概要
典型的な幽霊のように足のない姿をしたでかいのっぺらぼうといった感じの妖怪。
主に大阪府(特に和泉国(今の大阪府和泉市)、静岡県、広島県などに伝わる。
特に有名な伝承として、大阪府の和泉に出没したと言われている白坊主は特に人を危害を加える事もなく、ただ夜道で人を驚かすだけのキツネが化けた妖怪とされているが、地元の老人曰く、この地方のキツネは藍染めの縞模様の着物を着て現れるためにキツネが化けたものではないらしい。また、タヌキが化けたものとする説も。(絶対消去法で疑われてるだろ…コレ…。)一方で広島県ではカワウソの仕業と目されているようである。
と、ここまでは単純に人を驚かすだけの無害な妖怪なのだが、別の地方に伝わる白坊主は大阪府のものと比べてやたらえげつない伝承が多い。
例を挙げると、静岡県富士郡芝富村に伝わる伝承では毎年、どんどん焼き(正月の飾りを燃やして歳神様をお見送りする行事)の最中に山の中から『ほーいほーいほーい!』と叫んで行事を取りやめに追い込んだり、その南にある大鏡山にも出没し、出会った人間に災いを招くなど縁起の悪い存在として伝わっている。
熊本県天草市では、クスノキに住む白髪の婆さん(恐らく木の精霊)が白坊主の母親なる存在で、この木を切った結果、木から血がドクドクと流れ出たという。なぜ切ったし。過去に白髪の婆さんが木を切った人に一体何をしたというのだ。
水木しげるのイラストでは寺社の階段を登るサラリーマン山田を驚かせている構図が描かれている。
ゲゲゲの鬼太郎では
アニメ第5期で登場。水木しげるの書籍でよく見かける姿が白い着物を着ていたまっさらな顔をしていたのに対し、こちらは口とぐるぐるほっぺが描かれた紫の着物を着た姿をしている。体系はアニメ版の方がスリムに描かれている。
90話の畑怨霊との戦いで鬼太郎に加勢し、頭から放つ光線で姿を隠した畑怨霊を見破りその功績が認められたのかこの戦いで『妖怪四十七士大阪府代表』に選ばれるという何気に美味しい役を貰っている。劇場版でも妖怪四十七士の一人として鬼太郎達に加勢していた。
あまり知られていないが、実は第3期劇場版『妖怪大戦争』に既にろくろ首と共に、2期では「死人つき」に於いて魑魅魍魎の一体として登場している。