ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

マカロフPMの編集履歴

2017-07-03 02:17:26 バージョン

マカロフPM

まかろふけんじゅう

マカロフPM(Pistolet Makarova)は、ソビエト連邦において、1951年に制式採用された中口径自動拳銃である。

この(PM:Pistolet Makarova, ロシア語: Пистолет Макарова)はTT-33(トカレフ)拳銃の後継として、ワルサーワルサーPPに大きな影響を受け設計された。


概要

 作動方式は単純なストレート・ブローバック(燃焼ガスの圧力で後退する薬莢の運動を利用した、自動装填式銃器の作動方式)である。

 撃発方式はダブルアクション(引き金を引くと撃鉄が持ち上がりそのまま弾丸が発射される)とシングルアクション(撃鉄を引き上げてから引き金を引き弾丸を発射する)両方可能(ちなみにトカレフはシングルアクションのみ)。装弾数は8発+1発である。

 使用弾丸はワルサーPPで使用された9mmウルトラ弾をアレンジした9x18mmマカロフ弾を使用する。

従前のTT-33では無かった安全装置が追加された。

スライド後部のレバーを押し上げると安全状態となり、操作方法は参考とされたワルサーPPと逆向きとなる。

押し下げて解除する、というアクションはAK等と共通する操作であり合理的と言える。

後に改良型であるマカロフPMMが開発された。


利用

 この拳銃はソビエト連邦においては1951年に制式採用され、TT-33と置き換わる形で配備された。

ロシア連邦軍においてはMP-443 グラッチに変更され、退役したものの、ロシアのほかの準軍事組織治安機関では現役である。

 また、ソ連の衛星国などでも利用されたと推測される。

 しかし、それまで軍用拳銃としてトカレフ(およびそのコピー)を利用していた中華人民共和国では、この銃のコピーである59式拳銃を作成したものの、トカレフと共通の弾薬を用いるサブマシンガンを使用していた関係上、弾薬供給の関係上一部のみの利用にとどまったとされる。(ちなみにソ連はその用途をAK-47などのアサルトライフルで補っていた)

 また、日本においてはロシアの治安悪化に伴い、この銃が密輸され、それまでおもに中国などから輸入され多用されていたTT-33に変わり犯罪での利用件数や押収数が増えているとされる。


マカロフPMM

マカロフPMを改良した拳銃。

一見するとグリップが角張っているが、これは装弾数を8+1発から、12+1発に増やした為である。

また、強装弾を使用するため各部の強化が計られている。

開発経緯

優秀な拳銃であったワルサーPPを基に開発されたマカロフPMもまたコンパクトかつ安全で合理性に富んだ優秀な拳銃であった。

しかしながら、これはあくまでも将校の自衛用拳銃としては優秀という意味であり、攻撃的な用途で用いる拳銃としての性能は優れているとは言い難かった。


使用する弾薬は、ストレートブローバックに対応する為に開発された9×18mmマカロフ弾は、同クラスの拳銃弾と比較しても威力を落とさざるを得なかった。

そのため、ソ連末期に普及したボディアーマーに対して充分に効力を発揮できないことが判明し、この問題は特に拳銃を多用する治安機関や特殊部隊では死活問題となった。


そこで、9x18mmマカロフ弾を強装弾として初速を上げ、必要な威力を確保することとしたが、ストレートブローバック方式の銃で発砲すると薬室の早期開放が発生し、危険極まりない為に実用できるものでは無かった。


この問題に対処するため、薬室に螺旋状の溝を設けることで薬莢が抜ける速度=スライド後退速度を微妙に落とし、薬室の早期開放を防いでなんとか実用に漕ぎ着けた。(薬室リング遅延式)


マカロフPMMで通常弾を発砲する場合は、腔圧が低いため薬莢が薬室の溝に張り付かず、マカロフPMと同じように使用できる。

しかしながら、逆に強装弾であるマカロフPMM弾をマカロフPMで使用すると、薬室の早期開放や銃の破損などを招く為絶対に行ってはならない。


この管理の煩雑さが嫌われ、連邦軍では大々的に使用される事はなく、実際に使用している部隊は少数単位で確実な管理ができる特殊部隊に限られているという。


関連項目

拳銃 ロシア

参照

wikipedia同項目

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました