ブラッド・ヴェインとは、スクウェア・エニックス(トライエース制作)のRPG『ヴァルキリープロファイル』のキャラクターである。
人語を話すドラゴンであり、声優はブラムスと同じ乃村健次氏。声にはエフェクトがかかっている。
「畏れ敬え! 我が名は、ブラッド・ヴェイン!」
概要
元は霧と氷の世界『ニブルヘイム』に棲んでおり、ヴァン神族の至宝『魔剣レヴァンテイン』を呑みこみ、腹中に宿すという言語を理解する邪竜。
二足歩行で六枚羽の筋肉質な肉体を持つドラゴンで、グラフィックの大きさ的にはレナスたちの2倍程度である。
見た目に違わぬ剛力に加え、絶大な魔力と高い知能を有しており、その怪力や口からの火炎放射、そして数々の魔法を駆使してあらゆる敵を捩じ伏せる。
自分こそ最強の存在と疑わず、人間はおろか神族すらも見下す傲慢な性格をしている。
最終決戦でその戒めを放たれ、レナスたちに牙をむいてくる。
余談だが、『ニブルヘイムに棲む邪竜』という設定からも、ブラッド・ヴェインのモチーフになったのは、北欧神話に登場する竜・『ニーズヘッグ』である可能性が高い。
闇の深淵にて重苦にもがき蠢く雷よ、彼の者に驟雨の如く打ちつけよ
初代ヴァルプロにおける『Mr.トラウマ』。
こいつのせいでAエンド(ベストエンディング)クリアを挫折しかけたプレイヤーは多分少なくない。
ダンジョン道中の中ボス枠だと思ってナメてはいけない。とにかくAIのアルコリズム(行動パターン)が鬼畜で、かなりレベルを上げても運ゲー要素が抜けない。冗談抜きで「コイツこそラスボスじゃないか?」と思うぐらいである。
こいつの強さを列挙すると軽くこうなる。
- HP・防御力がやたらと高い
- さらに物理攻撃も魔法攻撃も高威力。特に火炎放射は全体攻撃な上に必中かつ4ヒットもするという鬼畜っぷり。
- その上単発の時点で強力な攻撃を連続で使う「ブレスディスラプション(爪→火炎の連続攻撃)」「デスサンクション(前述の攻撃+魔法の3連続攻撃)」や、状態異常の追加効果を持つ全体攻撃「ディジーズテンペスト」といった特殊攻撃を持つ。
- 魔法も、状態異常のデパートである「プリズミックミサイル」に加え「ファイアランス」「イグニートジャベリン」と強力なものが揃う。
- この手のボスキャラに有るまじき回復魔法持ち(しかも80%回復)
- そして、みんなのトラウマ・大魔法『グラビティブレス』
特に前半は火炎放射、HPが減ってきた後半では『グラビティブレス』が非常に厄介で、ここまでに復活用スキルの『Guts』(HPが0になっても一定確率で瀕死状態になって踏んばるスキル)を修得しておかなかった場合は本気で泣きを見ることなる。
対策としては、『Guts』と自動で回復アイテムを使う『AutoItem』の修得、透明人間化して攻撃しない限り5ターンを凌げる『ルシッド・ポーション』を使って5ターンの間ひたすら味方を強化してから攻撃するなど、とにかく事前の準備としっかりとした戦略を必要とする。
そこまで来れば、ぶっちゃけ後は運である。
なお、彼を倒すと本編中で手に入る最強の武器『魔剣レヴァンテイン』が入手できる。
Bエンドルートの場合は、ダンジョンの奥まった位置で待ち構える隠しボス的な位置にいるので無理に相手をすることはない。
しかし、Aエンドルートの場合は最終決戦までが一本道で、さらにラスボスをまでの道中の二連戦における一番手というなんともトチ狂った順番で登場するため、初見殺しでみんなのトラウマというトラウマの塊と化す。
…フェンリルの立場を考えてやれよ、トライエース。
ちなみに2番手であるフェンリルは、ボスキャラにも関わらず特定武器を使えば通常攻撃1発で蒸発するという不遇極まりない扱いを受けている。そもそも攻撃がブラッド・ヴェインに比べると弱いので、普通に戦ってもそこまで強いとは言えない。(一応、特殊攻撃の「フロストベイト」は強力なのだが。)
また最終ボスについても能力的には強力なのだが、レナスの武器がレヴァンテインの攻撃力2000に対して攻撃力6000+必殺技のラストの爆発のオマケ付きという尋常ならざる性能の『神剣グランス・リヴァイヴァー』に交換されている(展開上確認は出来ず、メッセージ等も無いが)ため、ブラッド・ヴェインほど苦労はしない。