概要
和歌山県にある男女共学の私立高校。和歌山市の南部、海南市との市境付近に位置する。学科は「普通科」と「スポーツ科」の2つを有する。正式な名称は「智辯学園和歌山高等学校」といい、奈良県にある智辯学園高等学校と経営母体を同一とする系列校である。同じ敷地内に小学校・中学校を併設する小・中・高一貫校であり、12年制・6年制・3年制とどのタイミングで入学することも可能である。「辯」という旧字体を用いているためメディアでは「弁」に書き換えられることがほとんどであり、また「学園」が省略され一般には智弁和歌山の通称がよく使われる。更に略して「和智弁」表記になることも多い。真言宗系列の辯天宗という宗派が設立した仏教系学校であり、仏教に関する基礎的な教養が必修科目になっている。
硬式野球の強豪校として知られ、甲子園出場頻度も高いことからその知名度は全国的である。春夏あわせて3度の甲子園優勝経験があり、最近でも2018年の春に準優勝を決めている。ちなみに野球部には実力を認められスカウトされた「スポーツ科」の生徒のみが在籍でき、1学年10人程度しかいない。普通の方法(入試)で入学した者は全員「普通科」になるため、野球部員になることはできない。また、野球部の試合の際にブラスバンド部によって用いられる楽曲は魔曲として有名な「ジョックロック」を筆頭に独特なラインナップであり、ヒット時のファンファーレも独自のものを用いる。また、全国的に定番曲となっている「アフリカン・シンフォニー」を最初に野球応援に用いたのはこの学校である。
このように"野球の学校"としてのイメージが全国的には根強いが普通科はいわゆる"進学校"であり、和歌山県内で最高偏差値の高校とされている。特に国公立医学科への合格者数は全国トップ10にランクインした年もあるほど多いが、医学科に限らずとも東京大学には例年10人程度、京都大学には例年10数人の合格者を出している(県内ではダントツの数値である)。
なお、「修学旅行先の韓国で生徒に土下座をさせている」「反日教育を行なっている」かのような噂が流れたことがあるが(修学旅行先が韓国だったこと自体は事実であるものの)これはまったくのデマである。