目の前に敵がいる。やりあうための手段がある。だったら戦わない理由なんて、私には見いだせません
概要
CV:水瀬いのり
第四次聖杯戦争でケイネス・エルメロイ・アーチボルトが死去した後、アーチボルト家の当主となった魔術師の少女。
ケイネスの存命時には継承者としては末席にすぎなかったが、家系の魔術刻印には適正が高かったため、叔父の死後傾いたエルメロイ家のトップに担ぎ上げられる。
ケイネスの死の間接的な原因を作ってしまったと後悔していたウェイバー・ベルベットに、ロード・エルメロイⅡ世の称号と義兄の立場を与え、莫大な負債の完済と家の再興を果たすまで協力することを約束させた。
月霊髄液を改良進化させたメイドゴーレム、トリムマウを使い魔として従えている。
人物
美しい金髪のロングヘアーに空色の瞳を持った愛らしい少女。年齢は15歳前後。
「エルメロイの姫君」と呼ばれるに相応しく佇むだけで気品があり、座るだけで優雅を纏うが、その口の悪さと尊大な態度が全てを台無しにしている。
事実その性格は「真面目な人間が苦しんでいるのを見ると唇がほころぶ」という自他共に認めるサディスト気質な小悪魔的令嬢。
本人曰くこの様な性格だったが故に、幼いころから陰謀渦巻く時計塔を渡ってこれたと語っており、それらの経緯から人間観察に優れている。
エルメロイⅡ世にはたびたび無理難題を持ち込み、その眉間の皺に隠れた甘っちょろさを存分に弄り倒す為、彼からは「胃を壊す悪魔」と呼ばれている。
ただ彼の事は義兄として気に入ってるらしく、普段散々苛め倒していても心底では彼を強く信頼している彼女なりの親愛の情が伺える。といってもそれは意地でも表には出さないが。
また愚直で勤勉なお人好し、同情に余りある過酷な背景を持つ苦労人など、人柄と場合によって毒舌が鳴りを潜めることがあり、気に入ればさり気なく世話を焼いてやるなど、この歳にして既に他者を受け止める度量の大きさが備わっている。
エルメロイ当主に相応しい程度の魔力回路は持っている他、魔力を感知する類の魔眼持ちであり、発動時には瞳の色が緋色へと変化する。
一方、おおよその魔術が研究用に調整されている為、義兄同様直接的な戦闘能力には乏しく、自らが操縦するトリムマウ無しでは弱い魔弾を撃つのが精々。自身も誰かと殺し合いになる事態は極力避けようと立ち回っている。
ケイネスの死後色々あったらしく、ケイネスの婚約者の実家であるソフィアリ家とは陰悪な仲。
好きなバンドはレッド・ツェッペリン。
登場作品
一応の初登場。聖杯大戦の後始末に苦労するエルメロイⅡ世を弄り倒す。
メインキャラクター。稀に狂言回し。
義妹として、教え子として、雇い主として、エルメロイⅡ世を弄り倒す。
真じろう氏による漫画版の後日談エピソードにて、ウェイバーにエルメロイの名を与え縛り付ける役回りで登場。幼童だが小悪魔な性格はこの頃には完成されている。
コラボイベント「レディ・ライネスの事件簿」にて登場。とある要因から疑似サーヴァントとして主人公と共に特異点の謎解きを行う事に。
詳細は司馬懿(Fate)を参照。
関連人物
義兄。よくからかっているが、なんだかんだで慕っている。
義兄の内弟子。当初は謙虚で大人しい彼女を弄って楽しんでやろうと思っていたが、グレイの人柄もあり、話が進むにつれ一緒にお茶を楽しむほどの仲に。
アーチボルト家の先代。義兄で叔父。だいたいコイツのせい。
イスカンダルの遺物が盗まれなくても死ぬであろうと思っていた。
水銀製のメイドゴーレム。自身の従者であり、苦楽を共にした信頼できるパートナー。
義兄の教え子。面白いヤツだがやや鬱陶しい。
12の君主「アニムスフィア」の娘。
『事件簿』の世界線では、個人的興味と利益を兼ね合わせた「お友達」となる。
嫌っているソフィアリ家の長男。彼の目論見が破綻した際は「ザマァ」と言った。
余談
最初に存在が言及されたのは現在では入手困難のキャラクターマテリアルの「ロード・エルメロイⅡ世」の項目。名前の設定もなく末席の少女とだけ呼ばれており「もとを正せばおまえが悪いんだから一生私に仕えよ」という文章は短いながらもファンの琴線に触れたのかエルメロイⅡ世の出る二次創作等では(キャラクターを妄想して)登場することも多かった。
その後長い間放置されていたのだが、「Apocrypha」にてイラストと共に公式作品に初登場を果たし、「エルメロイⅡ世の事件簿」ではメインキャラクターに抜擢されている。