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ぬらりひょん

ぬらりひょん

ぬらりひょんとは、日本の妖怪、もののけである。
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概要

ぬうりひょん、滑瓢ともいう。相模女子大学の文学研究者である志村有弘の著作『日本ミステリアス 妖怪・怪奇・妖人事典』(p.73-p.75)によると、発祥は岡山県や秋田県の伝承である。

発祥

岡山県

備讃瀬戸(備讃灘)で多く出没する海坊主人間の頭ほどの大きさの丸い間に浮遊しているので、引き上げようとすると
「ぬらり」と手をすり抜け
「ひょん」と浮いてくる
といったことを繰り返すので、この名が付けられた(クラゲタコなどを妖怪視したともされる)。

秋田県

また、「秋田にもこの物の怪伝承がある」(志村p74)。旅行家・博物学者の管江真澄の著作『管江真澄遊覧記』に掲載されている。

   「男は女に逢ひ女は男に行き会ふ事あり、
   又ぬらりひょん、おとろし野槌なんど百鬼夜行することありと、化物坂といふ人あり」

なお、京極夏彦と多田克己が「ぬらりひょん」の名を分析し解説している。「ぬらり」とは滑らかな様子・状態を表し、「ひょん(な)」は日葡辞書(ポルトガル語の日本語解説辞典)にも記載があり、思いがけない、奇妙だという意味である。総合してぬらりひょんとは、「要領を得ない掴み所のない妖怪」(志村p74)である。

浮世草子(前期近世文学の一つ)

『好色敗毒散』にその名が見える。

   「その形ぬらりひょんとして、たとえばもないようなもの、
   あれこそなれ」

のっぺらぼうのような物の怪として当時の人々に理解されていたと推測されている。また、妖怪画の『百鬼図巻』に残されている。頭の大きな老人で、口元に笑みを浮かべているようで、「全体としてきつい印象ではない」。「隠居した老人」とも(志村p74)。

ここからおよそ40年後、『画図百鬼夜行』に辻駕籠から降りて家屋に入ろうとするところを描かれている。乗り物から降りることを「ぬらりん」と言ったことから、名と動作をかけ合わせた図であると共に、「遊里通いの放蕩者」として描かれているという説もある(志村p74)。

サブカルチャーにおける像

本来のぬらりひょんが「何を目的として人前に現れるのかは、依然として不明」(志村p75)である。
しかし、民俗学者の藤沢衛彦が「根拠は定かではない」にも関わらず、怪物の親玉と自著で説明した(志村p75)。これが一人歩きし、『ゲゲゲの鬼太郎』で妖怪の纏め役として登場した。『ぬらりひょんの孫』では、奴良組(妖怪軍団)の総大将として君臨した。
また、座敷童のような神格や精霊にされた由縁は、作家の佐藤有文や山田野理夫の自著だった。これらは「村上健司、多田により、故なき創作であると指摘」された(志村p75)。

また、「地獄先生ぬ~べ~」は、佐藤・山田の説をイメージし客人神として描かれている。これに関連して伝承は「本来の意味から時に遠く離れ、人為的に捻じ曲げられつつ」あるとされる(志村p75)。

ゲゲゲの鬼太郎』のぬらりひょん

ぬらりひょんの陰謀


原作とアニメの間に若干の設定の相違は存在するものの、多くの作品で「妖怪による人間支配」を目論む同作最大の敵として登場。卑怯で狡猾な手口で悪事を働き、鬼太郎と対立する。また、腰巾着として朱の盆を引き連れている事も多い。
エピソードによってはどこか間抜けなコメディータッチな面もある。基本的に他者を利用するのが得意な悪参謀タイプ。強い妖怪を雇ったり騙したりして、あの手この手で鬼太郎達を倒そうと画策。多彩な妖力の他、爆弾や仕込杖などの扱いにも長じる。アニメ第3期では「妖怪皇帝」(第4期では「妖怪王」に改称)を名乗り、異次元妖怪を率いて東京を混乱に陥れた。
「妖怪皇帝」時には旧エピソードより精悍な姿になっているが、原作およびアニメ第2期、3期の単独エピソード中の「先祖流し」によって原始時代に飛ばされたが、そこから生き延びたことから強力な妖怪に生まれ変わったと、後に漫画で補足されている。

水木しげるの『続・妖怪事典』のぬらりひょん

妖怪の総大将という記述はあるが、特に悪い妖怪であるような記述はない。
人々が忙しなくしているところにやって来ては勝手に家に上がりお茶などを飲む。
姿は僧のようでもあり、商人のように振る舞い、特に悪さをするわけでもないようである。
人々が忙しなくしているものだから、人々はその正体を確かめようとはしない。
大分省略しているが、大方このように書いてある。これを見る限りでは「ゲゲゲの鬼太郎」より「地獄先生ぬ~べ~」よりである。

ぬらりひょんの孫』のぬらりひょん

総大将


主人公・奴良リクオの祖父で、関東妖怪総元締「奴良組」の初代組長。 いつの間にか家に上がりこむという性質は、他者の視覚認識に干渉する特殊能力としてアレンジされている。
詳細はぬらりひょん(ぬら孫)で説明。pixivでは総大将タグが使われることが多い。また、大半が若いころの美男子姿で描かれている。

GANTZ』のぬらりひょん

なんぞこれ


大阪編のボスキャラクターとして登場。1体で100点という高得点が設定されており、それに見合う恐るべき戦闘能力を誇っている。
意識の外からの攻撃(つまり不意打ち)でないと決定打を与えられないという特性を持ち、何度倒しても(倒したように見えても)すぐに再生してパワーアップしてしまう。登場直後は一般的なぬらりひょんのイメージに沿う老人姿だったが、戦いの中で再生や変身を繰り返すうちに禍々しい怪物姿へと変貌していく。
目から放つ怪光線、触れることなく人体を破壊する念力、自分の体を自由自在に変形・増殖させる変身能力、GANTZハードスーツと互角に殴り合うパワーなどで大阪及び東京のGANTZチームを苦しめた。

妖怪ウォッチ』のぬらりひょん

ぬらりひょん


当初はドケチングがその風貌から、ぬらりひょんが変化したものではないかと考える人もいたが、映画妖怪ウォッチの「エンマ大王と5つの物語だニャン!」および、「妖怪ウォッチバスターズ月兎組」から初めて登場する。詳細は→ぬらりひょん(妖怪ウォッチ)

関連タグ

妖怪 海坊主 タコ クラゲ 伝承
民俗学

効率の良い検索を行うため、版権作品に登場するぬらりひょんには作品名タグの併用を推奨したい。
ゲゲゲの鬼太郎
ぬらりひょんの孫ぬらりひょん(ぬら孫)
GANTZ
妖怪のお医者さん
爆笑妖怪ぬらりにょん

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