概要
『クロノトリガー』に登場するキャラクターで、本作のラスボス。宇宙からやって来た生命体で、星(惑星)に巣食ういわば巨大な寄生虫。力を充分に蓄えると地表に現れ、地表に光の雨を降らせて星を死滅させる。そして地表を自分のテリトリーにしてから、子供を産み落とす。この子供達は、やがて新たな星に寄生する為に宇宙へ旅立つ。
原始時代(B.C.65,000,000)に突然隕石のように地球に飛来し、地中にて眠りながら地上で進化する生物達の遺伝情報を取り込み続けていた。
古代(B.C.12,000)で一時的に目覚めるものの再び眠りにつき、その後A.D.1999(クロノ達にとっての未来)の通称「ラヴォスの日」にて遂に覚醒し、地球全土を焼き払い壊滅状態に追い込んだ。クロノ達は偶然その歴史を知り、悲惨な未来を変えるために様々な時代を旅することになる。
ちなみに、ゲーム中で起きる事件のほとんどがだいたいこいつのせいであり、続編もだいたいこいつのせいと、シリーズの諸悪の根源である。
…ラヴォスにしてみれば純粋な生物としての生活環でしかないのでここまで悪し様に言われる筋合いは無いかも知れないが。
ラヴォスが登場する折々のシーンでは専用のBGMが流れ、第一形態とのバトルでも流れるが、その際に特定の条件を満たしていると「世界最後の日」と同じ曲調のメロディが挟まれる。
第一形態(殻)
A.D.1999の時に世界を破壊した存在。巨大なハリネズミの様な姿をした生き物。
長い間地中に眠りそこから地上の生き物のデータ、すなわち遺伝子を収集して自らに取り入れ力を蓄えていた。
クロノ達がこれまでに遭遇したボスの戦闘スタイルを模倣し、ボスラッシュのような形で戦闘することとなる。しかしHPなどの数値までもそのまんまコピーしている上、戦闘毎に装備変更や回復まで可能なため、さほど苦戦はしない。
シルバード入手後であれば、殻に突撃するという形でこの形態との戦闘を飛ばすことが可能だが、その際の衝撃でシルバードが大破してしまう。
(ちなみにこの状態で大気圏に突入している辺り、それなりの耐熱と硬さがあると思われる)
古代(B.C.12000)の海底神殿で戦う際には魔神器の影響で強化されており、尋常ではない強さを持つ。特に1週目では、よほどレベルを上げまくって装備を充実させていない限り開幕時の全体攻撃で瞬殺される。
しかし一応勝つ事も可能で、このまま第三形態まで勝利すれば『開発室』のエンディングを見られる。
「強くてニューゲーム」ではリーネ広場の物体転送装置の右側に光るポイントが出来ており、そこを調べるといきなりコイツとの戦闘になる(各ボスの模倣形態はなし)。未来に行くまでの間のエンディングを見るときはここを利用することになる。
これを使えばたった一人でラヴォスに挑む事も可能である。
第二形態
巨大な鎧を着た人のような姿。「ドラゴンボール」のセルにも似ている。しかしさらに中の人がいる。
古代でラヴォスエネルギーを制御していた「魔神器」に似ており、おそらく、装置をラヴォスが逆に利用したものと考えられる。
本体の他「左腕」「右腕」が別個の敵キャラとして扱われ、片方だけでも潰しておかないと強力な攻撃を放ってくる。また「邪 気 」「 影 殺 」「 闘 炎」と妙な表記の攻撃の後に「邪影闘気殺炎」という言葉遊びのような攻撃を行うことも。
第三形態
宇宙服を着た人間のような姿が中央におり、本体は2体のビットを従えている。
ちなみに人のように見える個体(センタービット)は、人間の遺伝子を持った為に
もともとは左右の浮遊体と同じ姿だった物体が変容したものであると推測される。
ただ、手足はヌゥの形状にも似ており、歩行モーションもそっくりである。
きわめて凶悪な初見殺しラスボスであり、苦労して中央にトドメを挿した時には、
誰もが「お前倒したら終わりじゃねえのかよ!」と突っ込んだであろう。
本体は、味方パーティーから見て右のビットである(ヘルプウィンドウを開いた状態で見れば直ぐに分かる)。
戦闘時は背景が各時代に変化し、「魔星(HP1/2)」「巨岩(最大物理攻撃)」「夢無(無属性最強魔法)」「天泣(必殺の一撃)」など、背景に対応した強力な攻撃を仕掛けてくる。
また地味に通常攻撃が強力で、非力なキャラはHP満タンから一撃で沈むことも……
一方で、スポットライトを浴びながらノリノリで熱唱する「呪声(ランダムでステータス異常発生)」というコミカルな技も。
倒し方は少し面倒臭く、ビットを倒して防御を解かせ、その隙に攻撃を叩き込むというものである。
(というのも、通常状態では防御が固く、ビットを片方でも倒せば、ビットの復活の為に防御を一時的に解くからである)
プチラヴォス
A.D.2300の死の山において遭遇するラヴォスの子供。
まだ幼体であるためか比較的簡単に討伐することができる。
全部で3体おり、最後の3体目だけは倒しても殻が残る。
- プチラヴォスR
黒の夢の中で遭遇するもう一体のプチラヴォス。
死の山の3体よりも戦闘能力が向上している。
夢喰い(ゆめくい)
夢喰いはDS版クロノ・トリガーに追加された隠しボス。ゲーム上はひらがなで「ゆめくい」と表示される。見た目はラヴォス外殻の色違いだが、その強さは「ラヴォス・コア」を凌駕する。
「クロノたちと魔王が協力した歴史」にて倒されたラヴォスの怨念が、時空を彷徨っていたサラを取り込んで生まれた存在。彼女の負の思念、そして星に住む生命が見る夢を糧にして成長を続けている。
攻撃手段は第一形態の「天から降り注ぐ~」の強化版である「ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド」、第三形態の最大物理と魔法攻撃を上回る「巨星(特大物理攻撃)」「虚無(無属性究極魔法)」など、これまでのラヴォス全形態から特に優れたものを折衷し強化したとも言える凶悪さである。
夢喰いとの戦闘に勝利したとしても、サラ曰く「力に頼る限り、世界の絶望と悲しみは癒せない」とのこと。やがてこれが『クロス』において全ての元凶である“時を喰らうもの”へと変化することになるという。仮に夢喰いの時点で消し去りサラを開放しようとするならば、“時を喰らうもの”と同様に“調停者”の存在が不可欠と思われる。
時を喰らうもの(時喰い)
続編クロノ・クロスにおけるラストボス。
上記の「夢喰い」がサラのみならず、長い歴史や多数の平行世界の中で倒れて行った生物達の無念を取り込み、進化したまったく新しい生命体。時空を超えて存在しており、始まりも終わりもない「時の闇の彼方」に巣食っている。この時を喰らうものが完全に覚醒した際には、時空を喰らい尽くし時間を止めてしまう(=滅ぼしてしまう)と言われている。
その結果、「クロノたちにラヴォスが倒される」という歴史は消えてしまう。そうなれば「殺された未来の復讐」が実現してしまう。ここで言う「殺された未来」とは、クロノたちがラヴォスを倒したことで回避された「A.D.2400(滅びの未来)」を指す。文字通り、歴史改変により「なかったことにされた(殺された)未来」である。時喰いが覚醒すればラヴォスは倒されなかったことになるため、再び滅びの未来が誕生する。これが「殺された未来の復讐」となるのだ。
時喰いが目覚める条件は二つ。一つは、このまま生命体を取り込み続けること。もう一つは、調停者セルジュと同化すること。後者の場合は早い段階で目覚めてしまい、歴史が滅ぼされてしまう。
この時喰いは単純な攻撃では倒すことはできず(ただの攻撃を繰り返すだけでは時喰いを逃してしまい、後日談が描かれないBADENDになる)、様々なイベントをこなしてクロノクロスというアイテムを手に入れ、それを正しく使って初めて時喰いを消し去ることができる。
本作の目的はクロノクロスを用いて時喰いを浄化し、サラを解放して世界を救うことにある。
ちなみに画像上部の金髪幼女がサラである。
龍神
ラストダンジョンに登場する「龍神」も時喰いと呼ばれているが、こちらはこの次元で活動するための分身である。アルティマニアには、本体は「進化体」or「進化形態」、分身は「初期形態」と表記されている。