曖昧さ回避
- 投げ槍のこと。本項で解説
- アメリカの対戦車ミサイル、FGM-148。
- イギリスの航空機メーカー、グロスターエアクラフト社が1950年代に製造したデルタ翼戦闘機。
- イギリスのJ級駆逐艦の6番艦(ジャベリン級ネームシップとされる場合もある)。
- 4.をモチーフにした『アズールレーン』のキャラクター →ジャベリン(アズールレーン)
- 4.をモチーフにした『戦艦少女』のキャラクター。→标枪
- 4.をモチーフにした『ブラック・サージナイト』のキャラクター。→ジャベリン(ブラック・サージナイト)
- 4.をモチーフにした艦隊これくしょんのキャラクター。→ジャヴェリン(艦隊これくしょん)
- イギリスの携行型近距離防空ミサイル(MANPADS)。ブローパイプの改良型。後継はスターバースト。
- イギリスのサウスイースタン社が2009年から運行している日立製作所製の鉄道車輌「クラス395型電車」の愛称。
- アニメ『機動戦士Vガンダム』に登場する架空の兵器。→ジャベリン(MS)
- 「アーマード・コア」シリーズに登場する架空の兵器。
- 「バトルテック」シリーズに登場する架空の兵器。
- 任天堂のゲーム『カスタムロボ』シリーズに登場する架空のロボット。
- 1.が元になった甲虫王者ムシキングのわざ。ヘルクレスエクアトリアヌスが超必殺わざとして使う。
投げ槍『ジャベリン』
投擲を目的として製造された槍のこと。弓矢が登場するまでの間、遠距離攻撃用の武器として使用されていた小型の槍が、発展を遂げたもの。
投げやすいよう1m前後と短く、軌道が安定しやすいように穂先は重く作られている。
ローマ軍団の使うピルムが有名で、時代によって違いはあるが、投げた敵に再利用されないよう敢えて穂先が曲がりやすく作られていた。
また近距離から投げつけて敵の盾を貫いて使えなくする戦法も用いられた。
北欧神話の主神オーディンの槍「グングニル」もジャベリンの一種であり、投げれば必ず標的に当たり、手元に帰ってくるとされる。
その由来としてオーディン信仰のある地域では戦闘開始の合図として投げ槍を放つことがあった。
陸上競技の『やり投げ』に使用される槍も『ジャベリン』と呼ばれる。
クローバーがスポンサーを務めていたサンライズ・名古屋テレビの巨大ロボットアニメではダイターン3のダイターン・ジャベリンが人気だったためか、ダイオージャまで毎回主役ロボットの装備にジャベリンがあった。しかし、各ロボットとも投げることはなく手持ちの槍として使われていた。
『投槍器』について
投げ槍の射程距離と威力を上げる為の投擲具で、「アトラトル」「アトゥル=アトゥル」「ウーメラ」等とも呼ばれる。
最近では「世界の果てまでイッテQ!」の企画でみやぞんが技術を修めた事で知られる。
英語だと何故か「Spear-thrower」となるらしく「ジャベリン」呼称でなくなる。
形状は一方の先端が鉤になった棒で、地域によっては扱い易いように更なる加工が施されていたり(指を掛ける穴があるなど)、装飾がなされていたりする。
槍の石突にくぼみを作り、そのくぼみに鉤を引っ掛けて、棒の鉤の無い方の先端を握って投げることで「アルキメデスが地球も動かせると言った梃子」とは逆の梃子が働き、投げ槍の運動エネルギーが増す(早い話が「腕の延長線にある棒」の分「腕が長くなるのと同じ」効果があり、槍を振る長さの分だけ運動エネルギーが増す)。その効果は凄まじく、心得のない素人が扱っても陸上槍投げ選手並みの飛距離を出せる。「マンモスの分厚い毛皮を貫通し骨を砕いた」というのも大袈裟ではないといえよう。
原始時代に使われ始めた強力な狩猟具かつ武器(弓矢より簡素な構造であるため、恐らくはその開発はかなり早い)であるが、矢弾となる槍の調達コストが弓矢とさして変わらないことから加工技術の発展で弓が強力・高精度になるにつれ(戦争では密集陣形に適していないのもデメリットであるがゆえ)投石器よりも早く姿を消していき、狩猟具としてもマンモスなどの大型獣の多くが絶滅したため弓の方が好まれるようになった(農業・牧畜の発達もあって狩猟の機会そのものも減った)。
その後も長く使われたのは木材が貴重で思うに弓矢を作れなかった北極圏と砂漠地域(獣の骨で槍や投槍器を作った)、障害物が多く長射程が求められない密林地域、あるいは孤立した環境の中で弓矢が無かった又は何らかの理由で失われた地域(オーストラリア等)くらいであった。
特に南米ではかなり長く使われ、インカ帝国などへ侵攻した白人征服者(コンキスタドール)はマスケット銃の射程外から甲冑を貫通する威力に驚いたという。
上記のデメリットや見た目の地味さからか、フィクションでの登場頻度は低め。
TRPG『トンネルズ&トロールズ』では、「アトゥル=アトゥル」の名称でジャベリンの威力・飛距離を伸ばす補助アイテムとして登場。
浦沢直樹作画の漫画作品『MASTERキートン』では平賀=キートン・太一が古物商から鳥の形をしたこれを入手、当初は使い方がわからなかったが偶然使い方を知り、これを手に入れたとされるタクラマカン砂漠へと向かった。そこである事件に巻き込まれ、手作りした長槍を構えた。それ以降もこの技術で幾度か窮地を脱している。
三浦建太郎の漫画作品『ベルセルク』では、暗殺者集団バーキラカの一族にこれを使う筋骨隆々の大男がおり、だんびらを使って辛うじてその攻撃を防いだガッツに「大砲なみ(の威力)」「恐ろしく正確な狙い」と言わしめた。(TVアニメ版・劇場版では尺の都合上カットされている)
ゴブリンスレイヤーでは主人公の彼がこれを使ったことがあるが、矢弾のあれやこれやが気になるのか石を拾えないイカダの上で使ったくらいで、投石紐の方を多用している。
さいとう・たかをの漫画『サバイバル』では主人公・鈴木サトルが海中に没した山小屋から入手した教本をもとにウーメラを作成。これによりカモシカを仕留めている。
ゲームHorizonForbiddenWestでは「スパイクスローワー」の名称で登場。爆発する槍や継続ダメージを与えるドリルスパイクなどを投擲できる。正確に命中させるには慣れが必要で矢弾のコストも高いが、大型の機械獣相手でも大ダメージを与えられる。