概要
貧乏神とは、取り憑かれると貧乏になってしまうという神である。
解説
人に災厄をもたらす悪神の一種とされる。
その名の通り、人や家に取り憑いてその財産を食い潰し、更に金運そのものも追い払ってしまう。
『痩せこけたみすぼらしい身なりの男』として描かれる事がほとんどであるが、近年では太った姿(桃太郎シリーズ)、可愛げのある描かれ方(おじゃる丸の貧ちゃん)、女性(貧乏神が!)として描かれるようにもなった。手には団扇を持っている事もある。
古い文献には、貧乏にするには飽き足らず、骨も残さずしゃぶりつく悪魔のような存在とされたり、逆に貧乏神を嫌わずに恭しく扱えば福の神のように幸運を運んでくれるとされる。このことから、作品によっては「妖怪」扱いされる事も。
実際、数は少ないが「貧乏神神社」と言う貧乏神を祭神とする社は存在し、一説には末社の福の神よりも数倍強いパワーを持っているとさえ言われている。
金遣いの荒い者や金をせびりに来る者、また一緒に居ると浪費や金運の低下を招いてしまうような人物の例えともされる。
尚、シベリアにも伝承されているが、こちらは見目麗しい美女の姿をしている。
貧乏神としての権能自体は日本のものと大差がないが、シベリアの貧乏神は美女の分、自らをハニートラップとして何も知らない男性に取り憑けると、日本の貧乏神よりも恐ろしい。