概要
全長4-7㎝。五つ目に長く伸びた一本の吻にハサミがあるという個性的な姿が大いに話題になった奇妙な古生物。
復元図が学会で発表されたとき、会場は爆笑の渦に包まれたという。
アノマロカリス類に近縁で、同じく恐蟹綱の仲間とされる。アノマロカリスと似たような体付きを持ち、その吻はアノマロカリス類に見かける2本の触手から融合したもので、本当の口はハサミではなく、頭の下に後に向かって開いている。
因みに、そのハサミはよくワニの口のように上下に開く構造として描かれたが、化石を再び見返すと実は左右に開くものだと容易く判明できる。
アノマロカリスやハルキゲニアなどと同じく、現生の動物群に全く似ていない奇抜な姿で、かつてその分類に関する議論も長く続いていた不詳化石の1つであった。その後は様々な知見により、アノマロカリスと共に節足動物の先祖形から派生した群であるという説が有力になった。更なる発見によると、体の下はパンブデルリオンのように、柔軟な脚があるかもしれない。
名前の由来は、カナダで発見地の付近にあるのオパビン峠（Opabin Pass）に由来する。現地の言葉でOpabin（オパビン）は「岩」を意味する。
生態
その象の鼻のような吻で他の生物を捕食する肉食生物だったと考えられている。
また、その5つの目はオパビニアが生まれた時代から現れた捕食者、すなわちオパビニアよりも食物連鎖の上位にいる生物をすぐに発見するために発達したと考えられている（一説にはアノマロカリスではないかと言われている）。
