エマ・ラッセル
えまらっせる
概要
モンスターバースシリーズ第3作『ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ』に登場する主要キャラクターの一人。
演:ヴェラ・ファーミガ/日本語吹替:木村佳乃
モナークに所属する純古生物学者であるが、2014年のゴジラとMUTOの戦いで息子アンドリューを失った過去を持つ。この一件で、同じくモナークで動物学者として勤務していた夫マークがゴジラを恨み組織を抜けた後も、怪獣と人類の共存を主張し研究を続けていた。劇中では中国・雲南省にて娘のマディソンらとともに、かつてマークと協力して開発した「オルカ」を用いてモスラとの交信を試みていた最中、アラン・ジョナ率いるエコテロリストグループに拉致されてしまう。
以下、『キング・オブ・モンスターズ』重大ネタバレ注意
だが実は、彼女はアラン達と内通しており、怪獣たちを目覚めさせて人類の間引きを企んでいた。
息子アンドリューの死を無駄にしないためにと怪獣たちとの共存を模索していたものの、調べていくうちに原因は自分たち人類が地球環境を破壊し続けたのが原因と悟り、怪獣たちは地球の持つ免疫システムのようなものだと結論付け、更にはモナークが組織解体の危機にさらされている事への焦りから、このような凶行に及んだのである。
夫であるマークから「自分(夫)よりも仕事が大事」と言われていたが、実際に夫が目の前にいるにもかかわらず上記の目的のためにモンスター・ゼロ=キングギドラを覚醒させるほどだった。
しかし、上述した経緯からわかるように彼女にとっての最優先は目的以上に自身の子供(娘であるマディソン)であり、娘が危険になりそうになった場合はジョナ達を裏切るような真似をしてでも助けに行こうとしたり、オルカを使ってキングギドラの囮になったりしている。
また序盤で同僚を現場から離れるように助言したりと、完全に良心なりが消えている人物と言うわけでもない。
余談
愛息子を失った苦しみや科学者故に地球環境へ抱く懺悔の気持ちが大きかったため、怪獣への過度な期待やエコテロリストとの共同作戦など、人類の間引きを許容する思考など、何かと問題行動が目立つように思えた視聴者も多い。
だがまずは君が落ち着け。
本家ゴジラシリーズにおいて問題のある科学者は恒例行事であり、それどころか怪獣(特にゴジラ)に同情的スタンスを抱きゴジラによる破壊活動を許容するような発言をするシーンはごまんとある。ゴジラや他の怪獣の強大さに人類の小ささを実感して諦観しているのが大半だが、本来、問題解決の糸口を掴むために行政等から依頼されている者がとっていい行動ではない(※)。
シリーズを全体的に見渡せば、現実的な対処方法を行使して怪獣の駆除や殲滅を図るモンスターバースの米軍やシン・ゴジラの巨災対ようなスタンスの方が逆に珍しい。彼女の場合は先に死に逃げもせず、モニター越しながら真正面からの糾弾も甘んじて受けたため、視聴者から見てわかりやすい元凶として名指しされてしまう傾向にある。
要は今まで突っ込まれてこなかった分、彼女だけ問題視されやすくなっている。
(※…余計な刺激を与えて被害を拡大させるのを避ける意味もあるが、海外ではこれが怪獣に対して無策を講じてるように映るらしい。)