概要
ウォーターリーパーは、ウェールズで伝えられる、沼地や川などに住む、妖精である。
「ヒキガエル(羊が食えるサイズ)の体」に「コウモリの翼」と、尻尾がつく。
ウェールズ語で「Llamhigyn Y Dwr」(サムヒギン・ア・ドゥール)という。K・M・ブリッグズ『妖精事典』によれば「水を跳ね渡るもの」の意味。
釣り人の釣り糸を斬る、羊を食べる、耳をつんざく大音響で鳴くなどの悪さをする。
羊飼いが川や沼地で遭遇すると、喰われる事もあると、まことしやかに伝えられる。これに会った場合、羊飼いはその辺の羊をこれの口へ突っ込んで逃げるほかはないらしい。
各ヨーロッパ文化圏の水棲馬や水棲牛。あるいはスコットランドの湖沼怪獣や馬ウナギが存在的に近い。
ウォーターリーパーに限らず、水辺に出現する妖精は人間の命を奪ったりする危険な存在が多い。
妖精と言うよりも水妖と言う言葉が相応しい。