概要
コナミが1980年代半ばに開発したシステム基板。主な採用ゲームに『グラディウス』や『ツインビー』などがある。当時としては大容量なメモリである磁気バブルメモリが採用された。磁気バブルメモリはシステム基板に装着するカセット形態をとっており、起動時はカセット内の抵抗器を使ってバブルメモリの暖機を行い、その後システム基板のRAMにプログラムを転送する。この間数分ほど時間がかかるため、「Konami Morning Music」という曲が流れるようになっている。ちなみに、この「Konami Morning Music」はコナミのゲーム音楽における名曲の一つにかぞえられている。
起動時の画面様子の動画(ニコニコ動画アカウント不要)(Morning Musicが流れ出すのは3:47から)
バブルメモリの悲劇
バブルメモリは磁気ディスクなど機械的に動く記憶媒体と異なり振動や塵埃などの影響を受けない利点があるものの、外部の磁気や電源異常に非常に敏感な部品であるため、データの消失が頻繁に起こり、後に磁気ディスクや半導体メモリの進歩で補修部品も入手できなくなった。そのため、その後の修理対応はEPROMを採用したカートリッジに変更されることとなってしまった。
バブルメモリの外部磁気への敏感さは電車の床に置いただけでも、電車の電装品から漏洩する電磁場の影響を受けデータが消失するほどであったという。
仕様
CPU:MC68000(メイン)、Z80(サウンド部)
音源:AY-3-8910(2個),K005289,VLM5030
カウントダウン
有名な「99」からカウントダウンするローディングであるが、実はこれに至る前のバブルメモリ暖気でもカウントダウン画面があり、ピンクのモザイクのような画面で合成音声で「PRESENTED BY KONAMI」から開始し音声でカウントダウンしていく。なお、この暖気が完了すると99カウントダウンに移行する。
「グラディウスデラックスパック」に収録されているグラディウスをCDから読み込む際に再現されており(暖気カウントダウンは無し)、ちゃんと99から00までカウントダウンし、チェック画面も出てくる。
ただし、バブルシステムそのものを移植しているわけではなくCDのローディングが完了するとスキップできる。
Morning music
実はこの曲は本来はバブルシステムで使われる予定ではなかったらしい。
また、これを聴けるのは当時はゲームセンターで電源投入時(開店前作業)ぐらいでしか聴けなかった。その為、これを聴きたいが為に早くから来店するファンもいたそうである。
その後この曲にもバリエーションが増え、X68000版「出たな!ツインビー」のローディング曲、「ポップンミュージック」の一部タイトルの起動時にも流れたり、ついには「キーボードマニア」でのプレイ楽曲にもなった。ちなみに「ラブプラス」でのデートイベント「屋外コンサート」でのバロックの夕べでバロック風アレンジが流れる。Morning musicなのに夕方とはどういう事だ?
関連タグ
バブル崩壊:上記で述べた通りの欠陥により機器のデータは消失するがこの基板自体はマネーゲームの道具として扱われておりオークション出品価格の高騰は止まらない。