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迫撃砲の編集履歴2018/04/21 23:33:49 版
編集者:三月兎
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概要

迫撃砲弾を投射する曲射砲の一種。

射程距離を犠牲にして砲口初速を落とすことで砲自体の軽量化だけでなく、閉鎖機構や反動制御機構等を省略もしくは簡略化することで火砲に比べて大幅に軽量としている。

小型のものは個人で携行できるだけでなく一人で運用することも出来、大型のものでも車両で牽引しての運搬こそ必要だが火砲と違い少人数での運用が出来る。

高い射角をとることで砲弾は大きく湾曲した曲射弾道を描く事から真上から降ってくる形になり、遮蔽物ごしの攻撃が可能。

通常は前装式だが、重迫撃砲や航空機車両等への搭載用、自動装填機構を持つもののように後装式になっているものもある。

AMOS(Advanced MOrtar System:先進迫撃砲システム)のように後装式の重迫撃砲を砲塔に搭載し、曲射だけでなく戦車砲のような直接照準射撃も行えるものも登場している。

車両のみならず、(似たような大口径砲と比較して)低反動である利点を活かして高速強襲艇等のあまり大型ではない船舶への搭載も可能となっている。

また、車両に搭載した場合は自走榴弾砲のように仰角と装薬量を調整する事で多数砲弾同時着弾砲撃も可能となっている。増加発射薬の調整機能はないため、装填装置へと砲弾入れる際に増加発射薬を調整したものを撃つ順にセットする必要がある。

基本的には設置後に角度を調整し、砲口から迫撃砲弾を落とし込んで発射する。

軽迫撃砲などは砲口から装填後に引き金を引いて発射するものもある。

前装式である事に加え、砲口から砲弾を落とし込むという構造上、砲身と砲弾との間には隙間が空いており発射の際には発射炎が漏れるため、発射時には砲弾より先に砲口より発射炎が噴き出す。

曲射砲なので直接見えない目標に対し攻撃を行なう事もあり、通常の照準器とは異なる照準器を使用し、照準というより測量と言える方法で調整する。

小型のものでは照準器なしで運用する場合もある。

大型のものではコンピュータ制御で砲身の角度などを調整するものもある。

余談ながら、ゲリラなどが使用する迫撃砲(手作りも含む)にはろくな照準装置がない事が多く、陣地から撃つのと違い観測射撃や測量による弾道計算等をする暇もない事から多くは大雑把な狙いで砲弾が撃ち出されるが、タブレット等の端末の普及によりGPSや各種センサーから得た座標や砲身角度等の情報を元に弾道計算をする自作アプリも登場している。

主に使用するのは榴弾、発煙弾、照明弾、破片榴弾や焼夷弾など。

迫撃砲弾は弾体と発射薬が一体になっている事から別々に装填する必要は無く、砲身内に落とし込むだけで発射が出来る。

必要に応じて増加発射薬を使用する事で射程の延伸を図る事が出来る。砲弾に付いているC状の物体がそれである。

中・重迫撃砲用のロケット補助推進弾(RAP)では発射用とは別に推進用のロケットモーターが搭載されたものもあり、長いものでは20~30kmと長い射程を誇る。

最近開発中の迫撃砲弾では赤外線画像誘導やレーザー誘導、GPS/INS誘導等を搭載した高い命中精度を持つ(レーザー誘導ではCEP(半数必中界)が数m)誘導迫撃砲弾もある。

軽迫撃砲

口径37~51mm程度の迫撃砲。

分解せずに一人で運搬・運用できる。

二脚等が無く、射手の手により角度が調整される。

グレネードランチャーに交代しつつあるが、曲射が出来ることから一部の国では現役を続けている。

中迫撃砲

口径60~82mm程度の迫撃砲。

分解して複数人で運搬することが出来る。

M224 60mm迫撃砲のように二脚等を取り外すことで軽迫撃砲として運用できるものもある。

重迫撃砲

口径100mm以上の迫撃砲。

移動だけであれば人力でも可能だが、長距離運搬では車両による運搬(牽引)や航空機による空輸を必要とするものが多い。

砲身の長さや砲弾の重量の関係で人力で砲口から装填できる限界は120mmまでであり、砲身を低く下げれる構造にしたり後装式にする、装填方向を問わず自動装填装置を搭載する等で再装填及び連続射撃を行ないやすくしている。

口径914mmの列車牽引式という迫撃砲ってなんだっけと頭を抱えたくなる代物もある。

Projector,Infantry,Anti Tank = 歩兵用対戦車投射器。

第二次大戦時にイギリスが開発した対戦車擲弾発射器

見た目こそバズーカ等の無反動砲のように見えるが、砲弾内部にある少量の発射薬を用いて発射するため、厳密なカテゴリとしては迫撃砲に属する兵器となっている。

特徴的なのは発射方式にバネを用いている点である。

初弾発射前に投射器内のバネを引き、砲弾の発射薬をバネに押された棒で叩いて発射する。

ここまでは普通の構造ではある。

発射時の反動を利用してバネは再び圧縮されるので砲弾を装填すれば次弾を即座に発射することが可能となっていた。

このバネを引くには肩当を足で抑え、固定を外して本体を引っ張りあげる事でバネを圧縮する構造となっており、かなり硬いバネを採用している上にてこの原理といった負担を減らす構造を採用していないために、かなり力が居る上にうかつに立つことが出来ない戦場では引く為の姿勢で苦労するといった問題があった。

無反動砲ロケットランチャーと違い成形炸薬弾頭を撃ち出す際にバックブラストなどにより後方に危険が発生するということが無く、砲身は筒でないために敵車両に砲口を向けたまま上(砲身側面)から次弾を置くだけで良いと良い事だらけのように見えたが実際には、初弾装填時に非常に苦労する、射程が30m程度と短い、命中率が悪い、バネがうまく圧縮されないことがある、等の欠点により評価は良くなかった。(しかし代わりとなる対戦車火器も無かった)

バズーカ無反動砲の配備によって退役した。

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