概要
中央ロシアと極東ロシアの境、イルクーツク州とブリヤート共和国との境界にある三日月型の湖である。「シベリアの真珠」とも呼ばれる。
バイカル湖以西は中央ロシア(狭義のシベリア)と欧州ロシアになり、以東はサハ共和国、ウラジオストクやハバロフスク、カムチャツカ半島を始めとする極東ロシアが存在している。
湖から西側にはイルクーツクという都市が存在する。
環境
世界で最も深く(1600m以上あることは確かだが確定した値のデータがまだ無い)、最も透明度が高い。また面積においてもシベリア最大である。世界の淡水の2割がここにあると言われている。
バイカル湖からの流出路はアンガラ川のみである。アンガラ川はエニセイ川に注いでやがて北極海へと流れ出る。
寒冷な地域にあるため冬季は分厚い氷が張る。その分厚さは戦車が走ってもびくともしないといわれ、実際にトラックによる物資輸送の経路に用いられている。
ほかの水系から離れていることもあって、独自の生物相が栄えている。ことにバイカルアザラシは淡水のみに住む世界唯一のアザラシの「種」として知られている(他にも、淡水アザラシはいくつか存在する)。
人とのかかわり
産業としては漁業・水産業のほか、周辺の森林を利用した林業、その材木を用いるパルプ産業、また湖そのものを利用する観光業などがある。世界遺産にも登録されている。