「歌手・所ジョージ」
1977年、シングル「ギャンブル狂騒曲」にてデビュー。
タレントとしての知名度は日本トップクラスなメジャーなのに、楽曲の知名度はインディーズ級という、知る人ぞ知るシンガーソングライター。
「全日本 商売で歌をつくってんだからこの次のCDはどうすんの会」会長。
「マジカル頭脳パワー!!」において頭脳指数1000点取る頭で作詞作曲をすると、他に比類無き「所ソング」が出来上がる。歌手デビュー以来、20枚以上のオリジナルアルバムをはじめとして、現在でもコンスタントに、ファンが忘れた頃に新作CDをリリース。2000年代以降は楽曲提供も盛ん。デビュー時からの音楽仲間は、アルフィーの坂崎幸之助。2014年、自主レーベル「JAM CRACKER RECORD」を名実共にインディーズで立ち上げ、ネット配信とCD販売により、水面下で旺盛な楽曲製作活動を展開。
歌の多くはいわゆるコミックソングであり、
・コント的、ダジャレ、面白いメロディー、すなわちコミックソング方面
(『寿司屋』『スブタ』『組曲・冬の情景』他)
・既存の歌のパロディ・リスペクトで笑いをとる方面
(『西武園恋歌』『勝手に千葉でシンドバット』『泳げたいやき屋のおじさん』他)
・自身の身の回りや体験談、趣味をそのまま歌にする方面
(『森田さん家に持ってった笹ガレイの干物』『ポーク ストレイツ』『TRANS AM』他)
また、上記とはうってかわって、
・家族や友人への感謝を歌い上げるなど、素直にイイ歌方面
(『女房にします」』『騒いでいようぜ』『ご自由にどうぞ』他)
など、多様な方面に分かれている。真面目に聞いてみると、思わず泣けてきたり、素直に良い歌も多いのである。
ところが一方で、
・世相批判、社会風刺方面
(『君こそスター誕生』『駅前のワシントン条約』『兄弟農地』他)
・人間風刺方面
(『銀座アンノン娘』『JUMPING JACK CLASH』『アピール』他)
風刺性が強く、過激な歌詞を詰め込んだものも少なからずあり(中には放送禁止や発売自粛になった歌も)、テレビではあまり見られない「毒性」を、楽曲にみることが出来る。
「テレビタレント・所ジョージ」
デビュー後よりオールナイトニッポンのメインパーソナリティー、またテレビ東京の番組出演を皮切りに、現在の「テレビタレント」・「司会者」所ジョージの活動が始まる。「所さん」というそのキャラクター性によるものなのか、メイン出演番組は長寿番組化する事が多く、また2000年代以降、後述する趣味人としての生き様も注目されるにともなって、好きなタレントの上位に毎年ランクインするという、日本を代表するテレビタレントのひとりである。(とは言え、1980年代は当時のキャラクターから、嫌いなタレント上位だったという変わった経歴も持つ。)
一番、世に知られた姿であるため、詳しくは割愛。
「趣味人・所ジョージ」
趣味人であり「世田谷ベース」という事務所を兼ねた趣味の宝庫を持っている。世代的なものなのか、アメリカ文化に対する思い入れが強く、特にアメ車に関して並々ならぬこだわりを持つ。2009年から友人のビートたけしと共に、フィクションスクープマガジン『FAMOSO』を出版している。また、赤塚不二夫、タモリ、明石家さんまなどとも深い関係を持つ。
何かの番組でたけし(所はたけしを「おじさん」と呼ぶ)と共演すると、双方往年の名作をやってくれることも多い。
真面目にやっているゴルフでは、アイアンショットが劇的に簡単になるゴルフクラブ「ドラップハンマーアイアン」を発明した・・・・・のだが、「ゴルフに使われる道具は伝統的な形状の物でなければならない」というルールに引っかかり公式戦では使えなくなってしまった。
余談だが、桑田佳祐も、著書『素敵な夢を叶えましょう』で「一人の人間としてリスペクトしている」と絶賛している(所曰く、だったらギターの1本でもくれ)。ちなみにデビューはサザンオールスターズ(1978年 勝手にシンドバッド)よりも1年早い。ちなみに音楽番組での共演もある。
「俳優・所ジョージ」
俳優業もこなしていた時期もあり、テレビドラマにも出演作多数。また映画にも出演しており、特記すべきは黒澤明監督作品『まあだだよ』にメインのひとりで出演。同作により日本アカデミー賞・助演男優賞受賞。
声優業についてもアルフやディズニー映画トイストーリーのバズ、崖の上のポニョのフジモトとしても有名。Pixivにはこれらのイラストに「所ジョージ」タグがつけられる傾向。「デジタル所さん」という、本人出演のアニメも放送されていた。すなわち、黒澤監督作品、宮崎駿監督作品、ディズニー作品の3本に出演経験があるという希有な人物。
こうやって記事まとめてみて思うのは、正体のつかみきれない、日本屈指のマルチタレントだと、つくづく、つくづく。すんごいですねッ!!
ディスコグラフィー
オリジナルアルバム
1977年 ジョージ・ファースト 現金に手を出せ!!
1978年 ジョージのセロリ・パセリ
1978年 成りさがり -大学くらいは出たかった-
1979年 REVENGE OF HONG KONG 〜ホング・コングの逆襲
1980年 みんな不良少年だった
1981年 FUEL ALBUM
1983年 PILE DRIVER
1984年 FROM TOKOROZAWA WITH LOVE 〜所沢より愛をこめて
1987年 BLUE LIGHT CHINATOWN
1988年 HEAVY LIGHT
1989年 NIGHT OF COYOTE 〜コヨーテの夜
1991年 ホテル・チャイナタウン
1996年 僕の犬
1997年 ブタとダイヤモンド
1999年 洗濯脱水
2001年 DISH
2002年 本物
2006年 安全第二
2010年 コケコッコゥ!!〜七色の声色〜
2012年 ハーレーの唄
2014年 JAM CRACKER 1
2014年 JAM CRACKER 2
2015年 JAM CRACKER MUSIC 3
2016年 Sale
2017年 GARAGE MUSIC
ライブアルバム
1979年 LIVE 追跡
2000年 LIVE 絶滅の危機
ベストアルバム・企画アルバム
1984年 所ジョージ史上最大全集しょのいち
1997年 20周年カニバーサミー
1997年 20周年カニバーサミー2
1998年 ツーハーン
1999年 シーハーン
1999年 所ジョージシングル大全集 NOW AND THEN '77〜'82 & '96〜'98
2007年 SETAGAYA MUSIC BASE
2009年 所さんのキャニオン・イヤーズ〜若い頃からバカだった〜
2011年 所ジョージ ゴールデン☆ベスト
上記他、シングルが30枚以上発表。また、他の歌手に提供した楽曲も多数。
さらにテレビで披露されたもののどこにも収録されていない楽曲も多数。