概要
織田信秀の子供として生まれる。一般的には土田御前の子で四男とされるが諸説あり。一時期北伊勢を支配する長野工藤氏に養子入りしていたが後に信長の命で解消する。
以後は兄信長に従い、各地を転戦。浅井氏滅亡の際には妹のお市や姪達三姉妹を手厚く保護した。一族の重鎮として甥織田信忠の補佐も務めた。
信長没後は豊臣秀吉に従い、伊勢津に十五万石を領した。
その後秀吉に反抗した北条父子の助命嘆願をしたため怒りを買い、後に改易処分をうける。この直後に出家して老犬齋の法号を得る。
やがて許されて御伽衆として再度召し抱えられ、近江の一部を領した後に丹波柏原三万六千石に封ぜられる。
関ヶ原の戦いでは西軍に属したが、戦後は罪を不問とされ、豊臣秀頼の補佐をした。
しかし大坂の陣直前に急に吐血し死亡する。享年72歳。毒殺説もあるが詳細は不明。
三男の信則が後を継いだが、信包系の織田家はその次の信勝の代に途絶える。
後世での扱い
とにかく地味の一言に尽きる。
織田一門衆の中では嫡流である信忠、織田信雄に次ぐナンバー3で功績もあったが、良くも悪くも目立たないため基本的に『隅の方でなんかやっていた人』程度の認識しかされない。
ぶっちゃけ弟の有楽斎よりキャラが立ってない。
歴史小説で主要人物になるどころか名前しか出てこないなんて扱いはザラで、織田・豊臣家がよく題材となる大河ドラマでも滅多に出番が無く、羽柴秀次ですら主人公になるトンデモ戦記でも中々お呼びがかからない。
コーエーのゲームではパッとしないステータスとグラフィックにされ、あげくその他のゲームや漫画では軽く無視をくらう。
作品によっては、さも信長の弟は謀反を起こした織田信勝のみであるかのように描かれることがあるが、そんなイメージの被害を被った一人であると言える。ちなみに実際の信長には弟がたくさんおり、異母兄までいる。
一応その出生と最期には謎があるが、そんな物に興味があるのは恐らく学者か余程のマニアぐらいであろう。
登場作品における織田信包
『戦国大戦』
フィクション作品では何かと無視されがちな信包だが、セガのアーケードゲーム 戦国大戦 には兄共々参戦。
堅実で扱いやすい能力と計略に加え、入手しやすいレアリティのため初心者向けカードの1枚に数えられる。
pixiv内でのイラストはほとんどが戦国大戦関連である。
『兄とともに戦い続けること‥‥それが私の運命か』