概要
アイマスとのコラボ・CM曲にもなってしまった公式キャラソンに続くアイドルネタ。
舞台となるのは、5人の巫女(というよりアイドル)による奇跡の島「ショチトル島」。
今回のイベントでは、5人の巫女から1人を選び召喚石として加入させることができ、信頼度をマックスにすればイベント終了後も引き続き加入。
5人全員の信頼度をマックスにすると限定召還石を入手できる。
イベント登場人物
個々のキャラについての情報はティクニウトリ・ショロトルを参照(とくに個別記事のないキャラ)。
ストーリー
イベントの舞台であるショチトル島には、古くから独特の祭儀を行う風習がある。
祭儀のために選ばれた巫女たちが島の繁栄を祈り、「ティクニウトリ・ショロトル」の祝詞を公演開幕の合図に、歌い踊り島の各所を巡業するというもの。巫女は島で生まれ育ち、14歳になった少女の中から選ばれ、16歳になるとその役目を終えて卒業。そうして長い間受け継がれてきた祭儀とされている(巫女・・・とは言ったものの、現在においてその本質はアイドルグループと言っても過言ではない)。
5人それぞれに「イクニア」という重度のドルヲタ達・・・もとい熱烈な信奉者達がおり、互いの信奉する巫女を尊重し合いながら信仰心を踊りで競い合う。
なお、開演時の掛け声である「ティクニウトリ・ショロトル」は島に古くから伝わる呪文である。しかし、あまりに古い言葉なのもあって、それが本来なにを意味する言葉なのかについては殆ど伝わっていない。
現在の巡業は島の外からの観光客を集める一大イベントとなっている。
ショチトル島に停泊した主人公の騎空団は、巫女たちの管理責任者である祭司の依頼により、彼女たちの巡業を護衛するところから、このイベントは始まる。
テーマソング
「Never Ending Fantasy」
歌:ディアンサ(CV:水瀬いのり)、リナリア(CV:田中美海)、ハリエ(CV:小倉唯)、ジオラ(CV:高橋未奈美)、カンナ(CV:内山夕実)
作曲:植松伸夫 / johnny.k
作詞:丹下桜
本イベントのために制作されたキャラクターソングで、登場人物である5人の巫女が劇中で歌っている。
劇中の舞台設定もあって典型的なアイドルソングのようだが、実はこの歌自体がストーリーの核心に触れる重要な意味を持っており、歌詞も重要な伏線となっている。
2016年7月27日にCDが発売。オリジナルの5人バージョンに加え各ソロとインストバージョンも収録。特典として、SRディアンサを解放できる武器「リサウンドワンド」等が入手できるシリアルコードが付属。
作詞を担当した丹下桜はゲーム内のキャラクター・カリオストロの中の人でもあり、後にカリオストロとして歌ったバージョンを収録したキャラソンCDもリリースされた。
ネタバレ
以下ネタバレになるので閲覧注意。
実は5人の巫女たちは島に眠る星晶獣ショロトルの悲しみと怒りを癒すための存在である。
ティクニウトリ・ショロトルの真の意味は、「我ら、ショロトルの友なり」。
祭儀の成り立ちからとてつもない時が経っていたこともあり、伝承はおろか癒やすべきショロトルの名前すら島民の多くから忘れ去られていたのだった。
ショロトルは覇空戦争の時代、空の民の戦士と共に戦った巨躯を持つ犬であり、賢さと竜にも引けを取らない強さは時として、星晶獣さえ打ち倒すほどだったされる。しかしその強さ故に星の民に目を付けられ、捕らえられて「因果を捻じ曲げる」星晶獣に改造されてしまった。
しかし新たに与えられた力によって逆に星の民の支配を脱し、親友である戦士の元に帰還するもその変わり果てた姿に戦士から刃を向けられてしまう。
悲嘆に暮れたショロトルはひたすらに暴れ回り、ついに暴れ疲れて眠りにつく。覇空戦争が終わるほどの長い眠りについていたが、ある時聞こえてきた島の祭りに自然と惹かれて目覚めると、気付かぬうちに祭りへ飛び込んでしまう。しかし島民はショロトルを恐れずに迎え入れ、心の傷を癒した。
・・・以来、ショチトル島はこのショロトルの存在と力によって守られ、繁栄していたのである。巫女たちによる公演は、この時の祭りの歌や踊りを汲んで現在の形となった。ショロトルの悲しみを理解し、皆がショロトルの傍にいるために作られたのが今に伝わる「先史の遺像」。オーバードライブ状態の像や、戦闘したもの以外の像が涙を流していたのは、そのためである。
これらは長く伝統として、時代に応じて形を変えながらも根底を変えることなく続いていた。しかし、かつて巫女として活動していた祭司も祭儀の意味を理解していなかったため、密かに伝統に異を唱え、コストも時間もかかる巫女の活動期間の延長など祭儀の効率化を図ろうとしていた。そこに打倒ディアンサに燃えるリナリアとの利害が一致し、彼女の暴走を許してしまう。その結果、祭儀開始直前のサプライズとして「リナリアのソロデビュー宣言」と「ディアンサの単独公演発表」により、周囲に不安と動揺が広がってしまう。
本人に承諾どころか事前報告も無いままになされた事実上の卒業取り消しともいえる発表によって、活動期間の二年を張り詰め限界寸前だったディアンサは動転し、曲の最後に転倒するミスを起こす。それがきっかけでイクニア達がいがみ合いを始め、遂には暴動に発展してしまった。
彼女らは失敗を取り返そうと祝詞を口にするが、現れたのは巨躯の獣の姿をしたショロトル(この時点では正体不明の星晶獣扱い)。祭壇は呼応するように現れた魔物の巣窟と化し、一行は近隣の町に避難する。
・・・だが人々から真実が失われてしまっていた以上、リナリアのソロデビュー宣言もディアンサの失敗も、単なる「きっかけ」に過ぎない。ショロトルが嘆き、怒り狂ったのは人々から忘れ去られ、いがみ合って互いを、ショロトルを友と呼べない状況を作ってしまった事実そのものであった。
今回の一件に責任を感じたディアンサは、現れた星晶獣について図書館で調べるも打開策が見つからず、些細な事からリナリアとも仲互いしてしまい、孤立。思いつめた果てに、自らが生贄になって怒りを鎮めようと単身祭壇へと向かう。
その一方リナリアは、ディアンサと仲互いした際に町を飛び出してしまうが、辿り着いた島の外れの村で暮らす老人からこの祭儀の真の理由を聞かされる。その足で駆け込んだ避難所で今尚啀み合うイクニア達に伝え聞いた真実を涙ながらに訴え、彼らは以前より強く団結する。これにより、巫女は力を取り戻す。
ディアンサを追って祭壇へと向かう、主人公らや残された巫女たちとも合流し、幾星霜の時を経て真の意味を取り戻した「ティクニウトリ・ショロトル」の祭儀が始まる。
祭儀が最高潮に達するまで主人公らがショロトルの暴走を食い止め、ショロトルの耳に歌が聞こえた時、彼は再びその悲しみを鎮め、空気に溶けていった。こうして祭儀は成功、物語は大団円を迎えるのであった。
余談だが、このイベントの元ネタであるアステカ神話にも「ショロトル」という金星の神がおり、炎と不幸の神とされている。また、ショチトル島や5人の巫女の元ネタとなる「マクイルショチトル」も、芸術や遊戯、歌、踊りの神として知られる。
また、このイベントが終わった直後のイベントもまた、アイドルが関わるものだった。