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概要編集

だいたい5億2500万年くらい前(古生代カンブリア紀の半ば頃)の中国南部・雲南省あたりに生息していた小魚で、大きさ2.5~3センチくらい。

同じ時代のハイコウイクチスと共に「もっとも原始的な魚類」とされる。

 

名前は「昆明(クンミン)の魚」という意味。昆明は雲南省の地名。

 

特徴編集

れっきとした魚だが、まだヒレが発達しておらず、あごも背骨も持たない(脊索という棒状の筋肉が芯となって支えていた)。やはりというか泳ぎは上手くはなかったが、それでも当時としては効率的に動ける方であった。

 

  • 体型

縦に平たい。この点でハイコウイクチスと見分けがつく。

 

あごがないのでただの穴。当然いつも開きっぱなしであり、水中を漂いながらわずかな有機物や微生物などを食べていた模様。

ちなみにあごを持つ魚の登場は約1億年後、シルル紀(4億年くらい前)の事。進化の過程でエラを支える骨の一部が変化していき、あごに変わったとされる。また硬骨魚の祖先もこの頃に現れた。

※しかし文字通りの「かたい骨」を持つ魚(真骨類)の登場は中生代・三畳紀になってからであり、古生代のうちは硬骨魚類といえども基本的に軟骨質であった。

 

視力が悪く、光の明暗を感じたり、なんとなく何かが見えたりする程度だったらしい。

それでも「目」があることで生き延びる確率は上がり、後の世代まで命脈を繋いでいった。

 

  • その他

化石にはV字(W字)型の筋肉の跡がハッキリ残っているが、これは脊椎動物に共通する特徴。

実は脊索動物(ホヤの仲間)も類似した組織を持っており、それ故にピカイアは脊椎動物の祖先とされていた……ものの、ハイコウイクチス&ミロクンミンギアの発見で彼の生きていた時期には既に脊椎動物が誕生していた事がわかった。


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