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アノマロカリス

あのまろかりす

カンブリア紀に存在した海生の動物の1グループ、或いはそのうち一種。
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アノマロカリス類は、カンブリア紀を代表する古生物の1グループである。体の両縁には数対の鰭(ひれ)が並び、頭部には眼柄に付いた1対の複眼・関節に分かれた1対の触手と口に囲む一連の歯がある。数十センチ以上にも及ぶ大型種が多い(後述参照)。

通常の「アノマロカリス」とは、そのうちの1種「アノマロカリス・カナデンシス」を示す。

種としてのアノマロカリス

アノマロカリス・カナデンシス
Anomalocaris canadensis

全長60cmから1m程度と、カンブリア紀の最大級の生物である。体の左右に張り出した13対の鰭、扇状の尾、1対の複眼、リング状の歯と関節に分かれたギザギザな触手を持つ。カンブリア紀の頂点捕食者として考えられた肉食動物である。歯や触手のみを残す化石が多く、そこが体の一番硬い部分と思われる。

pixivに於いては同時代の三葉虫ハルキゲニアオパビニアオドントグリフスなどと比べ投稿数が多く、人気がある。

食性

その特徴は明らかに肉食であるが、捕食対象については議論がある。同時期の三葉虫化石からその歯列に吻合する噛み跡が発見され、長い間、本種は三葉虫を主食とする動物として考えられた。しかし、硬い殻がある三葉虫などを捕食するには、歯の強度が足りないではないかという説もある。

そして2012年、これまでの本種の歯は、実は他のアノマロカリス類(ラガニアフルディア)のと混同されたものであると判明し、本当の歯の開口部は、今まで誤った復元よりも遥かに小さいであることが明らかになった。従って、この口は明らかに三葉虫を捕食できず、むしろ柔らかい蠕虫状の獲物に向いていると思わるようになった。(外部リンク参照

発見史

名前はギリシア語で「奇妙なエビ」を意味する。これは、1892年に見つかったアノマロカリスの触手の化石がエビの腹部に似ていたことから。当初、歯・触手・その他の体組織がバラバラの状態で発掘され、それぞれが別の生物の化石として記載されていた(胴体→ナマコ、歯→クラゲ、触手→エビ)・その為、全体像が明らかにされたのは1985年の事である。

従来、アノマロカリス類はカンブリア紀特有の生物と思われていたが、2009年、アノマロカリス類であるシンダーハンネスの化石がドイツのデボン紀の地層から発見され、1億年以上後まで生き延びていたことが明らかになった。

アノマロカリス類

アノマロカリスと言えども、実は多くの種類に分かれている。21世紀以降、このグループの古生物は世界中の地層から次々と発見され、意外にも多彩なグループであることが明らかになった。

ここは有名な種類を主として紹介する(生息時期について言及していないものは全てカンブリア紀の種類である):

アノマロカリス・カナデンシス

Anomalocaris canadensis

アノマロカリス


本群の最も著名な代表種、上述参照。

アノマロカリス・サロン

Anomalocaris saron
上記のカナデンシスによく似た同属、1対の長い尾を持つ。2メートルまで及ぶと推測され、最大級のアノマロカリス類の1つである。

アンプレクトベルア

Amplectobelua symbrachiata

アンプレクトベルア


5㎝ほどしか及ばない小型種。鰭が左右に長く張り出し、1対の長い尾とハサミの様な触手を持つ。

ラガニアおよびペユトイア

Laggania cambriaおよびPeytoia nathorsti

ラガニア


体長10-50㎝、ずんぐりした楕円形の体型を持つ。眼は頭の後側に付き、他種のような尾鰭がない。

フルディア

Hurdia victoria

フルディア


体長20-50㎝、頭部には大きな殻をもつ。口は多重構造になっている。

ライララパクス

Lyrarapax unguispinus
アンプレクトベルアと同様に1対の長い尾とハサミの様な触手がある。最初に発見された化石は意外にも脳の構造まで残されており、しかもカギムシの脳によく似ている。

シンダーハンネス

Schinderhannes bartelsi

シンダーハンネス


体長10㎝、頭部の両側と体の後端に長い棘をもつ。本種は驚くべきデボン紀からのアノマロカリス類であり、おかげでアノマロカリス類の生息時代は数千万年にも延長された。

タミシオカリス

Tamisiocaris borealis
ほぼ触手しか発見されていないが、「アノマロカリス類=獰猛な捕食者」というイメージから一風変わり、羽毛状の触手でプランクトンを食べるアノマロカリス類である。

エーギロカシス

Aegirocassis benmoulai
体長2メートル、前述のサロンと並んで最大級、オルドビス紀からのアノマロカリス類である。フルディアの近縁、頭は同様に大きな殻をもつ。体は今までにない4列の鰭(1節に2対)がある。タミシオカリスと同じように、プランクトン食のアノマロカリス類である。

分類

本群は一見で現生のどの動物とも類似せず、21世紀以前では「不詳化石」とされ、その分類に関する議論も長く続いていた。その後は研究が進んでおり、関節のある触手、複眼を有し、腸の構造など有力な特徴に従って原始的な節足動物であると見なされた。

柔軟な体と脳の構造はカギムシ(有爪動物)に似ているが、更なる原始的な共通点の名残りであり、別にカギムシの系統に近いことを示唆するわけではない。また、アノマロカリス類とカギムシの口は似ていると言われがちけれど、実際には全く異なる構造であり、共通でない。(アノマロカリス類のは硬質な歯。カギムシのは口を囲んだ柔軟な外皮組織)

系統関係

汎節足動物(葉足動物有爪動物緩歩動物節足動物

|┍有爪動物の系統
|| ┝ハルキゲニアなど
|| ┕カギムシ(真正有爪動物)
||
┕┝緩歩動物の系統
 | ┕クマムシ(真正緩歩動物)
 |
 ┕節足動物の系統
   ┕ケリグマケラパンブデルリオン
    ┝オパビニア
    ┝アノマロカリス類
    ┕真正節足動物

パラペユトイアについて

「脚のあるアノマロカリス類」として広く知られるカンブリア紀の古生物パラペユトイア、最初は鰭とリンク状の歯に従い、アノマロカリス類に分類された。

しかし、こちらはアノマロカリス類に例のない、節足動物のような関節に分かれる脚があり、何気にリンク状の歯は別生物の部位という説もある。他にもアノマロカリス類らしくないヨホイアのような触手、腹側の外骨格など、アノマロカリス類としてのアイデンティティが問題となっている。

やがて、従来のパラペユトイアをアノマロカリス類と見なす知見が否定され、ヨホイアなどを含んだMegacheira類の節足動物であると見直された。

↓パラペユトイア(左)とヨホイア(右)、よく似た触手の形に注目。

パラペユトイア
ヨホイア


また、多くのパラペユトイア復元図は上記のイラストの様に、アノマロカリス風の胴体、眼と尾鰭が付いていた。実際、いずれの部位も化石に全く見当たらない特徴であり、どれも「アノマロカリスに属する/近い」という仮説に従って仮に付けた部分であるので、本種の特徴を説明するときには注意すべきである。

関連項目

節足動物 葉足動物
オパビニア ケリグマケラ パンブデルリオン
古生物 カンブリア紀 バージェス動物群

アノマロカリスをモデルとしているキャラ

アノマロカリス・ドーパント

アノマロカリス!


アノプス / アーマルド

よみがえったぜ!!b


アノマロカリモン

テイルブレード

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