概要
熱帯の海を中心に潮間帯から深海まで世界中のあらゆる海に生息する。中にはバイカル湖のような淡水に生息する種類もいる。
壺状、扇状、杯状など様々な形態をもつ種類が存在し、同種であっても生息環境によって形状が異なる場合もある。大きさは数mmから1mを越すものまで多様である。
単調な多細胞生物で、細胞間の結合はゆるく、はっきりとした器官等の分化は見られないが、れっきとした動物(海綿動物門)である。姿こそ原始的で、現生動物の中ではクシクラゲ(有櫛動物門)と並んでかなり系統が古いが、どれが最も古いについては未だに熱く議論されている。
多くの種類は細かい網目状でかなり柔軟性のある繊維「スポンジン」で骨格を構成し、これはスポンジとして化粧用や沐浴用に用いられている(現在はほとんどの製品がポリウレタン等の合成樹脂を発泡成形して作られる)。
ただしすべての海綿が柔らかいわけではなく、カイロウドウケツのようにガラス繊維でできた固い種類や石灰質、または炭酸カルシウムによる繊維を持つ種類もいる。
「小穴を持つ者」を意味する学名「Porifera」の通り、外側と内側の表面の無数の小穴から内部の小さな空洞部に繋がる。空洞部には「襟細胞」(えりさいぼう)が配置され、その鞭毛を動かして水を外側から内側へと流す。
主な種類は前述のギミックで水中に浮遊するデトリタス(死骸の破片や糞)や微生物を餌にしており、食物を濾過摂食するため、水質汚濁の原因となる水中の微生物や有機物を除去する役割を果たしている。なお、深海には肉食性カイメンと呼ばれる種類がいて、体表の突起で小型の動物を捕まえて食べる。
約15,000種が知られ、最古の化石記録は5億8,000万年前のエディアカラ紀まで遡る。
原始的な動物だが、何気にエイズや癌、マラリアなどに対する薬にも使用されていたりする。
フィクションでは
あつまれどうぶつの森
本作でこれの一種であるカイロウドウケツが初登場。2020年夏のアップデートで海の幸として登場した。
本来は全く動かないはずなのに、レア度が高い為か本作ではプレイヤーを見つけた途端に凄いスピードで逃げ出すというあり得ない場面が見られる。
売値は5000ベルとかなり高価。
海綿をモチーフとしたキャラクター
- スポンジボブ・スクエアパンツ(スポンジ・ボブ)
- カイメングリーン(人造人間キカイダー)
- カイメンシンカ(科学戦隊ダイナマン)
- 吸血海綿(ゲゲゲの鬼太郎)
- イミテイションのサロゲDT(天装戦隊ゴセイジャー)