正義のヒーロー・ガンバーチームと敵対する大魔界の魔導士ヤミノリウスIII世と、ガンバーチームの担任教師・立花亜衣子先生のカップリング。
悪役の幹部と女教師という接点の無さそうな組み合わせだが、正真正銘の公式カップリングである。
とは言っても終盤くらいまではあまり接点はなく、魔界獣で青空町中に騒ぎを起こす加害者と被害者の一般人との関係に過ぎなかった。
よく魔界獣の被害者になっていた亜衣子先生は、ヤミノリウスの命令で魔界獣イカタコブラザーズに消えない墨でヒゲを描かれたり、
魔界獣バタフラーに羽を生やされ、空に飛ばされた上で人質にされたり、
超魔界獣ドカーンに自宅を打ち上げ花火にされてしまったりなどロクな目に遭っていなかった。
しかし、第38話『正義のヤミノリウス!?』で事態が一変。
亜衣子先生がタキシードを着た緑髪の男と結婚式を挙げる夢を見た翌日の朝、
夢に出てきた相手とよく似た記憶喪失の人物・闇野響史(通称闇野さん)を助けて自宅に招くのだが、彼の正体は記憶喪失になったヤミノリウスだった。
「迷惑はかけられない」と帰る所もないのに慌てて出て行こうとする闇野さんを引き止めた亜衣子先生は、
教え子たちとの写真に目を止めた彼に「生まれながらの悪い人なんかいない」という信念を語り、親身になって世話をしようとする。
(もし出て行っていたのなら、魔界獣のネタ探し中につい新聞を被って寝ていた公園のベンチを仮住まいにしていた可能性も。)
彼女のために何かしてあげたいと悩む闇野さんが「この枯れ草が美しい花ならば」と思うと、本当にその通りになってしまう。
自分の不思議な力に戸惑い、「もしこの力が知られたら亜衣子先生は怖がって自分から離れてしまうかも」と恐れる闇野さんだが、
魔界獣イシガッターに襲われた亜衣子先生を救おうと、彼女の目の前で力を使う。
「私が怖くないんですか?」と尋ねるヤミノリウスに、亜衣子先生は優しく微笑みかけて「不思議な力が使えたって怖くはありません。だってあなたは良い人だもの」と諭し、「あなたは天使だ」と微笑み返す闇野さん。
しかし、優しい空気に包まれたのも束の間。
落下した石が頭に直撃し、倒れた彼が目を覚ますと記憶が元に戻っており、自分が作り出した魔界獣の元へ走り去っていく。
一方の亜衣子先生は突然どこかへ行ってしまった彼に思いを募らせ、彼とのツーショット写真を宝物にしていた。
授業中に完全にぼーっとしていたり、男子トイレに間違えて入ったり、
仕舞いには花占いに恋の運命を懸け、「キライ」で終わって花が尽きるまで最後の一輪でとうとう「スキ」になり舞い上がりながら妄想に浸ったりと、
完全に恋する乙女と化していたのだった。
第41話『愛した人は魔法使い』でヤミノリウスが掃除機魔界獣スイトッターに人間達の一番大事なものを吸い取らせると、
大事な写真を取られた亜衣子先生は悲しみのあまり落ち込んだ…かと思われたが実は怒りを爆発させており、柔道着とハチマキ姿でガンバルガーと交戦中のヤミノリウスに突撃。
「なんですかあ?」と状況が理解できていない彼を数メートル先まで放り投げた。
(ちなみに鷹介と力哉のガンバーブレスとコマンダーも吸い取られた物の中にあったのだが、当のヤミノリウスは「子供のおもちゃ」呼ばわりして投げ捨ててしまった。)
しかし、写真を見て記憶をなくしていた間の事を思い出したヤミノリウスは、作中随一の悪人顔で亜衣子先生を嘲笑いながら闇野さんに変身し、写真を真っ二つに破り捨ててしまう。
(だがこの直後、ショックのあまり泣き崩れた彼女に狼狽して泣き止まそうと声をかけるヤミノリウスだが、さらに泣かれて意地を張るのだった。)
一時は再起不能にまで陥った亜衣子先生だが、ガンバーチームの奮闘を見て立ち上がる。
なんとどこから持ってきたのかメガホンを取り出し、「私は決心しました!今日から私、あなたを説得します!」とヤミノリウスに説得を宣言。
某童謡のミミズとオケラとアメンボを例に善の心を説きながら、混乱して逃げる彼を追いかけ回すのだった。
それからは、魔界獣が負けて悔しがるヤミノリウスに「あなたは本当は良い人です!」とメガホンで絶叫する亜衣子先生と、
まともに捨て台詞も言わせて貰えないまま退散する彼の姿が見られるようになった。