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胆振地方中東部地震の編集履歴

2018-09-28 23:04:07 バージョン

胆振地方中東部地震

いぶりちほうちゅうとうぶじしん

「胆振地方中東部地震」とは、北海道で発生した大地震のこと。気象庁は「北海道胆振東部地震」と命名した。

※この記事が最新情報を反映しているとは限りませんのでご注意ください。



概要

この地震の本名は平成30年北海道胆振東部地震である。なお、この記事は気象庁が命名する前に作成された記事のため記事タイトルが「胆振地方中東部地震」となっている。

平成30年(2018年)9月6日の午前3時7分頃に北海道の胆振地方中東部を震源として発生した地震。震源の深さは37kmで、マグニチュードは6.7(モーメントマグニチュードで6.6)となっている。この地震で北海道の胆振地方中東部で震度7、石狩地方南部で震度6弱を観測し、41人が死亡した。また、少なくとも650人以上がけがをしている。震度7の観測は北海道内では史上初である。


地震のメカニズム

今回の地震は東北東-西南西方向に圧力軸を持つ逆断層型で、内陸地殻内で発生した地震である。余震は最初に発生した震源地から南北方向に広がっている。


観測した震度

震度5弱以上が観測された地点

震度都道府県  市町村
北海道  厚真町
6強北海道  安平町、むかわ町
6弱北海道  札幌市(東区)、千歳市、日高町、平取町
5強北海道  札幌市(北区・清田区・白石区・手稲区)、苫小牧市、江別市、三笠市、千歳市、恵庭市、長沼町、新ひだか町、新冠町
5弱北海道  札幌市(厚別区・豊平区・西区)、函館市、室蘭市、岩見沢市、登別市、伊達市、北広島市、石狩市、新篠津村、南幌町、由仁町、栗山町、白老町

観測した長周期地震動階級

長周期地震動を観測した地域は以下の通りである。

階級地方  地域
北海道  石狩地方南部
北海道  石狩地方北部・中部、後志地方北部・東部、空知地方南部、上川地方南部、胆振地方中東部、十勝地方中部
北海道  渡島地方東部、檜山地方、後志地方西部、空知地方北部・中部、上川地方北部・中部、留萌地方中北部・留萌地方南部、北見地方、胆振地方西部、日高地方東部、根室地方中部
東北  青森県津軽北部・下北、宮城県北部

その後の地震活動

3時7分頃に発生した地震以降、余震と思われる地震活動が続いている。現時点の最大余震は2018年9月6日の午前6時11分頃に発生したマグニチュード5.4の地震。この地震で北海道では最大震度5弱を観測した。

震度都道府県  市町村
5弱北海道  厚真町、むかわ町

余震の回数は2018年9月13日の午前11時現在までに、震度1以上を239回観測している。今後1週間程度は震度5弱以上の地震に注意し、すぐに身の安全の確保がとれるよう十分な注意が必要だ。


地震の被害や影響

電気

北海道全域(約295万戸)で大規模な停電が発生した。道内全域停電は1951年の北海道電力創設以来初の出来事である。道内完全復旧には1週間以上かかる。管内のほぼ全域で電力が止まるブラックアウトが起きるのは初めてだという。


この停電の原因は地震を検知したことで火力発電所が運転を停止し、結果需要と供給のバランスが崩れて周波数が安定しなくなり停電となったもの。特に道内の電力需要の半分以上を担う苫東厚真発電所が停止したことが大きく響いた。


政府は計画停電回避のため、20%の節電目標への協力を呼びかけている。北海道電力管内の10日1000台の節電率は、地震発生の前日の今月5日の同じ時間帯と比べて10.8%となっている。〔NHK〕


9月13日と14日は計画停電の予定はない。

その後、道内の各発電所の再稼働や本州からの電力融通、苫東厚真発電所の予定よりも早い再稼働決定により、安定した電力を送れるとして現在は道内の節電は解除されている。


断水状況

2018年9月12日午後9時現在、以下の通りが断水状態が続いている。

都道府県  市町村
断水北海道  安平町2317、厚真町1650、日高町925、むかわ町3、札幌市58 (計4953軒)

液状化現象

札幌市清田区を中心に液状化現象が観測され、交通網に打撃を与えている。

一部地域ではマンホールが1m近く迫り出すほどの地盤沈下を引き起こしている。


土砂災害

震源に接する厚真町では、山間部を中心に大規模な土砂崩れが観測され、一帯の山々の斜面が軒並み地滑りを起こして異様な光景を作り出した。

また山に接する町内の住宅地区で、生き埋めの被害が出ている。


農業用水用の厚真ダムでは9月6日、土砂崩れにより水路が埋没していることが確認され、農林水産大臣齋藤健は自衛隊の協力も含め今後の降雨によりダムが溢れることに対する対策を検討していることを語った。


通信状況

NTT東日本は、北海道内にあるおよそ5800台の公衆電話、すべてを無料で使えるようにしている。〔NHK〕


交通機関

鉄道

≪運転見合わせ≫

JR北海道:函館本線(長万部~小樽)、学園都市線(あいの里公園~新十津川)、室蘭本線(苫小牧~岩見沢)、日高本線(苫小牧~鵡川)、石勝線、富良野線(美瑛~富良野)、根室本線(滝川~東鹿越)、花咲線、釧網本線、留萌本線、宗谷本線(音威子府~稚内)

<節電減便等>

JR北海道:函館本線(小樽~旭川)、千歳線、室蘭本線(室蘭~東室蘭~苫小牧)

札幌市営:南北線、東西線、東豊線


道路

≪高速道路≫

上下線ともに日高道の鵡川IC~日高富川ICで50キロに制限されている(2018年9月11日午後5時00分現在)。

道内各地の一般道では道路の亀裂や路面が変形するなどの被害が相次ぐ。〔NNN〕

地震発生直後、道央道・道東道・札樽道の一部区間で通行止めとなったが、6日17:05までに全て解除された。


バス

8日は停電復旧・安全確認地域から順次運行を再開している。

7日も北海道内の都市間バスで運休継続している。路線バスについては停電復旧地域から順次運転再開予定も、時間等は未定である。

6日は、大規模停電による信号機停止等の状況から、全道で路線バス・都市間バス・空港連絡バスの大多数が運休となった。


航空

国内線の新千歳空港発着便は一部運航をしている。国際線は8日始発から再開。いずれもほぼ通常通り運航している。

<7日>

新千歳空港は国内線は12:00前から一部の便で運航再開した。国際線は終日欠航となった。

<6日>〔国土交通省〕

新千歳空港は震度6弱を観測するも滑走路に異常はなかったが、旅客の安全を確保することができないため、ターミナルビルを終日閉館した。ターミナルビル内において漏スプリンクラーの配管破損による漏水など、施設不具合が発生した。

鉄道及びアクセスバスは運行見合わせとなった。


水運

函館、苫小牧、室蘭などを結ぶ5航路について平常運航している(停電でも非常用発電等で対応)。〔国土交通省〕


避難情報

避難指示と避難勧告等がでている地域は以下の通りである。

都道府県市町村
避難指示北海道  北広島市:大曲並木3丁目1・2番地(35世帯65人) 安平町:早来北進(14世帯30人)、早来瑞穂(4世帯9人)、早来大町(10世帯21人)、追分柏が丘(11世帯18人)、追分緑が丘(2世帯4人)、追分本町(12世帯15人) 日高町:富川南(66世帯119人) むかわ町:二宮(2世帯4人)※いずれも土砂災害警戒
避難勧告北海道   日高町:平賀(168戸世帯371人)、富川北(74世帯)、富川東(99世帯226人)、緑町(247世帯517人)、庫富(150世帯334人)、広富(37世帯70人)、豊郷(150世帯334人) 安平町:東早来(15世帯36人)、早来新栄(5世帯18人)、早来富岡(3世帯8人) むかわ町:穂別栄(3世帯7人)、穂別(3世帯6人) 平取町:振内町(1世帯1人)※いずれも土砂災害警戒

行政

胆振東部消防組合消防本部では、地震後に通信機材が被害を受け、119番通報が受信できない状態となった。警察からの転送や、職員が巡回するなどし被害の把握にあたった。 総務省消防庁では、消防庁長官の求めにより東京消防庁・横浜市消防局・川崎市消防局の緊急消防援助隊(航空小隊)、東北地方各県の防災ヘリ、統合機動部隊が出動、現地で救助活動を実施した。 東京消防庁は、エアハイパーレスキューを派遣した。一方で警視庁は、特殊救助部隊9名と警備犬1頭が出動。


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関連タグ

地震 災害 停電 震災

震度7を観測した地震

東日本大震災 平成28年熊本地震 阪神淡路大震災


外部リンク

北海道胆振東部地震 - Wikipedia

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