☆色ガールドロップ
くそあにめのちゃばん
5年ぶりに再会した幼馴染は、今をときめくアイドルグループのメンバーだった!?
しかも俺の許嫁だって・・・!?
ほっこり笑えてキュンキュンときめいちゃう、ドキドキの二重生活ラブコメ開幕!
(作品ページより引用)
作品解説
竹書房のコミックサイト「まんがライフWIN」にて、2014年11月29日より連載が続いていた大川ぶくぶ氏の作品『ポプテピピック』が、2015年11月7日に打ち切られてしまった。
そして翌2016年の2月18日より、同サイトで連載を開始したのがこの『 ☆色ガールドロップ 』。『ポプテピピック』の作風からは想像もつかない、これまでと様相が全く違う、アイドルもののラブコメ4コマ漫画である。
2017年4月1日にはアニメ化決定が発表され、PVが公開された。
登場人物
いたって平凡な男子高生。「何事もほどほどに」がモットーの無気力な性格。恋愛ごとに関しては、過去にトラウマがあって・・・。
ドロップスターズ
大地の幼馴染。高校2年生。明るくてしっかり者。
大地の高校の後輩。高校1年生。勝ち気で活発な性格だが、寂しがり屋な一面も。
大地たちの高校の3年生。少し天然でマイペース。
(以上、声優以外は作品ページより一部引用)
主題歌
「Twinkling star」
- 作詞・作曲・編曲 - 吟 (BUSTED ROSE)
- 歌 - ドロップスターズ〔星降そそぐ(小倉唯)、月野しずく(水瀬いのり)、夕陽ころな(上坂すみれ)〕
関連動画
君だけに教えるよ!
(一応、ネタバレ注意)
王道ラブコメ漫画として順当にストーリーを展開しているかに見えた同作だが、第1-5話・1-6話にかけてのシーン(要は連載1回目の5~6ネタ目)で、事態は急展開を迎える。
海外出張に出かける両親を見送った大地は、入れ替わるように台所へ上がり込んでいたそそぐを見て 「だれ!?」 とびっくり。5年ぶりに再会した幼なじみを名乗るそそぐ曰く、大地の母から出張中に息子の面倒を見てくれるよう頼まれたという。しかし大地は彼女のことをすっかり忘れている様子。
そそぐはかつて結婚の約束までした事も話に出すが、何も思い出せない大地。
「 私だよ 私!! 」
「 わかんねーよ! 」
「 私だよ 私だよ!! 」
「 だからわかんねーって! 」
(バリィ)
「 私だよ!!!! 」
そそぐの顔を引き裂いて出てきたのは、終わったはずの『ポプテピピック』の主人公ポプ子。
同時に、左上には「ポプテピピック セカンドシーズン」の文字がでかでかと登場。
……そう、この『☆色ガールドロップ』は、『ポプテピピック』復活を演出する壮大な前振りだったのである。
続く1-7話、そこにあったのはもはや『☆色ガールドロップ』ではない。何事もなかったかのように掛け合いをするポプ子とピピ美の姿――クソ4コマ『ポプテピピック』であった。
ページに併記された連載再開の理由は、「 LINEスタンプを作るための画像が枯渇したため 」との事。
なお、ポプ子の化けていたそそぐはともかく、大地については1-7話以降、完全に音沙汰が無くなっている。サプライズの為のフェイクだったとはいえ、とんでもない急旋回である。
月野しずくと夕陽ころなは、この時点では全く登場していなかった。
余談
『☆色ガールドロップ』はあくまでもフェイク(というか『ポプテピピック』の劇中劇と解釈できなくもない何か)なのだが、「まんがライフWIN」の掲載ページの仕様の関係からか、『ポプテピピック セカンドシーズン』のあらすじ・キャラクター欄には、『☆色』の物がそのまま残っている。
2017年4月1日には1話ももたなかったはずの『☆色』のアニメ化が発表され、整備された公式サイトにはなんとPVまで登場(上記の関連動画がソレである)。なお、アニメ版のタイトルは表記の関係か『星色ガールドロップ』に変更された。
……日付からお察しのとおりエイプリルフールネタで、やっぱり実際には『ポプテピピック』のアニメ化という狂気の発表の前フリだった。
例によってポプ子が自ら化けの皮を剥いだものの、アニメ『ポプテピピック』公式サイトと化したウェブページのURLは<http://hoshiiro.jp/>のまま。
『星色』仕様のサイトは別個に残され、そちらの公式ツイート欄には『ポプテピピック』の放送情報が流れてくるという不思議な光景を見ることができる。
その後、2017年4月30日に『ポプテピピック』セカンドシーズンは連載終了。しかし同年の10月には「シーズン3」としてまたもや帰ってきたのだった。
なお、2017年6月21日に発売された単行本『ポプテピピック SECOND SEASON』では、表紙を開くと『☆色ガールドロップ』単行本1巻の扉絵が現れ、ご丁寧にも該当部分が巻頭カラーになっており、『☆色』の各エピソードが掲載された嘘目次まで追加と、さらにパワーアップした状態で初見の読者を困惑させるのに充分な効果を発揮していた。
(ちなみに電子書籍の試し読み部分はこの部分のみとなっているため、もはや何の単行本なのか分からない状態に)
そして……
アニメ版『星色ガールドロップ』
前述の通り、『☆色ガールドロップ』のアニメ版である『星色ガールドロップ』は単なるエイプリルフールの釣りであった。……はずなのだが。
2018年1月、アニメ『ポプテピピック』第1話が放映されているはずの画面に映し出されたのは、『星色ガールドロップ』のタイトルロゴと、ドロップスターズが歌うアイドルラブコメが始まりそうなOP主題歌……あれ、チャンネル間違えたかな?
そそぐ「第1星 君だけに教え(ry」
バリィッ!!
ポプ子「教えねぇぇぇよぉぉぉぉ!!」(CV:江原正士or三ツ矢雄二)
・・・やっぱり『ポプテピピック』だった。
なお、大地とそそぐの上記のやりとりはアニメ版では行われなかった。
アニメ『ポプテピピック』第2話ではOPも本来の「POP TEAM EPIC」となり、『星色ガールドロップ』要素は完全に消えた……と見せかけてスタッフロールに「星降そそぐ 小倉唯」の文字があり、次回予告は本編に全く関係のない『星色ガールドロップ』第3星のものが流れた。さらに前述の単行本の嘘予告とは違い第3星のエピソードタイトルはアニメオリジナルになっていた。
続く第3話以降のアニメ版ポプテピピックも予告だけは『星色ガールドロップ』のものが続投となっており、しかもアニメ『星色ガールドロップ』があたかも実際に放送されているかのように物語が週ごとに進行している体で作られた、事実上のアニメオリジナル作品となっている。
ただし、次回予告だけで本編が無いまま話が進んでいる関係上このままだと、ポプテピピック第11話での次回予告の時点で最終星(最終回)となってしまう為、ポプテピピック最終回ではアニメのセオリーだともう次回予告が無い事を表してしまうのだが・・・?
余談だが、第1星のサブタイトル時に流れていた曲は番組オリジナルではなく著作権ロイヤルティフリー楽曲販売サイト「Nash Music Library」の『NSF-439-05 ララル・ラ・ルリラ』である(試聴)。
そのため本作以前に何処か意外なところで聞いた人もいるかもしれない。
第2星以降の次回予告では主題歌「Twinkling star」のアレンジが使われている。ただし、第11星の次回予告ではシリアスなアレンジになっている。
そして最終星ではそそぐのソロ曲が・・・。
次回予告では「星色ガールドロップやれよ」とかのコメントも毎回出ている始末。
また、第7話以降のツッコミどころ溢れる展開やタイトルに対しては「そうはならんやろ」→「なっとる!やろがい!」というやり取りや「は?」というコメントも見られた。
最終星予告の超展開には様々な意味で衝撃を受けた視聴者も多く、「ぶくぶを信じろ」や「(星色)11話ショック」といった語句が誕生、無料公開の1話ではこれらのコメントが書き込まれるなどさながら某アニメであった出来事に似た現象が起きている。
コミックアンソロジー
また、同年1月7日のテレビアニメ第1話放送直後に竹書房から『星色ガールドロップ コミックアンソロジー』の発売告知が突如なされ、同月11日にスピード発売されている。
こちらも中身は結局『ポプテピピック』だろう…… と思わせて実はそうではなく、
徹頭徹尾「漫画『☆色ガールドロップ』が実際に連載され何巻も発売されており、アニメ版も絶賛放映中である」という体で編集されたアンソロジーで、大川ぶくぶ氏自身も別名義で参加している。
なお、『ポプテピピック』要素は帯や広告ページに至るまで完全に排除されている(広告までもご丁寧に架空のアニメ『星色ガールドロップ』の宣伝である)。
例えるなら「漫画『☆色ガールドロップ』が大人気のパラレルワールドの世界線からアンソロジーだけが時空を超えて飛んできた」といった感じであるため、読んでいると実際に本作が存在するような錯覚を覚えるほど。
すなわち、『☆色(星色)ガールドロップ』は次回予告とアンソロジーだけで成り立つ本編の存在しないアニメ作品だと言える。当たり前だが、このような作品はアニメ界史上初。むしろそうじゃないと困る。
原作が原作( )のため、アンソロにしても登場人物のキャラ付けの振れ幅が大きい(特に月野しずくは作家ごとにほぼ別人)のはご愛嬌。特に、ポプ子・ピピ美に勝るとも劣らない絶対権力者の生みの親さまが描かれたそそぐちゃんはやはりとんでもない思考を持っている…
ただし設定協力として神風動画のクレジットがあり、OPの集合絵に出ていたライバルグループ「デビルボルケーノ」の3人や、プロデューサーの釈迦小路さんなどの基本設定は共有している模様。
もっとも一般的なアンソロジーの例に漏れず「既に原作をよく知っている人向け」のスタンスを保っているため、キャラクター紹介は設定が大幅改変されたパロ系作品のひとつで見ることが出来るのみであり、一部のキャラクターについては我々からするとそこで初めて名前や設定を知ることが出来る(もちろんパロ作品なので設定は怪しいが)という謎な状態である。
だが、最終星の予告にてちょいひどいネタバレが発覚した事で本編と同じぐらいひどいアニメであった事が判明してしまう。
エピソードリスト
原作コミック(単行本より)
- 第1星 君だけに教えるよ!
- 第2星 ヘルプ!そそぐはアイドル!
- 第3星 用心棒にご用心!
- 第4星 ランチブッフェ・パニック!
- 第5星 おまかせ!?ころなパイセン!
- 第6星 パパラッチSOS!
- 第7星 しずくの名探偵!
- 第8星 アイドル稼業も楽じゃない!?
- 第9星 火の用心!恋するハートは炎上中!
- 第10星 ペルシャは見た
- 第11星 シンデレラは誰だ?
- 第12星 ナイショのドロップ・サマー!
- 番外編 密着!アイドル24時
アニメ(第1話OPおよび各話次回予告より)
- 第1星 君だけに教えるよ!
- 第2星 ヘルプ!そそぐはアイドル!
- 第3星 大地くんが新しいマネージャー?
- 第4星 デビルボルケーノ登場!二人だけのライブ!
- 第5星 しずくのライバルハート炎上中!
- 第6星 三角関係!?強敵はころなパイセン
- 第7星 部屋が一緒なら、戸籍も一緒に♪
- 第8星 ドロップスターズ、解散の危機!?
- 第9星 あなたに届け、私たちの新曲!
- 第10星 満天のキス
- 第11星 突然の別れ
- 最終星 星降る大地、大切な約束
余談
アンソロジーはともかく、星色ガールドロップでポプテピピック要素があったのはセカンドシーズン開幕時とアニメ版ポプテピピック第1話OPで月野しずくがやっていた「エイサイハラマスコイ(のポーズ)」ぐらいしかない。