に合う別のゾアノイドに、何度も変身している』
『フォームチェンジ1回に再改造が必要なんだ』『むろん、遺伝子に傷がついていくが、ね』
…素体がサイボーグや超能力者の場合は、独自の武器や念力を使う筋力増幅型ができるのだろう、ガイバーの世界にいないだけで。
原作では明かされていない。
分類
- 筋力増幅型
グレゴール系
グレゴール(15)、ガイルズ(13)、ブロイズ(13)
ラモチス系
ラモチス(10)…握力0.6t/キック力1.6t
ゴビルバ(12)
ガーゴイル系
ガーゴイル
その他
ニーグル
シネバイト
タブロス
- 生体熱線砲装備型
作中の1985年誕生。ルシフェリンを主とした発光物質を基に、広範囲破壊光線を生み出す。主な任務は遠方からの狙撃。2000年代には多くの獣化兵に生体熱線砲が実装されることとなる。
ヴァモア系
ヴァモア(5)、メンツェル
- 水中型
正確には「水中適応型」。高水圧下で活動する筋力を備える。
エウノリーム
カダン
ビストマ
(順次追記)