概要
「マクロスF」のコミカライズを手がけ、ネガティブ極まる中2病ギャグ漫画「トラウマ量子結晶」を世に送り出した青木ハヤトの最新作。
テーマは「働きたくない」ロボットバトル。全編にわたってロボットアニメのパロディがちりばめられており、巨大ロボアニメ好きならくすりと笑える内容である。一方で昨今の労働問題に鋭く切り込むメッセージ性を内包しており、只のギャグマンガでは終わらない作品でもある。
全5巻。 → 次回作『恋愛戦士シュラバン』!
ストーリー
人間が労働に縛られ、誰もが社畜にされかけている世界。高校中退後ろくすっぽ働きもせず日々を過ごす不働遊は人を強制的に労働に従事させんとする「強制就職軍(デスマーチ軍)」によって無職罪で逮捕されようとしていた。そんな彼の前に謎の少女ネル・ネラレルが現れる。彼女はデスマーチ軍に対抗する武装組織「無職同盟(リガ・ジョブレス)」のリーダーであり、遊をスカウトしに来たのだ。
絶対に働きたくない遊は戦うことを決意し、人型兵器「ニーテンベルグ」に乗り込んだ。全ては働かない未来のために!
これは、社畜と無職が己の尊厳を賭けて戦う、不毛な物語である!
「た・・・たかが働くことがそんなに嫌かぁ・・・っ!?」
「戦うさ!!働くくらいなら!!」
登場人物
『無職同盟(リガ・ジョブレス)』サイド
不働遊
「無職を舐めるなぁぁぁぁーー!!」
濁りきった瞳がトレードマークの主人公。デスマーチ軍に捕まったところをリガ・ジョブレスに助けられ、新型兵器ニーテンベルグのパイロットに選ばれた。以降、デスマーチ軍と働きたくないがために戦い続ける事となる。N.E.E.Tと呼ばれる特殊な力を持った人間である。
絶対に働かないと豪語する筋金入りの無職であり、ゲームとアニメをこよなく愛する引きこもり体質の少年。はっきり言って色んな意味でクズなのだが、鋼鉄の意志を持った無職であり、ある種の清々しささえ感じさせる怪人である。その点を除けば一本筋が通った気骨の漢でもある。数々の戦いを通じて真の無職へと成長(?)してゆくことになる。
ネル・ネラレル
「仕事じゃないんです。気軽にやってください」
無職同盟(リガ・ジョブレス)を率いる美少女。遊と同じN.E.E.Tであり、彼を戦いの世界に導いた人物。一日12時間眠る過眠症の女の子だが、歪んだ労働意識に支配された世界を変革しようと戦い続ける志士である。
『強制労働(デスマーチ)軍』サイド
閃光のワーカー・ホリック
「働かずに食べるメシはうまいかっ!!」
デスマーチ軍で活躍するエースパイロットにして社畜のなかの社畜。常人の3倍のノルマをこなす仮面の社畜であり、社畜六戦士と呼ばれるエリートの一人である。はつらつとした好人物で部下からの信頼も厚い少壮気鋭の21歳。
労働を愛し、働くことを何よりも楽しむ筋金入りの仕事バカであり、二日徹夜で働き続けても平然としている。一方で社会人としての良識と分別をわきまえた大人な人物であり、不働遊とは好対照なライバルキャラクターである。
ワイロー・マイナイ
「人ってのはなあぁ!働く生き物なんだよ!!働かないなら死ねぇ!!」
ワーカー・ホリックを妬んでいるデスマーチ軍の中尉。品性下劣・言いたい放題やりたい放題・モラルも常識も無い典型的なゲス悪役である。この作品の根幹にある”歪みきった労働意識”を体現したような存在であり、他人に苦労を押しつけて悦に浸る最低な利己主義者。無職を心から軽蔑しており、遊たちの前に何度も立ちはだかるトリックスターである。