概要
東北大学文学部で日本史を専攻し、卒業後は農林省統計調査員や宮城県史編纂委員、東北大学付属農学研究所員を経て小説家となった。
岩手県を中心に東北地方、みちのくをテーマとした作品群を残し、1962年に『南部牛追唄』で第6回農民文学賞を受賞している。
なお、山田の作品の中には1974年に書かれた『東北怪談の旅』や『おばけ文庫』『アルプス妖怪秘録』のように、日本の妖怪話を調査・収集して書かれたものがいくつもあり、その内容は後年に刊行された妖怪図鑑や辞典の解説に引用されている。
山田の語り掛けるような文体は情緒があり、それらの作品は怪談としても優れていると高く評価されている。
しかし、あたかも東北にそのような伝承があるように書かれているが、絵巻で名前だけが伝わっているものや、江戸時代の画家鳥山石燕が創作したと分かっている妖怪の物語が含まれているため、その多くは山田自身の創作や収集した言い伝えに似た妖怪を当てはめて書かれているのではないかと考察されている。