概要
『るろうに剣心』に登場する斎藤一の牙突は、その型によって壱式、弐式、参式に分けられるが、その中で人斬り抜刀斎を倒すための切り札と位置付けられているのがこの牙突零式である。
間合いの無い密着状態(つまり零距離)から上半身のバネのみで繰り出すため「零式」と呼んでいる。
手加減抜きで決まれば凄まじい破壊力を誇る技である。
また、リーチの長さが売りである通常の牙突は密着状態では威力が発揮できないため、その先入観で不用意に懐に入ってきた相手を仕留めるための初見殺し技にもなる。
十本刀の一人である魚沼宇水は斎藤を封殺していたものの、斉藤の心眼(洞察力)で精神的に追い詰められたため亀甲の盾(ティンベー)を斉藤の目の前に密着させ、盾の裏から手にした槍(ローチン)で仕留めようとした。
しかし密着したことで逆に斉藤の奥の手である零式を使わせる結果になり、上半身がちぎれて吹き飛ぶという凄絶な形で敗北した(アニメでは胴体が千切れる描写はされず、身体全体を吹き飛ばされて壁に叩きつけられている)。
しかし志々雄真実には技を見抜かれ、不発に終わった。
ちなみにOVAの『新京都編』では志々雄の額に当てる事に成功したものの、鉢金で防御された上に技の反動で刀が折れてしまった。
実はその一撃で志々雄の頭部に致命的な亀裂を加えており、のちに志々雄が剣心と戦った際には傷口が開いて血を噴き出し、追い打ちをかけるかのごとく剣心に鉢金を攻撃された直後に頭部が真っ二つに割れて死亡する等、文字通り志々雄の野望を打ち砕く「切り札」となった。
八ツ目無名異戦では「化物相手に本気を出すまでも無い」と手加減してこの技を放ったため、八ツ目の左腕は串刺しにされたが、腕が千切れることはなかった(斉藤曰く「肩から先が吹き飛ばなかっただけ有難く思え」)。