ケリグマケラ
3
けりぐまけら
約5億年前のカンブリア紀に生息した古生物。細長い腕と尾を持つ。
古生代カンブリア紀に生息した古生物の種類(属)の1つ。グリーンランドのシリウスパセット動物群に属する Kerygmachela kierkegaardi(ケリグマケラ・キェルケガーディ)という1種のみ知られている。
学名「Kerygmachela」はギリシャ語の「Kerygma」(宣告)と「chela」(ハサミ)から。これは腕(前部付属肢)のけばけばしいハサミのようなイメージに由来する。前述した種の種小名はデンマークの哲学者セーレン・キェルケゴールから。
頭の左右には2本の大きな腕が突き出して、その先端からさらに細長い突起が伸びる。腹面の口は小さく、1対の細い棘が突き出す。縦長い複眼を腕の付け根に、小さな単眼を突き出したおでこ持つ。
胴部は両筋に沿って11対の鰭が並ぶ。柔らかい脚は目立たないか存在しないと考えられる。尾は体と同じ程度に長く伸びた1本の棘。
同じ生息地の近縁パンブデルリオンとよく似ているが、パンブデルリオンよりシャープな体型で、長い尾と背中のコブでパンブデルリオンから区別できる。サイズも最大6cm(触手と尾を含むと20cm弱)で、パンブデルリオン(最大55cm)よりずっと小さい。
古い復元では上記のイラストのように、目を持たず、口は先頭に開き、尾は2本と考えられた。
鰭で海に泳ぎ、腕で周りを感知して獲物を確保する捕食者であったとされる。口が小さいため、小型の獲物を好んだと考えられる。
コメント
コメントが未記入です