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ヘカーテ(Hekate)はギリシャ神話に登場する女神で、ティタン神族の一員であるといわれる。正確な発音はヘカテーで、媒体によってはヘカテ表記も使われる。

その名は「遠くから働きかける者」またはギリシャ語の「意思」を意味するといわれ、エジプト神話の水の女神ヘケトに由来するという説もある。

ヘカーテはヘシオドスの『神統記』で、ゼウスから他の神よりも特に尊敬されての支配権を与えられ、さらにかつてティタンが保持していた栄誉を一人で独占する存在といわれる。そしてヘカーテに祈る者は力と戦勝を獲得し、他の神と共に崇拝されるべき豊饒の神として語られる。

恵み深い神としての性格を持つ一方で、と同一視されてと魔術、秘儀の支配者とみなされ、ヘカーテは狂気を司る女神として恐れられる。時代が降ると共にその姿も三つの胴体に獅子の首を備え、松明を持って猛犬や亡霊を従えた姿で表されるようになった。

特にヘカーテを構成する“3”の数は「誕生・生・死」「過去・現在・未来」を象徴しており、魔術を行使する者は真夜中に三又路で儀式を行って彼女の加護を受けようとした。ヘカーテへの供物として、卵、魚、黒犬の子、黒い雌羊の子が捧げられたという。

また北欧の伝承にボルボ(Volvo)という生贄と流血を求める荒々しい祭儀と万物を包括する地母神がいて、ヘカーテと習合されている。

キリスト教の普及と共に以上の地母神信仰は邪教とみなされるようになり、その信者は「魔女」とされていった。

女神転生シリーズのヘカーテ

初出作品はFC女神転生」。種族は“魔王”、マズルカ回廊のボス悪魔として登場する。

「真・女神転生Ⅱ」で久々に登場し、魔界の要所・イェツラー回廊を守り、月齢が新月以外の時は月の力に守られて戦闘自体ができない。

以降もシリーズ作品に登場し、いずれも特殊なスキルを備える悪魔として独特の存在感を放っている。

特筆すべきはそのデザインで、「女神転生」では長い髪をローブのようにまとった魔女風というRPGとしては正統派な姿であったが、「真・女神転生Ⅱ」では月との意匠をあしらったボンテージファッションに身を包む犬・馬・獅子の頭部を備える鞭を持った女性という衝撃的なデザインで登場した。

当初ボス限定であったこのデザインは「真・女神転生if...」以降の作品でも流用され、「真・女神転生IMAGINE」ではついに3Dデザイン化している。

また鈴木和也原作のコミック「真・女神転生東京黙示録」では、地霊などの大地に結び付いた悪魔との契約の際にヘカーテの名前が登場する。

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ヘカーテの編集履歴2011/05/15 12:29:53 版