「これでも一応、負けられない理由があるものでね。君には災難だっただろうが、ここは素直に倒れておけ。根性如きでどうにかなる問題じゃない」
概要
世界を呼吸感覚で滅ぼせる「魔神」に近い人物なので、魔術サイド全体から追われている。
レベル5の削板軍覇を難なく倒したり、ミラノで人身売買組織を壊滅させる程の実力者だが、子猫を助けるために動物病院を探して魔神になる機会を逃すような優しい人物。ただ魔神になれるチャンスというのは一万年に一度あるかないかで、今もその時のことを思い出しては時々泣いているらしい。
まぁ魔神の設定やオティヌスとの「因縁」がある程度判明した今となっては、本当に子猫を助けただけなのかも怪しいのだが……。
ちなみに『聖人』シルビアとは夫婦である。同時に恐妻家で、家庭内での実権はほぼシルビアに握られている。三角木馬やウルシかぶれの痒み地獄は何のプレイなのだろう……。
名前の由来は、北欧神話の神ウルの「ゲスタ・ダノールム」(デンマーク人の事績)における別名オーレルス(Ollerus)から。ゲスタ・ダノールムでオーレルスはオーティヌス(オーディン)に王座を追い落とされているが……まさか。
北欧王座(フリズスキャルヴ)
魔神として振るう力が特殊過ぎたオッレルスが扱う特殊な術式。生命力を魔力ではなく「特殊な力」に変換させ、それを強引に利用して「説明できない力」として攻撃する。
範囲・威力・数すら曖昧のまま放たれる、定義付けも出来ない未知の攻撃。作中で披露しただけでも彼の攻撃(連撃)は、秒間で「億~兆」もの規模にも及ぶ。
新約4巻で不完全状態のオティヌスと同種の攻撃で打ち合った際、副次的現象で何の比喩でもなく時間・空間さえ捻じ曲げてしまった程。
ちなみに本来の北欧王座に攻撃能力はない。
元ネタをある程度統合すると、その本来の王座から追い落とされたのが彼である(後述)。
オッレルス曰く、
この世で最も恐ろしいのは、理解のできない所から、説明のできない力が働いて、対策も考えられない内に倒されている事だ。
曖昧であるが故に条件の定義づけすらできず、どの方向に何万キロ移動すれば回避した事になるのかも不明なまま戦わせられる。それがどれだけ厄介なものかは、身をもって知ったと思う
作中での活躍(※ネタバレ注意)
16.5巻に相当するSS2巻で初登場。
ふらりと立ち寄ったミラノで人身売買組織を壊滅させ、後に『原石』(天然能力者)を大量に集めていた学園都市に牽制目的で訪れた際、削板軍覇を特に労せずボコボコにした。
本編では22巻でシルビアと共に登場。
魔術師アレイスター=クロウリーとの戦闘で瀕死状態のフィアンマを雪山にて救助。「クロウリー(ホルス)の時代」への見切りをつけるべく動き始める。
新約4巻でオティヌスと対決。数千億~兆規模の攻撃で不完全状態のオティヌスと互角に渡り合い、彼女を撤退させる。
新約5巻では学園都市に立ち寄り、上条当麻に「魔神から見た幻想殺しの正体」を伝えた。
続く新約6巻で魔術師トールに扮して「学園都市第二位の臓器>垣根帝督」をグレムリンに譲渡する。
新約8巻のオティヌスとの決戦では「妖精化」という特殊な術式をオティヌスに打ち込んだが彼女には届かず、予め隠形で気配を隠していたフィアンマに打ち込ませた。
しかし、皮肉にもそれがオティヌスを完全な魔神へと導いた。オティヌスの思惑を読めなかった彼の行動が、「世界消滅」の直接的な原因を作ってしまった。
新約10巻では聖人二人と上条(オティヌス)の戦闘をその身を挺して止める。その理由は後にオティヌスを救った魔神と同様「残った者の性質を変えてしまうから」との事。
元ネタを交えた考察
あくまで考察の範囲で確定ではないが、作中の断片的な情報(状況証拠や類似した設定)からもオッレルスが北欧神話の「ウル」本人である可能性が示唆されている。
・魔神(神格)の座を追い落とされた
北欧の神「ウル」はゲスタ・ダノールムにてオッレルスとして登場するが、伝記において彼はオーディンことオティヌスに王座を奪われている。
そして、本作の魔神オティヌスはそのオーディン本人であり、オーディンの数々の伝承を史実とする、ある種の「迷宮」と称される過去を持つ。
・オティヌスの過去の悪行
オッレルスは他の誰も知らないオティヌスの「過去の悪行」を知っているらしい。結局オティヌスとの「過去の因縁」は新約10巻でも判明してない。
・年齢不詳
上オティに追い抜かれたとはいえ、その因縁は結構長い期間に及ぶ事が示唆されている。比較対象の上オティは、まともに算出すると億~兆単位の年月を過ごしているが…。
関連タグ
魔神「オティヌス」 魔神「僧正」 魔神「娘々」 魔神「ネフテュス」