概要
日立製作所笠戸事業所が2007年より製造した英国の通勤型高速鉄道車両。
愛称は「Javelin(ジャベリン)」。
ロンドンとイギリス南東に位置するケント州の都市を高速新線「High Speed 1」を使って結び、アクセス向上と同時に高速化を目的とし導入された。
サウスイースタン鉄道所属、最高速度は225km/h、在籍数は6連29本。
A-trainの技術を用いたアルミニウム合金製ダブルスキン構造の車体を持つ。
2009年9月にデビュー、英仏海峡トンネルのイギリス側出口~ロンドンのセント・パン・クラス駅間の全長109kmの高速車両専用区間を走行、それまで80分かかっていた時間を37分まで短縮した。
同年12月18日、イギリスを襲った大寒波により、英仏海峡トンネルを走っていたユーロスターの車両がトンネル内で故障し、約500人の乗客および乗員がトンネル内に閉じ込められる事故が発生した。当局はトンネル内に閉じ込められた乗客を救うため、クラス395電車を救援列車として英仏海峡トンネルへ向かわせ、取り残されていた乗員乗客全員を16時間ぶりに救出した。
(当初は運賃が普通車両の3割高だったことから利用者に不評だったのが、この件で寒波に強いという利点から一気に見直されるようになった)
2010年4月14日、「英国High Speed 1路線向け高速鉄道車両(Class395車両)の開発」に対し、車両メーカーである日立製作所が第39回日本産業技術大賞「内閣総理大臣賞」を受賞した。
先端部分が黄色いのは衝突事故防止のためで、他のイギリス車両にも義務付けられている。
本車両が好評だったことから非電化区間も走行できるようディーゼルエンジンも搭載したハイブリット車両クラス800が日立製作所に受注されることになり、2017年ロンドン~西部ウェールズ間の運行が予定されている。
ちなみに前頭部の連結器カバー付近(ライトのすぐ下あたり)にある少し横方向に出っ張った部分には、「衝撃吸収ブロック」と呼ばれるものが収納されている。
愛称
2012年のロンドン五輪の本会場であるストラットフォードを経由するため、五輪開催期間中はクラス395がロンドン・セント・パンクラスとストラットフォード・インターナショナル間の会場アクセス用シャトル列車として運用された。この高速シャトル列車はジャベリン(投げ槍の意)と名付けられ、現在でも同系列の愛称として使われている。
全ての編成にイギリスのメダリストの愛称名が付けられる予定になっており、第1編成は女子陸上選手のケリー・ホームズ選手にちなんで「ティム・ケリー」と名づけられた。
迷列車海外編でのクラス395
HSTやAPTは「しろくまくん」、ローズお姉ちゃん(17)や銀助は「ナンノキちゃん」と呼ぶ。
やや気弱な感じの大人しい性格で、ゆっくり曰く「いじられキャラ」。
日向葵氏の擬人化では「おかっぱでスーツ姿の小柄(日本人女性の平均身長程度)な女の子」となっている。