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概要編集

水木しげる作品に登場するキャラクターで、キャラクターの名称はあくまで総称であり、特定のキャラクターを指す言葉ではない(後述するが、必ずしもサラリーマンともキャラの名前が山田とは限らない)。容姿は角ばった顔に丸い眼鏡出っ歯とかなり特徴的。所謂「水木顔」の代表的存在で、水木しげるロードにも銅像が加えられている。

アニメ作品をはじめ、『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪千物語』のような水木しげるが直接手掛けていない作品にも登場する。


貸本時代から登場し続けており、モブから短編の主人公、はてまた女性や人外まで様々な役所で登場するが、欲を出しすぎて大抵碌な目に合わなかったり、事件に巻き込まれるなど不憫な扱いを受ける。このように現代人をカリカチュアしたような人間臭い味付けをされる事が多いので憎めないキャラクターなのだが、ガチ悪人や善人としての出番がないわけではない。


一応、これでも水木が貸本漫画家時代に世話になった東考社の桜井昌一という人物がモデルである。


作品での活躍編集

サラリーマン山田

ゲゲゲの鬼太郎シリーズ編集

この作品でもモブやゲストとして度々登場する。

特に鬼太郎シリーズ以外の短編を原作とした回が大半を占めるアニメ2期では出番が多い。

ここでは2期を含めた代表的な活躍を見せた作品での動向を記述する。


なお、2期のエピソードのいくつかは『鬼太郎』とは別作品の短編が原作であり、『ゲゲゲの素』(トクマコミックス)に再録されているのでそちらも参照のこと。


縁切り虫(アニメ2期 第17話)編集

なんと人外役

噛まれると人間同士で争い合う恐ろしい能力を持った赤い虫という設定で、ねずみ男が「縁切り問題相談所」を立ち上げた上で国際平和会議で首脳陣に差し向けて戦争ビジネスでの二重儲けを企んだが、硫黄の臭いで被害者たちは元に戻り、目論見は崩れ去った。

過去にもこの虫が原因で国の諍いが起こったという恐ろしい経歴を持つ。


幸福という名の怪物(アニメ2期 第18話)編集

CV:大竹宏

中村という家庭を持ったサラリーマンという設定で登場。

地獄にしかないという宝玉「地獄玉」をねずみ男から買い取り、地獄玉の欲望を叶える力を使って大金持ちになるが、地獄玉の欲望を叶える度に大きくなって最後に爆発する特性を知った鬼太郎たちが奪取を試みるが、間に合わずに家は大爆発。幸いにも死者は出なかった。

会社も破産し、元の貧乏な暮らしに戻ってしまうのだった。


心配屋(アニメ2期 第21話)編集

CV:納谷六朗

凸凹製薬の御曹司凡太として登場。名前の通り何をやらせても平凡で無能なので、心配屋を騙るねずみ男からバリバリの卵を提供され、それを飲んでからは寝る間も惜しんで研究熱心な性格へと変貌、次々に成果を上げていくが、やがては不老不死の薬まで開発しようとした為、鬼太郎によってねずみ男の爪の垢を煎じた薬を飲まされてバリバリを吐き出し、元通りの凡人に戻ったのだった。


この回はアニメ5期では『働け!!妖怪バリバリ』としてリメイクされ、こちらは高木洋菓子店の息子シンジとしての登場。ねずみ男が妖怪闇市場で手に入れたバリバリの卵を父に飲まされて成果を上げるが、やつれても仕事を続けるようになってしまい、目玉おやじがバリバリを倒す為にシンジの体内に入り、紆余曲折の末にバリバリの説得に成功。バリバリが彼の体を去った事で元のシンジに戻った。


イースター島奇談(アニメ2期 第35話)編集

CV:野田圭一

占い師の福島という役で登場。商売敵の占い師を殴り殺し、父親の遺した日記を手掛かりに願いを叶える秘術を求めてイースター島に向かうが、人を殺しておいて悪びれもしない態度に怒った鬼太郎たちに焚きつけられて予言の通りに儀式を行い、地獄の使者アクアクを呼び出してしまい、地下世界へと連れ去られた。

やがて日本に帰されて、自首した彼だったが、そこで鬼太郎達が見たのは白骨化していく福島の姿であった。


なお冒頭で少し触れたが本エピソード原作は『世界怪奇シリーズ』という鬼太郎とは関係ない別作品であり、原作では身分を隠して復讐のために接近してきた占い師の甥に騙され、モアイ像の下敷きになって即死する。


ちなみに、アニメ版悪魔くん第26話「鳥乙女とイースター島の謎」ではサシペレレが旅行者の姿に変身しているが、その姿はなんとサラリーマン山田(ただし、肌は色黒)となっている。

このエピソードでも地獄の使者(鬼太郎版よりも原作版に近いデザイン)が登場することから、本エピソードのオマージュと目される。


地相眼(アニメ2期 第37話)編集

CV:田中亮一

安井という大金持ちの設定で登場。

魑魅魍魎の世界に迷い込んだ世界にて天文観測所から天相眼、水相眼、地相眼という3つの宝玉のうち、地相眼を手に入れ、その力で地下資源を掘り当てて財を成したという経歴が語られている。これに本来の持ち主であるミミズは立腹し、10年後に息子を地相眼に変えるか、それとも落ちぶれる方を選ぶかを迫られる。

自分も息子も助けたいという虫の良すぎる事を考えていた彼だが、会社の役員達に息子を犠牲にするよう迫られ、コンツェルンの社長という約束された将来がありながら、他の生き方を選びたいと考えている息子はせめて父親の役に立とうと自ら地層眼になる事を選ぶ。

ミミズに包まれ、「幸せとは何か?」と視聴者に投げかけるような独白を残しながら、彼は地層眼へと姿を変えた。


足跡の怪(アニメ2期 第43話)編集

CV:山田俊司

劇中では、中村と山田の2人組の学者として登場する(但し、山田顔は中村の方)。

該当項目参照。


鬼太郎の地獄流し(アニメ4期 第35話)編集

CV:田中亮一

銀行強盗大黒の手下二郎として登場。大黒が鬼太郎を撃ったため、ダイヤの世界に囚われて自分たちの大切な物を奪われていく体験をするが、母親との思い出を失いたくない手下は改心し、脱出する事が出来た。


地獄流し(新妖怪千物語 第13話)編集

4期35話のリメイク。

二人組の銀行強盗の一人で、豆蔵という名前を持つ。

ねずみ男が運転する地獄行きのバスに乗り、鬼太郎が渡し守を務める三途の川に辿り着く。

そこで自分が悪人になってしまったばかりに成仏できないでいる母親の亡霊と再会し、三途の川から引き揚げる。愛する母親と一緒ならば地獄行きだろうと構わないと言う彼であったが、魂が次々と船に乗り上げてきた事に恐れをなし、彼らに乱暴を働いた為に三途の川の底に沈められ、親分共々地獄行きとなった。

無論、魂には重さがないので彼が暴力を働く必要など全くなく、彼らに対して思いやりを持っていれば天国に行けたと鬼太郎は語っている。


ちなみに母親とは全く顔が似ていないが、父親似なのであろうか?


おばけビルの妖怪紳士!(アニメ第5期 第93話)編集

CV:田中亮一

こちらの名前では金五郎であり、妻子がいる。

100年もの歴史を持つビルのオーナーであり、取り壊しを業者に依頼した事から、存在しないはずの4階の住人であるだるまの被害に遭う。

実は古びたビルを気に入っており、これまでの工事は改修程度に留めていたのだが、周囲に流されるままに取り壊す事を選んだ事に迷いを感じていた。

結果として取り壊しを中止し、だるまとも和解を果たす。


幽霊電車(アニメ6期 第7話)編集

CV:沼田祐介

これまでのシリーズと比べてリアリティのあるキャラデザに変更された。

中小企業のサラリーマンという設定で、暴力的な社長(CV:手塚秀彰)にこき使われながらも、社長に暴力を振るわれた鬼太郎に代わりに謝罪するなどまともな性格。しかし、仕事が遅く2週間も家に帰れていないとの事である。


その正体は社長のブラック経営に耐え切れず飛び降り自殺をした部下の亡霊で、社長と臨時電車に乗って帰宅するように見せかけ、怨霊たちによってプラットホームから落ちて死んでいた社長の霊を地獄に送ろうと画策していたのだった。

なおこの話以降、6期の山田がモチーフのキャラのほとんどを沼田氏が演じている。


終極の譚歌 さら小僧(6期 第40話)編集

CV:沼田祐介

詳細はさら小僧ビンボーイサムを参照。


欲望のヤマタノオロチ(6期 第73話)編集

CV:沼田祐介

原作は2期第12話「やまたのおろち」。名前は斉藤

ふとしたきっかけからヤマタノオロチが封印されたダイヤを手に入れ、願いを叶えてもらうものの、それは大金を願えば父の生命保険が手に入り、結婚を望めば(金目当ての)女と入籍、その女と別れたいと望めばその女は事故で死亡するトンデモナイ代物であった。

一言で言うならば、ドラゴンボールの皮を被った汚染聖杯である


どうあっても手放す事が出来ず、最後に願いを捨てたいと願った事で先代の呼子と入れ替わる末路を辿った。


ゲゲゲの謎編集

CV:松風雅也

現代パートで、鬼太郎に付き纏っている雑誌記者として登場。

廃刊間近の雑誌会社に勤めており、スクープを得るために『鬼太郎が何故妖怪から人間を守るのか?』をテーマに記事を書こうと、本編開始前から鬼太郎の行く先について回っていた。

そして、ある目的で本作の舞台である哭倉村を訪れた鬼太郎達を追っていたが、村に残っていた悪霊狂骨と鬼太郎の闘いに巻き込まれることになる。

一連の騒動が終わり、鬼太郎と目玉親父が、哭倉村で犠牲になった者達の魂を救い成仏させた光景を目の当たりにし、『この村で何があったのか、鬼太郎が何故人間を守るのかを後世まで残す為』に、改めて話を聞かせて欲しいと頼む。そこには会社や自分の為ではなく、1人の記者として真実を明らかにして多くの人に伝え残したいと言う真摯な想いがあり、山田の決意を汲んだ目玉のおやじは、哭倉村で起こった真実を話すこととなった。


その他編集

不思議な手帖編集

そのまんまサラリーマン山田名義で登場(ただし、公務員である)。

偶然手に入れた「名前を書いた人間を死なせる手帖」がねずみ男の妹という設定の「ねずみ女」に悪用され、ねずみ女の悪行を止めるためとはいえ、手帖を使って殺人を決行してしまう。

罪悪感に耐えられなくなった彼は手帖に自分の名前を涙で書いて「死んだつもり」になったはいいが、妻が手帖を焼却処分した折に文字が浮かび上がってしまい、工事現場の鉄骨に潰される末路を辿った。


なお、本作は『コミックミステリー』(双葉社)1973年1月8日号掲載、『水木しげる妖怪傑作選 不思議な手帖』(Chuko コミック Lite Special)などに再録された短編であったが、とある作品を思わせるとして一部マニアの間で知名度を獲得している。


妖怪卵編集

特定のエピソードでは無く初出は「現代コミック」1970年4月23日号に記載された表紙のイラスト(参考)。山田と鳴釜猿神の3人がどういうわけかそれぞれ手をつなぎ合っている。

後年に収録されたTCG「水木しげるの妖怪伝」のカードの説明によるとそれぞれ3人が合体して新しい妖怪として生まれ変わるという。


悪魔くん編集

情報屋

CV:頓宮恭子(アニメ版)

この作品では既に「山田真吾」が悪魔くんとして登場している為、彼は情報屋という名前で登場する。

同作で初登場した貧太と共に「埋れ木真吾版」(アニメ化された方)にも登場している。週刊誌での成功を夢見て、常にカメラを携えている少年であり、相変わらずこの作品でも不憫な役割だが、友情に厚いところを見せる事も。


水木しげるの妖怪えほん編集

この作品でも妖怪に襲われる不憫な役回りであるが、キジムナー回のように妖怪と良好な関係を築いている回も存在しており、EDでは妖怪達と仲良く大縄跳びに興じている。

なお、このシリーズでは原作となる妖怪画でサラリーマン山田を驚かせていた白坊主も取り上げられていて、新たに大阪の都市部でサラリーマン山田を驚かせるアニメーションが描かれた。


四八(仮)編集

2007年KOTY据え置き機部門大賞を受賞した事で有名なこのゲームの1シナリオ『サラリーマン山田の冒険』に登場。

こちらでの名前は「山田 一郎」であり、『妖怪の餌』なる奇妙な商品を売るサラリーマン(役職:鳥取支社長)であり、貧乏神を助けた事から、生みの親である水木しげるに出会い、大事なのは出来るか出来ないかではなく、やるかやらないかであり、自分はただ屁理屈を捏ねて行動に移さない人間であった事に気付かされ、これまでの体験を元に小説「サラリーマン山田の冒険」を執筆する。

以上のように水木作品で何かと救われない末路を辿る彼への一種の救済シナリオとなっている。


和田淳作「ダメだよ」編集

水木しげる生誕100周年記念プロジェクトの一貫として、開催された『ゲゲゲの鬼太郎 トリビュートアート展 鬼太郎EXPO』で発表された和田淳監督のショートアニメ作品。

作中では山田がひたすら妖怪たちにいたずらされ、それを鬼太郎に咎められるという内容になっている。


随時追加希望編集


余談編集

サラリーマン山田以外に著名な山田と言えば山田秀一、また原作や1期ではぬらりひょんが偽名で「山田」を名乗っている。その他前述した悪魔くんの山田真吾があげられる。


関連タグ編集

水木しげる ゲゲゲの鬼太郎 悪魔くん スターシステム

白坊主:妖怪画にて遭遇している姿が描かれている。

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