概要
和歌山県和歌山市にある男女共学の私立高校。海南市との市境付近に位置する。最寄駅はJR紀勢本線の黒江駅。
正式には「智辯学園和歌山高等学校」といい、奈良県の智辯学園高等学校と系列校。敷地内に小学校・中学校を併設し、12年制・6年制・3年制が存在する(最も人数が多いのは6年制)。
真言宗系の辯天宗が設立した学校で、仏教に関する教養の授業(全員必修)があり高野山の僧侶がこれを担当している。
学科は「普通科」と「スポーツ科(3年制のみ)」を有する。スポーツ科の生徒によって構成される硬式野球部は80年代後半から現在に至るまで甲子園への出場が多く、春夏通算4度の優勝経験があることから硬式野球の強豪校として全国的に知られる。
野球の実力自体も全国級であるが、"魔曲"の異名を持つ「ジョックロック」を応援曲として演奏することでも広く知られる。この曲が流れた時に大量得点や逆転劇が起こることが多く、試合中の実況や報道番組内の甲子園特集でも曲の名前が言及されるほどである。また、今や全国的に野球応援で使われている「アフリカン・シンフォニー」を最初に使った学校でもあり、同曲が日本で有名になったきっかけともなった。
このような背景から人々の間で"野球の学校"としての根強いイメージを持つ一方、他の地域ではそれほど知られていないが普通科は和歌山県のトップ高校であり、例年東京大学や京都大学、国公立医学科への合格者は県内の高校では圧倒的に一番多い。米国およびオーストラリアの学校と提携しており、高1の3学期に希望者選抜でどちらかの学校と1ヶ月の交換留学ができる。
なお、「修学旅行先の韓国で生徒に土下座をさせている」「反日教育を行なっている」かのような噂が流れたことがあるが(韓国に修学旅行に行っていたこと自体は事実だが)まったくのデマである。
余談
- 過半数は和歌山県内の生徒だが、大阪府(主に堺市以南)から通う生徒もかなり多い。
- 私立校にしては学費が結構安いことでも知られている。
- 制服はブレザーだが襟のふちがスクールカラーの赤(臙脂)色になっているため、郵便局員の制服に似ている。卒業生のねことうふ氏の作品「お兄ちゃんはおしまい!」のアニメ中の中学校制服にどことなく面影がある(参考↓)。
- 正式には「智辯学園和歌山」なので高校野球の県予選ではスコアボード(漢字4文字まで)が長らく「智辯学園」表記だった。地元では単に智辯と言えばここのことなので支障がないのだが、全国的にはふつう「智辯学園」と言うと奈良の方でありややこしく、ネット中継で全国から県予選を見られるようになったことを考慮してか2018年以降は県予選でも「和智辯」になっている。
- 智辯学園(奈良)とはユニフォームが一見ほとんど同じだが、過去に2度(02夏3回戦・21夏決勝)甲子園で智辯和歌山と智辯学園があたったことがあり攻守とも同じ服を着た珍試合として語られている(2度とも和歌山が勝利)。
- お笑いコンビ千鳥のネタでたびたび使われる。ネタ内では「智弁和歌山高校野球部80名」といったフレーズが出てくるが、実際には智弁和歌山野球部は少数精鋭主義のため80人もいない。
- 普通科の生徒は野球部員にはなれない。逆にスポーツ科の生徒は全員野球部員であり、スポーツ科であることと野球部であることは同義と言ってよい。
- 「親に作ってもらった弁当を感謝して頂くこと」という方針から学食を設置しておらず、購買での飲食物の販売もない。自動販売機も2016年頃までは存在していなかった。
関連項目
岡田俊哉・・・卒業生。
ねことうふ・・・卒業生。