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テリジノサウルスの編集履歴

2018-05-24 23:57:56 バージョン

テリジノサウルス

てりじのさうるす

中生代白亜紀後期にモンゴルに生息していた恐竜の一種。

データ

Therizinosaurus

現在のところ、本種のものと確実に断定されている化石はモンゴルで発見された70cmの長大な鉤爪がついた長さ2mに及ぶ前脚の他は、不完全な後脚と肋骨の化石のみである。東アジアを中心に近縁種の化石が多数見つかった事で、全身の復元が可能になった。それによる推定全長は8~11m。長い首と小さめの頭部、非常に長い腕に大きく膨らんだ胴、短めだが頑丈な後肢をもっていた。

属名は前脚の爪を収穫用の大鎌に見立てたもので「刈り取る爬虫類」を意味する。種小名の「チェロニフォルミス」は、「カメに似た」という意味であり、元々はカメのような(恐竜ではない)爬虫類だと考えられたことに起因する。


現在でこそテリジノサウルスは竜盤目・獣脚類に分類されているが、近縁種の恥骨(骨盤の一部)の形状が鳥盤目(イグアノドンステゴサウルスアンキロサウルストリケラトプスなどの仲間を包括する恐竜のふたつの目のうちのひとつ)に似ており、更に頭骨の形状や歯の構造が古竜脚類に似ていた事から、分類は困難を極めることとなった。

「竜盤目でも鳥盤目でも無い新たな恐竜の目」に分類される事すらあった本種とその類縁であったが、後の研究でこうした特徴は「植物を食べる為の二次的な適応」であると考えられるようになった(恥骨の形状は植物を消化するために発達した胃腸を腹腔に収めるための適応だと思われる)。

しかし食性に関しては未だ謎が多く、植物食説、魚食説、雑食説等が唱えられており、植物『を』食べていたのか?植物『も』食べていたのか?いまだ研究中である。

テリジノサウルス科に属する恐竜は側面に腕を広げられ、鳥が羽ばたくような動きも可能な腕構造を持っていたが、これらの特徴もテリジノサウルスの仲間が獣脚類に属する証拠と考えられる。



その鉤爪の役割は未だ不明だが、餌となる植物を鍬のようにかき寄せるために使ったとする説や、タルボサウルスなどの肉食恐竜から身を守るための武器として使ったとする説が有力である。

また獣脚類は普通、後肢の3本の指を接地させて歩行するため、後肢の親指は退化する傾向にあるが、テリジノサウルス(とその近縁種)の場合、退化傾向にあった親指を再び大きく発達させ、4本の指を接地させて歩いたと考えられる。

比較的活発で肉食ハンターが多く存在する獣脚類でありながら、前述したように獣脚類とは思えないような多くの特徴や、鈍重で肉以外をメインとしていたと思われる生態等、化石から推定される生態は未だ謎に多く包まれている。

近縁種の化石の一部からは原始的ながら羽毛があった痕跡が確認されており、テリジノサウルスも羽毛を持っていた可能性がある。また、非常に保存状態の良い近縁種の胚化石や営巣地の化石も発見されている。

日本でも北海道兵庫県熊本県などで近縁種の化石が発見されている。


創作におけるテリジノサウルス

特徴的な姿の割に生態の解明もあまり進んでいない為か創作作品では出番は多くないが、逆に想像の余地が豊富にある為か恐竜ファンタジー漫画『竜の国のユタ』ではドラゴンスレイヤーの駆る騎竜、シザーハンズとして登場している。


通常、人の入ってはならない禁制界に住む竜で、巨大な爪を肉食竜の口に突っ込み生半可な肉食竜など蹴散らす頼もしい相棒として描かれている。


ZOIDS』シリーズではデスレイザーが登場したが、爪以外は似ていない。


関連タグ

獣脚類 恐竜

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