空は飛べないけど 翼ならあるのさ
クレジット
作詞:森雪之丞
作曲:葛谷葉子/谷口尚久
概要
2005年7月27日に発売されたCHEMISTRYの15thシングル。
爽やかなバラード調のナンバーで、「機動戦士ガンダムSEEDDESTINY」の4期オープニングテーマに抜擢された。
OPで披露されてるバージョンはCD版と違い二人のアカペラのサビの後に本来のイントロが続くこの映像専用の構成。
OP映像では、終盤の展開に合わせて最終決戦に参戦するパイロットとモビルスーツが次々と差し代わる形式を取っている。また、前作から引き続きOPでパイロットとその恋人キャラの全裸が登場し、4期にしてついにルナマリア・ホークの全裸が解禁となった。
一方、このシリーズから顕著だった「本編と曲の世界観を統一させるよりも提携先(SonyMusic)の歌手の利益を優先する」姿勢は相変わらずであり、曲とOP映像が全然合ってないという批判も強かった。
またOP映像自体にも問題があり、3期OP同様タイトルバックは本来の主人公シン・アスカのデスティニーガンダムではなく中盤以降急激に出番を増やしていったキラ・ヤマトのストライクフリーダムガンダムが飾ったままで、挙げ句の果てにはOPの最後でもキラ・アスラン・シンの三人が並ぶところでもシンは片隅に追いやられキラが中心になっている有様だった。
これらのあらゆる面で最悪な状況だったのもあり、CHEMISTRYとしては久々のヒットとなったものの視聴者からの評判は地の底が見えるほど不評という喜ばしくないものだった。
もちろん純粋な楽曲としての評価自体は決して悪くないし曲に罪はない。元凶は当時のデスマーチな制作環境を生んだ一部スタッフや利益優先で指示を出したソニーやバンダイといった提携企業なのだが…
それから13年、予想だにしない形でこの楽曲が注目される事となる。
2018年フィギュアスケート選手羽生結弦がCHEMISTRYとのコラボでこの曲をチョイス。
羽生選手の演技はポップ調のこの曲との相性が非常に良いどころか、曲の良さをさらに引き立てており、観る者に感動すら与えた。ぶっちゃけ本来のタイアップよりも全然合っており、この演技のために作られた曲なのではないかと疑うほど。
羽生選手も「このコラボのために何度も聞き込んだ」と明かしており、実際にステージを見たCHEMISTRYの二人も「曲の内容が羽生選手に合っている」「見入ってしまう」というほど絶賛している。まさに曲本来の良さが生かされた瞬間である。
もうあっち黒歴史にしてこっちがタイアップでもいいんじゃね?